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クラウド化・テレワークの次に来るであろう「ワークマネジメント」の波

私が入社した当時は、クラウド化もテレワークも「進んでいる企業」が取り組んでいるものだった。
しかしコロナ禍によって、それらはごく当然なものになり果てた。まさにニューノーマル。

「今ほとんどの企業が『働き方改革』と言って、それらの実現を目指し取り組んでいる。」という文章ももはや陳腐なものになっている。
例えばトラックの運転手など、職種によってはどうしてもテレワークの導入が難しいところもあるが(本当にお疲れ様です)、それはそれとして何かしらのツールの導入は求められているのではないか。

しかし、「ツールの導入ができたから終わり」「テレワークができるようになったから終わり」という訳ではない。

むしろそこをスタートとして、様々な課題が降りかかってくる。…というより、実はその課題は前からあって、ニューノーマルな働き方によって浮き彫りになっただけなのかもしれない。
そしてきっと、それらの解決のために次に広まるキーワードこそ【ワークマネジメント】なのだろう。

本来はもっとちゃんとした外向きの文章
にして、会社として出す資料にでもするべき内容だが(というかそうする予定)、誰かのヒントになればと思ったため、ゆるゆると書いていく。


散り散りになる人、情報、仕事

ここで提示する課題については、この資料を見ていただくのが一番早い。
これはオーストラリア、ドイツ、日本、英国、米国 のリモートワーカーを対象とした、行動や就業態度の調査・研究からつくられた資料だ。

↑の昨年版資料↓
(2021/03/15:訂正)

わざわざダウンロードしたくない、という人のためにブログも用意されている。
そこからほんの一部だけ引用したものが以下である。

フルタイムで働く知識労働者の 3 分の 2 近く (62%) が、自宅勤務の開始以来、コラボレーションツールの使用が増加したと答えています。
もう一つ、多くの人にとって課題となったのが、新しい勤務時間を確立することでした。Asana の調査データによれば、世界の従業員の約 60% が、リモートワークに移行してから勤務時間に変化があり、そのうち53%が 1 日を通じて休憩が増え、32%がこれまでより朝早くから仕事を始め、28%が夜遅くまで働くようになっています。

また、以下は本文の序章から引用

(前略)その一方で、多くの企業がこの急激な移行で困難から抜け出せない状況です。たとえば、物理的なオフィス環境が変化しても、働き方が明確にされていないため、私たち􏰀はコラボレーションの新たな課題に直面しています。従来行っていたオフィス環境で通用したやり方をリモート環境で再現しようとしても、その努力も虚しく、いわば「仕事のための仕事」が􏰀増える一方です。

これらの引用部分を補足するため、私の身の周りで起こった例を紹介したい。

テレワークを続ける中で陥ったのが、コミュニケーションの急増である。

いや、コミュニケーションはあればあるほどいいでしょ。と思うかもしれないがそうではない。

・目を離した隙に乱立しまくるチャット
・同じ内容がメールと個人チャットとグループチャットで飛んでくる(差出人複数)
・「ちょっといいですか?」から始まる15分Web会議×n回
・テレワークを機に生まれた定例Web会議(複数)

etc

思いついただけ書き出したが、うんざりして手を止めてしまった。

コミュニケーションは重要なものではあるが、重要であるが故に、各自バラバラの場所で働くこの状況下でそれらが過剰になっている。

結果として、仕事に関するあらゆるやり取りが、至るところで行われることになる。
そう、メッセージのやり取りができるありとあらゆる場所で、同じ仕事の話が巻き起こりまくるのだ。

例えばA社に見積もりを出したい!という時

・お客様とはメールでやり取り
・見積もりを作ったら上司にメール
・メールで送ったけど反応無いからチャット
・フィードバックはスプレッドシートのコメント
・Salesforce上のChatterからも自動通知
・最終チェックがメールで返ってくる
・と思ったら補足があったので急いでチャットへ…

あくまで一例ではあるが、上記のようなしっちゃかめっちゃかが常に起こっている。しかも恐ろしいことに、無意識のうちに。

その時々では特に問題ないだろうが、例えばその件について後から何か聞かれた時だとか、別の人に引き継ぐとなった時、経緯を辿るのがとても難しい。絶対にしんどい。

上記は会話の例であるが、例えばファイル共有なんかも厄介だ。どのフォルダにあるのが最新だとか、どのストレージにアップしたのが最新だとか、誰が持っているのが正しいだとか…運用ルールにもよるが、人とストレージの数=最新情報があるかもしれない場所になる。

まとめるとつまり、

便利なツールが増える≠めちゃくちゃ便利

ということに気づかされた。
イコールではない。ノットイコール。

そしてこれは別に「テレワークだから」ではない。今まで通りの働き方を続けていても起こっていたことだろう。
Web会議ほどではないが、「ちょっといいですか?」から始まる仕事の確認、共有、相談…最新ファイルの捜索…増え続けるウィンドウやタブ…。
そういったもののひとつひとつが、業務の進行を阻害していたと思う。

じゃあどうすればいいの、という時に出てくるのが【ワークマネジメント】だ。

これから求められるであろう「ワークマネジメント」

普段ここのnoteを見てくれている人の大半は、もうワークマネジメントについてはだいたいわかっているかもしれない。

しかし新たな出会いもあるだろうと信じてごくごく簡単に説明すると、

仕事の調整や見える化によって仕事をスイスイできるようにすること

である。

簡単過ぎて怒られるかもしれないので補足をする。


例えばの話、

・自分のやるべきこと
・仕事の全体像(他の人との関わりや、全体の進捗)
・やるべきことに必要なファイル
・やるべきことに関する会話のやり取り

その他、それらに関する会議、計画、報告などなど…

↑がいい感じにひとまとめになってたら、めちゃくちゃ快適じゃないですか?

先程の話にあったしっちゃかめっちゃかが、すっきり綺麗に整頓された状態でお出しされる訳だ。嬉しくない訳がない。

さて、それではそのしっちゃかめっちゃかをどのように整理整頓すればいいのか、という時に有効なのがワークマネジメントツールだ。

結局またツールかい、と思うかもしれないが、名前の通り「ワークマネジメントのためのツール」。恐らく、少なくとも日本ではこれまで見なかった立ち位置のものだろう。

実は私がいつも紹介していたAsanaこそ、そのワークマネジメントツール(ワークマネジメントプラットフォーム)である。
その機能からプロジェクト管理ツールと並べられることが多いが、「プロジェクトを回す」だけでなく仕事全般においての調整・可視化ができるのがすごいところ。

これ、是非ともみんなに知ってほしい!と思いながらこの記事を書いている。
というのも、他の記事を見てもわかる通り、私自身がとてもAsanaに助けられているからだ。

私を取り巻くワークマネジメント

まずは私自身の経験から。
ISとして仕事をする上で、主に利用しているのがGoogle Workspaceだ。

Google Apps、G Suite、そしてGoogle Workspaceと名前を変えながら進化していったGoogleのグループウェア。利用している人も多いだろう。

誤解の無いように予め言っておくと、Google Workspace自体は非常に素晴らしいツールだと思っている。すべてが直感的に操作できる上に、Google Workspaceという名前にリブランディングしてからは更にツール同士の境目が無くなった。プラットフォームとしては申し分無いツールだ。

しかし、より速く、より適切に業務を行う上では、これとAsanaを組み合わせる必要があった。
切り替えるのではなく、組み合わせるという点が重要。
Asanaは業務を行う上でのハブとして非常に優れている。
正直、グループウェアやWeb会議ツールほど必須と言えるものではないものかもしれない。しかし、あるのと無いのとでは大きく変わってくるはずだ。

まず、Googleドキュメントで延々と続けていた議事録はAsanaのプロジェクト上でつくられるようになり、議論から生まれたタスクを見失うことがなくなった。

他のチームと共有で使っているファイルに関しては、そのままGoogleドライブ上で管理。
必要に応じてドライブから直接添付することで、Asana上でもリアルタイムで内容を確認できる。

会議の質が良くなれば、物事が進むのも速くなる。
新規の施策をガンガン進めるために、それぞれプロジェクトに落とし込み。
タスクをメッセージのように使うことで、チーム内の共有・確認を何倍ものスピードで進めるように。

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この「タスクのいいね/完了を使って意思表示をさせる」というのはAsanaの人から学んだ使い方だが、シンプル且つ画期的だった。
社内の決裁まではいかない話題において、「既読はしてるけど相手からの反応が無く、数時間、数日が経過…確認してみたらとっくに終わっていた」ということはまず無くなる。

Asanaのセミナーではよく「自分の仕事に関する報連相がすべてタスクにまとまる」と話していたりするが、実際にやってみるとその重要性を理解できる。

ちなみに、このプロジェクトは私がまったく関わらない施策でメンバーがつくってくれたものだ。是非使ってくれなどと一言も言わなかったのに、ここまで使ってくれたことが本当に嬉しいし、これから本格的に使っていこうと思うキッカケにもなった。

チーム内のルール・資料も、スライドではなくプロジェクトで表現。
フォルダだと中を見る→戻る→中を見る→戻るが面倒だったけど、欲しい情報にサクサクアクセスできるようになった。

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チームの動きも見える化した。チームの人間が確認するためでなく、他のチームに向けて「私たちはこのように動く」と伝える意味合いが強い。

カスタムフィールドを活用した担当者表も、関わるプロダクトが多い中で非常に助かっている。
タスクをクリックすると、そのプロダクトの仕事に関する詳細が資料と共に詰まっている。

新入社員・OJT担当がやるべきタスクもひとまとめに。
入社即テレワークでも、互いのやるべきこと・求められていることが一覧でわかる。

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2020年の新卒も、今月から入社した中途社員も、入社即テレワークとなった。
インプットの期間とはいえ、まずは何から見ればいいか、どこにどんな資料があるか。まとまっていないことには伝えるのも大変だし、何か見落としてしまうかもしれない。

事前に見てほしいものややってほしいことを一覧にしておくことで、こちらが一つ一つ教えることなく勉強に励んでくれる。
しかもタスクの消化具合で進捗がわかるという優れものだ。

もちろん、ただ放っておくだけでなく1on1などで直接状況を確認することも必須ではある。

しかしながら、自分も忙しいのに付きっきりでお世話…ということは無くなった。

まだまだあるが、ひとまず外に出せる分だけでもここまでの業務にAsanaが深く関わっている。

広がる活用の輪

ここまではあくまでチーム内のみの例だが、ここまでやってきたおかげかチーム外でもじわじわとAsanaを使う流れが生まれている。

元々部内ではOKRの取り組みにAsanaを利用していた。

そこからAsanaに触れ始めたおかげか、どんどん「ちゃんと使いたい」という声が生まれたのだ。
訳あってガッツリと支援してのスタートができないと思っていたので、嬉しい誤算だった。

今は社内のイベントや営業の案件共有など、様々な場面でAsanaを使い始めてもらっている。

中でも、個人的にありがたかったのが、社内システムに関するマニュアル。
これまで「困ったら聞く」「やってみて間違いを指摘されたら聞く」で都度都度解決していたものが一気にまとまった。
しかも、ただテキストにまとめるだけでは実現できない仕組みが詰まっている。
「誰かが知っている」「ひとまとまりになっていない」「共有できていない」それらが当たり前になっていることに疑問を持つことがスタートなんだろう。

きっとこれから、どんどん仕事のしやすい環境になっていく。

これから

長くなってしまったが、初めて聞いた時「何それ?」だったワークマネジメントは、今となっては私の仕事のほぼすべてに関わっている。

知らない人向けにネタバレをすると、私は代理店としてAsanaを販売している営業だ。
しかし、ただこのツールを売りたいが故にこんなに長々と文章を書いている訳ではない。(わざわざ勤務時間外にそんなことしない…!)

私はワークマネジメントを「仕事の調整や見える化によって仕事をスイスイできるようにすること」という風に表した。真に重要なのは「仕事の調整や見える化」ではなく、その後に続く「仕事をスイスイできるようにすること」である。

端的に言えば、私が本当にやりたかったことは「業務の効率化」でも「テレワーク」でもなく、「より速く、より柔軟に、より大きな成果をあげること」なのだ。
そしてその実現において重要なのが、ワークマネジメントなのだと気づかされた。

きっとこの気づきには大きな価値があるのだと思う。そしてこの気づきが広まって、働く人もその恩恵を受ける人も、よりよい生き方ができる未来を夢想する。
ただ組織という単位ではなく、世界をも変えるパワーがある概念だと、私は本気で思っている。
だからこれからもその重要性を発信し続けていきたい。

最後に、私がとても共感しているAsanaのミッションを引用する。

Asana のミッションは、世界のチームが容易に協力しあえるようにし、人々の豊かな未来に貢献することです。



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