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短編小説

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2021年10月の記事一覧

掌編小説-命のことわり-

ストンと落ちたような感覚、真っ逆さまだ。
そしてその後、急にふわっと浮いたんだ。

きっとこれは夢だ。今、夢を見ているんだ。
そうだ、さっきまでずっと眠っていて、とても眠かったんだ。

目覚めた僕がいたのは、とある工場の内部だった。
一体、僕はどうしてこんなところにいるのか。いきなりこんなところに連れてこられて、まだ夢を見ているんだろうな。でもそれは妙にリアルで、いつか見たことがあるような気がす

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掌編小説-月子-

月子は誰よりも真っ当な人間だった。

しかし、誰にもその言葉を理解することはできない。

もし月子みたいな人間がこの世界に満たされているとしたなら、この世界は破滅してしまうだろう。でも月子みたいな人間がこの世に一人もいなかったら、この世界の人々は、誰も救われない。

僕たちは理解し合えないけど、僕の隣にはいつも月子がいた。きっと月子も同じことを思っているだろう。しかし、それは本当にたまたまだった。

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