オーストラリアの学校で起きた先生いじめ勃発事件

学校で働き始めて早くも2週間が過ぎた。

とても、先生にとって心地のいい職場だなぁと思っていたら、決してそんなことはなかった。

オーストラリアの学校では、日本のように全ての先生が一緒にいる職員室のようなものは無い。

日本でいう中高一貫校がオーストラリアのスタンダードになっていて、職員室が無い代わりに私の学校では、言語担当、数学担当、英語担当、科学担当、アート担当、、、のようにオフィスが担当科目ごとに分かれている。生徒1900人に対して先生が100人以上という規模なので、先生同士が初対面ということはしょっちゅう起こり得る。

私がいる言語担当のオフィスには、私を除いて2人の日本語教師(オーストラリア人と4つの国籍を持つジョン)と4人のフランス語教師、4人の中国語教師がいる。男性は日本語教師のジョンだけなので、女性が多く、比較的女性同士の好き嫌いが激しい気がするがいじめは無い。

家に帰ると、ホストファミリーで尚且つ同じ学校で働く科学担当のマイクは、ある1人の女性の先生がオフィスで泣いていたというので、とても感情的に怒っていた。

内容は、1人の年配の女性の先生がトイレに行きたかったらしく、代わりに唯一オフィスにいた男性の先生に教室に居てもらえるよう頼んだそう。しかし、その若い男性の先生は、「トイレに行くなんて許されないし、代わりに教室に行くこともない」と言ったそうで、その女性は、どうしてもトイレに行くことが出来ず、みんなの前で恥をかいてしまう事態になったらしいのだ。

そして、その若い男性教師は校長先生に、全てうまくいっていると嘘をつき、あたかも女性の先生1人が悪いかのような構造を作ってしまったらしい。

私は全く別の階のオフィスとその目の前にある言語用の教室しか行き来しないので、全く分からなかった出来事だった。

同じ職場で少し前まで働いていたマイクの奥さんによると、今の女性の校長先生も最悪で、7年間真面目に働いているマイクには、若い先生の教育、校長が振り分けた仕事を任されているらしいのに、給料が上がったり昇格してもらえることが滅多に無いそう。それなのに、新米教師の給料を上げて昇格させ、彼らの雑用をマイクに回すのだという。

だから、新米の先生は、授業を練る時間もたくさん取れて、すぐに帰宅できて、校長先生には逆らわないそうだ。

校長先生はとても素敵な女性らしいのだけれど、学校の運営や経営に関しては、全てを彼女のコントロール下に置いておきたい人で、自分の思い通りに動く人を増やしたい人だとも言っていた。

まぁだからといって、直接的に被害を被ることはほとんど無いらしいのだけれど、何か問題が起きた時に対処してもらえる人とそうで無い人がはっきりと分かれてしまうのが良くないと言っていた。

そんなこんなで、その日の夜には、被害を受けた女性の先生のケアを周りの先生が一丸となって解決しようとしているように見受けられた。CCを使って関係した先生やケア専門の在校している先生、上司や校長を含めたメールで、女性をサポートしなかった男性の意見を聞いていたり、家ではマイクがショックを受けた先生に電話をして話を聞いたりしていた。

オーストラリアでは、学校の先生の働き方の環境や生徒の学習環境もとても整っている印象を抱く。でも、だからといって、素敵な人間関係が続くなんてことはなく、先生同士でも、こんなことって起きるんだと思った1日だった。



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