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森たまみ
2021年10月6日 20:29
ストンと落ちたような感覚、真っ逆さまだ。そしてその後、急にふわっと浮いたんだ。きっとこれは夢だ。今、夢を見ているんだ。そうだ、さっきまでずっと眠っていて、とても眠かったんだ。目覚めた僕がいたのは、とある工場の内部だった。一体、僕はどうしてこんなところにいるのか。いきなりこんなところに連れてこられて、まだ夢を見ているんだろうな。でもそれは妙にリアルで、いつか見たことがあるような気がす
2021年10月3日 23:52
月子は誰よりも真っ当な人間だった。しかし、誰にもその言葉を理解することはできない。もし月子みたいな人間がこの世界に満たされているとしたなら、この世界は破滅してしまうだろう。でも月子みたいな人間がこの世に一人もいなかったら、この世界の人々は、誰も救われない。僕たちは理解し合えないけど、僕の隣にはいつも月子がいた。きっと月子も同じことを思っているだろう。しかし、それは本当にたまたまだった。