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話を「聴いて」みよう

カウンセリングに来られるお客様の多くは「人間関係」の悩みがあって、それを何とかしたいと思っています。

例えば学校や職場で休憩時間など、友達や同僚たちの輪の中に入れなくて疎外感や孤独感を感じている、などというお悩みはよくあるんです。

本来だとその輪の中に入るか入らないかを自分で考えて自分で判断し、「別に入らなくても良いか」と考えられるような方なら良いのですが、そのような輪の中に入っていないことで不安になったり寂しさを感じたりしてしまうとか、とりあえずその輪の中にいることで安心したい、と考えている方も居ます。

つまり積極的に輪の中に入りたいというより、とりあえず入っていたいといった感じな上、そこで受け入れられなかったりした時のことを考えるとやはり不安で入っていけないという方も多かったりします。

そこでまた不安になるのが「何を話せば良いのか分からない」ということです。
その輪の中に入ったとしても、自分から何かを話すことが不安になってしまうんですね。

ここでもやはり「こんな話をして引かれないかな?」とか「こんなことを言ってどう思われるかな?」と不安になってしまいます。

そういう方にはとりあえずそこで話されている内容を「聴く」ことをお勧めしています。

「聞く」ではなく「聴く」です。

通常「話をきく」といった場合「聞く」或いは問いかける意味での「訊く」が使われます。
ですが私は常に「聴く」という言葉を意識的に使っています。

これはカウンセリングを学ばれている方の多くがそうしているはずなのですが、カウンセリングの基本であり、初歩であり、一生をかけて学び続ける一つに「傾聴と共感」があります。

この「傾聴」という言葉、最近では皆さんの中にも少しづつ認知され始めているように思うのですが、そこには「相手の話を注意深く聴く」という意味が含まれています。

その場でどんなことが話されているのか、そこにいる人たちはどんなことに興味があるのか、そういったことを「注意深く聴く」ことから始めてみましょう。

そこでもし自分も興味がある話題が出たらその時には、自分の想いや考えなどを少し口に出してみるようにする。
そんな風にしながら少しづつ、そこにいる人たちとコミュニケーションを取ってみるようにしてみる。

こんな継続がやがて、そこに居て良い自分になれたり、その場が自分にとって居心地の良い場所になっていきます。

コミュニケーションはとにかく「慣れ」です。
最初は輪の中に入るだけでも緊張したりするものですが、そういった一つ一つの「勇気」は、必ず「その後の自分」にとって大切な経験となっていきます。

頂いたサポートはカウンセリング普及活動などに使わせて頂きます