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近づいて遠のいて、
今日、とりとめもなく、けれど自分の中では真剣に本の紹介文を書いてみています。
本屋さんをぶらぶらとしていた時に、帯の言葉が飛び込んできて思わず買ってしまった本です。
数年ぶりの一目惚れでした。
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家に帰ってから何度も読みました。
わたしはその本が好きで、よさが伝わって欲しくて書くのですが、どうにも気持ちがこもりすぎて文章がうるさく、窮屈になるような気がします。
かといって、近づきすぎないようにと書き直すと今度はなんだか薄っぺらくなってしまいます。
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その本を買った当時はそんなに出回っていなかったと思うのですが、今はじわりじわりと色々な本屋さんで見るようになった本です。
ちまちまとインターネットで他の人の書評や感想を読んでみては、みんなはどのようにその本のことを伝えようとしているのかを調べました。
どういうことを取り上げているのか、どういうところが心を揺さぶるのか。
動きのあまりよろしくない頭を使って分析しようと試みるのですが、読めば読むほどまた再びまたその本に浸ってしまって、なかなかこれと言うものが分かりません。
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分からない中でふと思いました。みんな、同じ本のことをそれぞれひとりひとりの言葉で伝えようしています。
ぐっと胸ぐらに迫ってくるような文章もあれば、遠くにある綺麗な川にきらきらと光が反射するような、そんな文章もありました。
言葉にしてしまうと当たり前なのですが、なんだか不思議な心地がしました。
書評を書いている会ったことのない人たちも、書きながら読みながら書きながら、近づいたり、遠のいたり、自分なりの距離感の言葉を探していたのでしょうか。
そう思うとなんだか急に心が軽くなりました。いろんな人たちが悩みながら書いて、だれかの書いたものを読んで、あたたかな勇気をもらって、そして。
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ページをめくり、ボールペンを持ち直しました。
まだ夜は深まる前です。
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何かを書こうと/伝えようとするときの距離感について考えてみました。
頑張って今日中に書き上げたいと思います。
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