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社会変革のための4つのプロセス

組織におけるシステム思考の実践を推進するデイヴィッド・ストローさんの「社会変革のためのシステム思考実践ガイド」によると、現在の状況からありたい姿に近づくためには、4つの変革プロセスがあると紹介されています。

第1段階:関係する人を巻込み、共通ビジョンを描く。

第2段階:人々が、現在の状況と向き合うことを支援する。

第3段階:心から望むことを意識的に選択し、コミットメントを行う。

第4段階:現在地と、心から望むこととの乖離を解消するプロセスを構築する。


社会的インパクトがある事業を行うとき、組織の中で新規事業に参加する時など、「現状と、心から望む姿の間の乖離」に直面します。第1段階の共通ビジョンを描き、第2段階の現状と向き合うまでは進んでも、第3段階、第4段階へ進む際には難易度が上がり、スタックすることもあるのではないでしょうか。

その背景として、意識的な選択をする際に、心から望むことより、コストや手間や市場データから考える予測に頼るということもあるでしょう。そうなると、一見納得するのだけれど、そもそもの共通ビジョンが薄れてしまったり、ワクワクが感が薄れてモチベーションが低下することがあります。

前の段階に戻って考え直したり、関わる人の意向を再確認するとよいかもしれませんね。そもそも、何のために始めようと思っていたのだろう…と。

常に、挑戦を続ける方には、これらの体験を通して、リーダーシップ、プロジェクトマネジメント力等、多様なスキルやナレッジが蓄積されています。時には、客観的に物事を見てみるのもよいですね。


キャリア相談や企業内キャリアコンサルティングでは、かつての新規事業の挑戦を失敗経験と捉える方のお話をお聞きすることもあります。けれども、お聞きすると蓄積されたものが多々あるのです。どの段階まで進めていたのかを冷静に確認したり、リーダーシップやプロジェクトマネジメント力等のどの部分をさらに磨くとよいか等、次への課題も一緒に考えています。