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最近読んだ本の話 vol.67

 「最近読んだ本の話」の第67弾です。今日は雨の予報ですが、とうとう梅雨入りなのでしょうか?もう少し晴れていてほしいです。今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。


1、名取 佐和子『図書室のはこぶね』

1冊の本と、10年前の謎――この世界が愛おしくなる、瑞々しい青春小説!
10年前に貸し出されたままだったケストナーの『飛ぶ教室』は、 なぜいま野亜高校の図書室に戻ってきたのか。
体育祭を控え校内が沸き立つなか、1冊の本に秘められたドラマが動き出す。
未来はまだ見えなくても歩みを進める高校生たちと、
それぞれの人生を歩んできた卒業生たち――
海の見わたせる「はこぶね」のような図書室がつなぐ〈本と人〉の物語。
                         -Amazonより引用-

 本の物語とか図書館が舞台の物語と聞くと、気になってどうしても読みたくなります。主人公の百瀬花音は、部活中にケガをして、高校の一大イベントである体育祭に出られません。友人の代わりに図書当番を1週間することになり、隣のクラスの図書当番の俵朔太郎と知り合います。当番の初日に掃除をしていて、ケストナーの『飛ぶ教室』を見つけた花音が、返却手続きをしようとすると既に1冊が図書室に所蔵されていて、1冊しかないはずの本でした。花音はその謎解きに挑むことに…。謎が少しずつ明らかになっていき、10年前の図書委員たちも登場します。色々な本も登場して、とても面白かったです。


2、深緑 野分『スタッフロール』

戦後ハリウッドの映画界でもがき、爪痕を残そうと奮闘した特殊造形師・マチルダ。
脚光を浴びながら、自身の才能を信じ切れず葛藤する、現代ロンドンのCGクリエイター・ヴィヴィアン。
CGの嵐が吹き荒れるなか、映画に魅せられた2人の魂が、時を越えて共鳴する。
特殊効果の“魔法”によって、“夢”を生み出すことに人生を賭した2人の女性クリエイター。その愛と真実の物語。         -Amazonより引用-

 1つ目の物語は特殊造形師のマチルダが主人公の戦後のハリウッドでの挑戦の物語、2つ目の物語はCGクリエイターのヴィヴィアンの現代のロンドンの物語です。
 マチルダは、2歳の頃にカーテンに映った犬のような怪物を見てずっと忘れられず、絵に描いたり粘土で形を作ったり、何とかして現実の世界に現そうと夢中になって、とうとう特殊造形師になります。ニューヨークで修業した後、ロサンゼルスに移住してキャリアを重ね、友人と独立するのですが…。
 賞にノミネートされて脚光を浴びても自信が持てずにいるヴィヴィアンは、ある日イヤフォンを落として、拾ってくれた老婆にごはんをご馳走し、家に泊めることになります。そこからその老婆に翻弄されるのですが、とうとう憧れていた特殊造形師のマチルダに会いに行くことになって…。
 作ることの苦悩、女性が活躍することの難しさなど様々な感情が描かれていて、のめり込んで読みました。著者の他の作品も読みたくなりました。


3、川村 元気、近藤 麻理恵『おしゃべりな部屋』

近藤麻理恵が片づけてきた1000以上の部屋にまつわる実話を基に、川村元気が紡ぐ7つの部屋の物語。
気鋭の絵本作家・大桃洋祐のカラーイラストを40点以上収載。読売新聞連載時から話題沸騰の小説がついに単行本化!
部屋の数だけ、そこに暮らす人と、おしゃべりなモノたちとの思い出がある。
今からすこしだけ、その話を聞いてもらえたらと思う。
これはわたしが実際に体験した、すこし不思議な七つの部屋にまつわる物語だ。                       -Amazonより引用-

 近藤麻理恵さんが片付けてきた部屋の実話に基づいて、川村元気さんが書かれたお話だと知って、読んでみたくなりました。片付けにまつわるドラマがたくさんありそうです。読んでいる途中から片付けたい気持ちがムクムクと湧き上がってきて、まずは服、次は本、その後に書類などを…と、手順をメモしたりしながら読みました。以前近藤麻理恵さんの本を読んだことがあるのに、トキメキを感じるかどうか考えるのをすっかり忘れて何年も暮らしていました。この機会に片付けよう!


 今週は「最近読んだ本の話」を書くことができました。読む本が溜まりつつあって焦りますが、少しずつ進んでいこうと思っています。最後までお読みくださってありがとうございました。

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