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#2 映画「場所はいつも旅先だった」ー理想の旅を、極上の副音声とともに

サンフランシスコの港町で朝食、スパイスと湿気が清々しいスリランカのど田舎、深夜なのに嘘みたいに活気のある台湾の市場……

そんな風景を見られただけでも満たされる。
観終わって数日経った今、改めて予告編を見ても満たされる。

この映画はサンフランシスコ、スリランカ、マルセイユ、メルボルン、台北、台南を人々の日常に触れながら巡るもので、つまり映画館で旅ができる。

撮影は主に早朝と深夜に行われているらしい。
それは街のプライベートな時間だから、旅人が1番見たい景色が見られる。

さすが、松浦弥太郎監督!

そう、この映画は松浦弥太郎の初監督作品。彼の言葉がナレーションされるから、一緒に旅してる気分になれる。

旅をしていて楽しいことや、大事なことを心地よく言語化してくれる、贅沢な旅の相棒。

(写真: 映画公式サイトから)

自分とは縁もゆかりもないところで、なぜか懐かしい気持ちになったり、国も文化も全くちがうのに、同じような日常があるんだなとホッとしたり。

かと思えば、スリランカの田舎の寺院の僧侶たちには名前がないらしいと知ったりとか、とんでもないカルチャーショックが突然襲ってくる。

こんな旅、したいな〜

そして、朗読をしてくれるのが小林賢太郎。

松浦弥太郎の冒険的ながらやさしいエッセイが、そのまま耳に流れてくる感覚で、こんなに素晴らしい副音声ないな、癒し〜〜

(写真: 映画公式サイトから)

この旅は人との出会いや、それを通じた自分との再会が大きな魅力だが、並ぶぐらいの名ヒロインは食。

どれも日常食で質素なのがまた最高。その土地の文化や時間がギュッと詰まっている感じ。

台湾の食堂で大量に蒸される茶碗蒸し、かわいいお皿のプリン、バナナリーフにのったスリランカの朝食、サンフランシスコの24時間営業で深夜に食べるドーナツ……
何で試食無いのよ〜〜〜!!!(悲痛)

(写真: 映画公式サイトから)


松浦弥太郎と小林賢太郎と一緒に、美味しいものを食べながらどこでもドアで次々と世界を巡るような旅行体験。
刺激が欲しい方、癒されたい方、食いしん坊な方にもおすすめ。

旅行の臨場感を味わうには、劇場鑑賞必須!

上映館: 渋谷ホワイトシネクイント、ほか
映画公式サイト

【おまけ】
渋谷ホワイトシネクイントがある渋谷パルコには、「旅くじ」というガチャガチャがある。
5000円で航空券購入に使えるポイントのコードが書かれた紙が入っていて、行き先の選べない旅ができるというワクワク装置。

そのガチャガチャの隣にこの映画のチラシが置いてあった。旅を求める人には旅を!ってことですね

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