アトピー周辺知識22: 腸管カンジダ菌症、 ファスティング・糖質制限
・アトピー性皮膚炎と腸管カンジダ菌症
アトピー性皮膚炎は事の発端が抗菌薬不適正使用等による腸内細菌叢のディスバイオシスであり、そこから口腔内・腸内の常在真菌であるカンジダ菌の増殖により腸管カンジダ菌症とアトピー性皮膚炎を併発するケースは少なくないと思われる(口腔内の疾患にも関係する)。
そのためアトピー性皮膚炎患者は腸管カンジダ菌症を疑い自身で症状をチェックするか、特に重症者は専門の医院にて詳細な検査を受ける事が望ましい。
明確にカンジダ症とまでは行かずともアトピー性皮膚炎患者であるなら免疫力は低く、腸内細菌叢のディスバイオシスも必ず起きているため、その改善のためにも自身で出来る対策は取るべきだろう。
・カンジダ菌の特徴
カンジダ菌は腸内細菌叢において日和見菌とされる真菌であり、腸内細菌叢のバランスが取れている限りは問題にはならない。
それが抗生剤の不適正使用等で腸内細菌叢のディスバイオシスが生じると一変し、過剰増殖から菌糸形態となり腸内に自身の保護膜としてバイオフィルムを形成、抗真菌剤に対する耐性を獲得し除菌が困難となる。
そして腸壁を侵襲して免疫機能やエネルギー代謝を阻害する毒素やアレルゲンを放出する。これがリーキーガット症候群やアレルギー性疾患、その重症化の原因となる(サプリメントによる栄養摂取の効果も減衰する)。
・カンジダ症への対策
腸管カンジダ症の原因は免疫機能の低下と腸内細菌叢のディスバイオシスである。よって免疫機能の向上とカンジダ菌の除菌による腸内環境の改善が何よりの対策となる(ステロイド剤等の免疫抑制剤の長期使用はこの点からも避けなければならない)。
またこれに際しカンジダ菌の死滅反応(ダイオフ)による悪影響には注意を要するため、カンジダ症は専門の医院にて治療を行う事を推奨される。
一方自身で行える対策としては腸内環境の改善のため抗菌作用のある食品(オレガノ等のハーブやココナッツ・オイル、オリーブリーフ)、乳酸菌・酪酸菌等プロバイオティクスやリンゴ酢の摂取が挙げられる。
またカンジダ菌が糖分を主な栄養源とするため、糖質制限(ローカーボ)や更に踏み込んでファスティング(個人でやるなら半日〜一日程度、ファスティング明けの期間は軽いダイオフを含む好転反応により頭痛等体調不良に成り易く、胃腸も非常にデリケートな状態で脱水症状や塩分不足にも陥り易いため注意が必要)も効果的である。早い話がカンジダ菌を干殺しにする訳である。普段食物の消化に使われるエネルギーを他に回す意味合いも有る。
ファスティングは成長期や高齢者、基礎疾患のある場合は非推奨。無理に複数日連続でせずとも朝食抜きの半日程度を断続的に数日続ける形でも効果は出る(ただしダイエットを主目的に行うのは推奨されない)。
腸内細菌の世代交代サイクルが3〜5日であるため、一週間もすれば効果は現れる。
これらの対策は軽症患者も積極的に行うべきであり、手応えがあったなら更に踏み込んで専門の医院へ足を運び検査をするなり、カンジダ除菌サプリを少し利用してみるなりするのも良いだろう。
また個人的には非推奨だがカンデックス等のバイオフィルム除去サプリを用いたカンジダ・クレンズも一応可能である。当然ダイオフによる副作用の危険があるためその点は注意が必要となる。
…それにしてもこの手の情報を調べていると大体の情報が表層的であるか狭い範囲のもののみで纏められておらず、結局情報源をあちこちたらい回しにされる様で余り患者側の利便性が考えられていないという印象を受ける(だからこそこうしてnoteを記し、情報を纏めているというのも有る)。まあ実際に足を運ぶ病院で同様の事をやられるよりは遥かにましなのだが…。
・追記: アトピーが100日で完治した方法
下部リンクはアトピー性皮膚炎治療や腸管カンジダ症について詳細に纏められていたので紹介する。治療に関する知識だけならば本noteなどより、こちらのホームページを読む方が良いと思えるだけの情報量が有る。
…正直自分としても早く見付けたかったとすら思う。
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