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アトピー周辺知識19: 書籍紹介 「アトピーが消えた、亜鉛で直った―副作用ゼロ・目を見張る効果」

 2冊目の書籍紹介として。古い本であるためやや手に入りにくい様だが、こちらの本もいずれ読んでみたい。


ISBN-10  ‎4072337447
ISBN-13 ‎ 978-4072337448


 恐らく私がアトピー性皮膚炎発症の根源と見る「腸内細菌叢のディスバイオシスと亜鉛を主とした必須ミネラル欠乏の併発による相互増悪での悪循環」を直接的に亜鉛製剤等の投与にて断つ形で治療を行ったのだろう。
 医療用製剤であればサプリメントよりも更に吸収率が良い為効率的に、そして体調管理の上であるため安全に治療を行い得た筈である。

 一応だが亜鉛サプリメントは種類により摂り過ぎると腹痛を催すものも有るため、亜鉛の吸収率と併せてそういった点には注意すべきである(安価なグルコン酸亜鉛は胃腸の不快感を招き易いため、亜鉛酵母等の吸収率と飲み易さに優れるものを選ぶべきか)。

 …ふと思ったが温泉にてアトピーが治るという話も、HSP療法に併せて亜鉛・鉄分含むミネラルの経皮吸収によるものだったのだろう(表皮の適度な殺菌も含むか)。
 ミネラル補給・HSP療法・腸内細菌の活性化とアトピー性皮膚炎の根源から表皮の炎症まで幅広く作用するため、実際湯治は有効な治療法なのだろう。


 因みに亜鉛欠乏はアレルギー等の慢性炎症のみならず、多くの不定愁訴の原因となっているとの報告も有る様である。不定愁訴は見落された疾患の病変や予後不良による場合も勿論有るだろうが、大体は体組織の機能低下や軽度の慢性炎症によるものだと思われる(亜鉛摂取はそれらの内で見落された疾患以外の全てに対して効く)。老化による体調不良と状況は似ているかも知れない。
 そういう意味ではアトピー性皮膚炎の治療において、アレルギー症状である痒みが不定愁訴の如く軽視されるのもある種当然の扱いであったのかも知れない。

下部リンクも参照のこと。

日本人は潜在的な亜鉛欠乏状態である割合が高く、最近の報告でも先進国で唯一10~30%が亜鉛欠乏状態にあると報告されています。先日、亜鉛欠乏(低亜鉛血症)に対する亜鉛製剤も認可され、亜鉛欠乏症の治療も可能になりました。日本では、さらなる高齢化が進むことが確実であり、薬剤の過剰摂取などと相まって、亜鉛欠乏者の数はますます増加していくと考えられます。健康な高齢者は血清亜鉛値が高いなど、亜鉛栄養は生活の質(QOL)と密接に関わります。本研究成果は、なぜ、亜鉛が健康に重要なのかを示す根拠の一つになると考えています。

京都大学 神戸大朋 生命科学研究科准教授のコメント

 良ければ此方のリンクも併せて。

 基本的に栄養学を推進する立場の方は、農学部出身の研究者か海外留学を経験した医療者が殆どの様である。


 …一応だが亜鉛摂取の効果が知りたいという場合は様々な媒体で「亜鉛・アトピー」で調べて見ると良いだろう。体験談や解説が幾らでも出て来る筈である。勿論、腸性肢端皮膚炎の方でも構わない。

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