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最近読んだ本の話 vol.24

 「最近読んだ本の話」の第24弾です。このシリーズは今年1月から書き始めて、6か月続けられました!毎週更新を月2回更新に変えようかと考えることもありますが、続けられるところまではこのペースでいこう、と今は思っています。とか言いつつ、「今月から月2回にします」と来月になったら言うかもしれませんが…。ギリギリのところなんです。今週も最近読んだ本を3冊ご紹介します。


1、田丸 雅智『ショートショートでひらめく文章教室』

文章を書く、物語を作るって、こんなにも楽しい! 理系出身で現代きってのショートショートの旗手が教える論理力も身に付く発想法&書き方のメソッド。新作ショートショートも多数掲載。               -Amazonより引用-

 この本を読んだらショートショートが簡単に書けるんだろうか?という期待があって手に取りました。言葉の組み合わせの発想の仕方とか、田丸さんが実際にその方法で書かれたショートショートが紹介されていたりして、面白くてぐいぐい読めました。読み終わって書けそうな気持ちになってきた!


2、アントワーヌ・ローラン『赤いモレスキンの女』

男はバッグの落とし主に恋をした。手がかりは赤い手帳とモディアノのサイン本。パリの書店主ローランが道端で女物のバッグを拾った。中身はパトリック・モディアノのサイン本と香水瓶、クリーニング屋の伝票と、文章が綴られた赤い手帳。バツイチ男のローランは女が書き綴った魅惑的な世界に魅せられ、わずかな手がかりを頼りに落とし主を探し始める。英王室カミラ夫人も絶賛、洒脱な大人のおとぎ話第二弾。      -Amazonより引用-

 面白そう!と思わず手に取った本です。物語の舞台はパリ。書店主のローランはある朝、バッグを拾います。ローランは落とし主の女性を探し始めるのですが…。とても素敵な物語です。赤いモレスキンに書かれた言葉がローランの心をとらえたのでしょうか?私もこの手帳の持ち主の女性のことが好きになりました。真似をして手帳に、〈私は好き〉と〈私は好きじゃない〉のリストを作ろうかと思ったぐらいです。作中にアントニオ・タブッキのことが出てきたりして、最近読んでいた本とのつながりも感じて面白いな、と思いました。


3、パトリック・モディアノ『ある青春』

はたちになろうとしていた、あの頃…兵役あがりのルイと歌手志望のオディールは、パリのサン・ラザール駅で出会い、恋に落ちた。そして十代最後の日々を、ふたりは、夢を追いながらも「大人の事情」に転がされていった―。パリから遠く離れて、いまや山荘で幸せな家庭を築くふたりの過去には、はたして何があったのか?ゴンクール賞に輝いた『暗いブティック通り』につづく、受賞後第一作。醇乎たるパッションが胸を打ち、香り立つフェティシズムが読者の記憶をもよびさます、新ノーベル文学賞作家による青春小説!モーシェ・ミズラヒ監督による同名映画の原作。 -Amazonより引用-

 2冊目にご紹介した『赤いモレスキンの女』の物語の中に、パトリック・モディアノが登場するので気になって1冊読みました。
 物語の始まりは、フランスのパリから遠く離れた場所で暮らす幸せそうな家族の生活の様子が描かれています。その仲の良さそうな夫婦の二十歳になる直前のできごとへ物語は移行します。一変してとても不穏な空気が漂っていて、この二人はどうなっちゃうんだ、と心配しながら読み進んでいくのですが、最後にあっと驚きます。文章がとても美しいです。他の小説も読んでみようかなあ。


 今週も「最近読んだ本の話」を書き終えることができました。この本にしようと決めていてすんなり書ける時と、やっぱり違う本にしようと急きょ変更して書く時があって、今回は急きょ変更したので書けるかどうかドキドキしました。最後までお読みくださってありがとうございました。

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