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前ほど旅行が楽しくなくなって“無”へ一マス進む

そもそもコロナ禍で旅行に行く頻度が減ってしまった。
最近の旅行と言えば県内の観光地に日帰りでとか、隣県へ1泊とか、そういうのが多い。

以前、というか約10年前旅行にハマっていた頃は、47都道府県制覇を目指して旅していた。
結局当時43都道府県までは行けたのだが、その後うつになってしまいほとんど遠出出来なくなった。

その後旅行好きの夫と出会い最初の頃はあちこち旅行に出掛けていたのだが、コロナが流行ってしまった。
でも私の旅行熱の低下はコロナ云々ではなく、うつになってからだと思う。
夫と旅するようになってからは、私は基本的に連れられて行くだけで運転しないし公共交通を使う場合も乗り方を調べなくなった。
せいぜいホテルの予約を取るくらい。

昔の私は景勝地に行くのが好きだった。
滝とか崖とかを見るのが大好きだった。
離島に行き、海を見ながら歩いて一周したこともあった。
でも今は、景勝地に行く気があまり起きない。
綺麗な自然の景色を見るためには坂や階段を登ったりかなりの距離歩いたりするのが必須だからだ。
今の私はうつで普段横になってばかりいるから体力がなく、気力もないためそこまでして綺麗な景色を見たいと思わなくなった。

それに、移動時間も苦痛に感じる。
以前は18きっぷで鈍行列車に揺られて車窓を眺めているだけでも楽しかった。
ぼーっと景色を見るのが楽しかった。
今は電車に乗っても車に乗っても長時間の移動中にネガティブな考え事をしてしまうため、とにかくつらく感じる。 

あと、例えば温泉宿に泊まったとして、温泉に入るのが面倒臭いということまである。
お湯に浸かっている間もネガティブな考え事をしてしまうのが怖くて、さっとあがりたくなる。
そうなるともうわざわざ温泉に入る必要はないんじゃないかと思えてくる。
部屋についているユニットバスでいいのでは?とか考えるともう旅行が面倒臭い。

最近の旅で楽しいのは現地のカフェに入ってお茶したり雑貨屋を見て回ったりすること。
今までのザ・旅行みたいなのは疲れてしまうからあんまり行きたくないなーって思う。

○○へ行ってみたいなっていう願望は、まだある。
でも実行に移す気力がない。
そこまでの情熱もない。
とりあえず面倒臭い。

私が好きだったことはことごとく過去のことになっていく。
両手に抱えていた好きなことたちがしなしなになって手からこぼれていく感覚。
今の私が好きなこともいつかこうやって萎れていくのだろうと考えると、あまりにも無情だなあ。

過去に好きだったことたちを必死に拾い集めてまた好きになろうとしても、前みたいな情熱は注げない。
そんな自分に落胆する。

それに、今の自分が好きなことは昔ほど多くない。
昔ほど情熱をかけてもいない。
好きなことがゼロになり、手のひらがまっさらになるのも時間の問題?

“無”になるのが怖くて、必死に旅行に食らいついても苦しいことは目に見えている。

楽しいという感情がもっと戻ってこないと、私はいずれ無になる。
なんのために生きているのかとかを考えたときに、楽しいことや生きがいがなければ、じゃあ死んでもいいよね?ってことになる。

たぶんどれだけ新しい趣味を始めても、楽しい気持ちが湧かない限りすぐに無になる。

私は常にこういうことを考えています。
生きる意味?
生きがい?
楽しいって何?
何を目印に生きていけばいいの?
答えが全然見つからなくて、今日も苦しい。

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