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読書記録:マーケティング思考力トレーニング

はじめに

こんにちは、デジタルマーケティング1年生のMMMです。
同僚が突然
「マーケティングの筋トレしない?」
と誘ってきました。どういう事だってばよ。
笑顔の同僚が持ってきた本はこちら。

マーケティングの…筋トレ…?

マーケティングトレース

マーケティングトレースの実践方法はシンプルです。
テーマ企業を決定し、その企業のマーケティング戦略の成功要因を考え、最後に「もし自分がCMOだったら?」という仮説を考えます

P15 参照

発見:トレースする事例を見つける
観察:フレームワーク分析
考察:「もし自分がCMOだったら?」を考える

P16 参照

ふむふむ。

① 企業選定
② 企業概要/理念を理解した上で、市場競合の中でのポジショニング確認
③ 戦略を考える

という感じですね。
これを繰り返しいろいろな企業で行うので「筋トレ」と定義されているみたいです。

やり方や手順に関しては、実際に本書を読んでいただければと思います!

「マーケティングトレース」という言葉を発信した発信元の黒澤友貴さんのnoteを見てみてもいいかも。

この記事では
「マーケティングトレースの事例集」
を読んで、「思い当たる節」「これいいな」と思ったことを紹介していこうと思います。

1.note

・マーケティングトレース担当:金森悠介さん
・編集:黒澤友貴さん
・活用フレームワーク(STP、4P)

詳しいトレース内容は中身を読んでいただくとして…
途中で紹介された下記の記事が気になりました。

noteはここで紹介されているユーザー体験のバランスを常にチェックして
「読んで楽しい」
「書いて楽しい」

のコア体験を生んでいるという見解。

日本のITプロダクトはLv3近辺でストップしやすい
全体傾向としては、日本のソフトウェアやサービスは、Lv2の「安心・安全」でストップしやすい傾向があります。そして、 Lv3の「使いやすい・わかりやすい」に至らないまま、マーケティング主導の多機能化が起こりやすいように思えます。

サービスに求められるものを、6段階に分類する(同上)

これ、深いな~…。
開発もしたことがあるのでわかるのですが、
製品を出すにあたって開発者は
「大丈夫かどうか」
を結構気にすると思っています。
使ってもらえるかどうか、より、大丈夫かどうか。
「セキュリティは?」「耐久性は?」「不具合はない?」とか。
ちなみに開発者が「これで大丈夫!」と思う場面って、「テスト」が終わったときですよね。ほぼ最終段階の時。
さらにその先の「使いやすいか」まで視野が広がっている開発者を…私の経験では一握りしかいなかったような印象。基本的には言われ仕事というか。
リリース当初にその「使いやすさ」を実現できていなくても、徐々に改修していければいいのですが、またそれも難しかったり。

noteは

「使いやすい」×「嬉しい/楽しい」が体現できているプラットフォーム

なのですね。

ちなみにnoteは未だに運営者側がコンテンツすべてを人力で読み、健全な創作コミュニティを維持しているらしいという事も書いてあって驚き。マジ!?

2.本麒麟

・マーケティングトレース担当:きんちゃんさん
・編集:黒澤友貴さん
・活用フレームワーク(PEST、3C、4P)

ここも、詳しいトレース内容は中身を読んでいただくとして。
途中で紹介された元ZOZOの田端伸太郎さんの言葉が気になりました。

「メディアとは、予言が自己実現するものだ」

P147 参照

いかに売るかのプロモーションではなく、いかに「売れている」というかのプロモーションです。
つまり「なぜ本麒麟が”こんなに話題になるほど”売れているのか」のアンサーは「売れているという話題化そのものが戦略だったから」ではないでしょうか。

P147 参照

「売れているという話題作り」
なるほどね…。

最近思うのは、やっぱりファンの力は絶大だという事です。
耳に届くのは近しい人の声、一般人の声。
企業の声よりインフルエンサ―の声。

売り手がいくら良さをアピールしたところで、あまり売れない。
それよりも別の「自社製品をアピールしてくれる人」に宣伝を頼んだ方がいい。

Twitterを見ていてもそうですよね。
美容系、インテリア系、食品系、ダイエット系…
この辺はよく何十万とフォロワーがついている「その情報に特化した人」が
「マジでこれ良かったからおすすめ」
とツイートするだけで何千とRTされて、何万と♡がつく。
そして商品が店頭から消える…。
筆者もよくツイートに踊らされて店頭に買いに行って「無い!」ってなることがあります。
一般アカウントの方でもよくこの手の商品説明はバズっていますね。
(あまりにも日常ツイートが少なすぎると、最近は「このツイートはアフィだぞ!」と注意喚起が回ってきますが…笑)

話を戻すと

「あたかも売れているかのようなプロモーション」
「売れているという事が予言であり、未来」

という流れ、最近のSNS商品紹介の流れを見ているとわかるな…と思いました。

3.ワンキャリア

・マーケティングトレース担当:りょんさん
・編集:黒澤友貴さん
・活用フレームワーク(STP、4P)

そもそも「ワンキャリア」ってなんぞ…?というところからでした。
高学歴の学生が就活で利用しているWebサービスとのこと。

高学歴の学生が「情報を疑う目線」を持っていることを軸にして、企業の側が一方的に提示する情報よりも、実際に選考を受けた学生の生の声を知りたいという心理的特性を持った学生をターゲットにしている

P150 参照

情報を疑う目線」を持つってなかなかすごいことですよね。
SNSをやっていて口酸っぱく「情報を鵜呑みにするな」「情報を疑え」とはよく言われますが、学生のころからその視点があるのはシンプルにすごいな…と思います。
情報にあふれた社会はなかなか「正誤」の判断が難しいですからね。

最近だと「ChatGPT」が注目されてきています。
昔は開発者や、AIに興味がある人達が触っていたという印象です。
私も12月ごろ?に「AIのプロンプトを書かせるのにちょうどいい」という話を聞いて導入していました。
最近は一般普及してきている中、「ChatGPTによる誤情報」が…なかなかまぁまぁ…話題になっているな…?と思っています。
あくまでChatGPTはAIなので「機械学習」を行いながら精度を高めていきます。逆に言えば使用者は「情報を疑う」ことを頭に入れておかねばならないと私は思っています。

「自分で調べること」は労力が必要だと思っています。
1つのことを知りたくても、
「Aってなんだろう?」⇒Aを調べる⇒「Aを調べたらBが出てきた」
「Bってなんだろう?」⇒Bを調べる⇒「Bを調べたらCが出てきた」
という繰り返し検索を行って、得た情報を組み合わせて自分の中で落とし込んでいく作業が発生する認識だからです。
この「あちこち見る作業」を「ChatGPT」を使うと「1か所で行う」ことができるんですよね。

しかし、前述した「ChatGPTによる誤情報」がここで懸念されると思っています。
使用している中で思うのは、対話型なチャットゆえかChatGPTの文面が「○○です」「○○といいます」のような「言い切り」な形が多く、私自身はこれが「誤認」を生むと思っています。
自分がサービス業や何かの店頭販売をしているとして、お客様に
「ChatGPTで○○って言われたんだけど!?」
誤情報をあたかも正しい情報だと認識した上で訴えられた場合は困ってしまうよな~…と。

……話がそれました。
上記のようなことを私は思っているので、「情報を疑う目線」を持つ大学生さんたちは素晴らしいな…と思います。百聞は一見に如かずですよね。

情報の透明化

これを狙う中で、下記のような説明がありました。

情報の透明化が進む中で、個人名で自社について発信できる実力者が存在することは、非常に大きな影響を持ちます。
特に対企業に対して、信頼を勝ち得るためにはこれ以上ない強みであるでしょう。

P156 参照

話の趣旨がずれてしまうかもしれませんが…
私はアニメのオタクなので、監督やプロデューサーさんが「どのような思いを込めてこの作品を作っているのか…」を語るためにメディア露出していると大変うれしく思うタイプです。顔が出ていると、なんだか安心するというか。同じ人間なんだ!と親近感がわくというか…。
顔を出してまで自分の作った作品に対して語りつくせる人が監督であれば、この上ない信頼になります。
また、イベントなどで、監督でなくともプロデューサーさんやその他スタッフさんの生の声が聴けると「もっと応援しよう」という気持ちになります
それを気付かせてくれたのが「プリティーリズムシリーズ」です。

作品はもちろん、菱田監督や、西浩子さん(プロデューサー)のファンが多く、10年以上経った今でもイベントやタイアップがあるのは、制作陣に対してファンが信頼しているからではないかな…と思います。
私もプリティーリズムを応援して10年になりました。今でも速水ヒロ様が好きです。

おわりに

「マーケティングトレースの事例集」を読んで、
「思い当たる節」「これいいな」と思ったことを紹介してきました。
代表3つに絞りましたが、まだまだ気づくことは多くありました。
例えば、グリコの健康志向と健康の真心の話とか。
商品開発に企業ブランディングは大きくかかわっており、考え抜かれた末に出来上がっているからこそ成功しているのだと思います。

最近こんな記事を見ました。

これを見て、そういえば昔こんなこともあったな…と思い出しました。

本書の中にこのような言葉がありました。

すべての学びは模倣から始まる

学びは模倣から。
その学びをもって「自分が伝えたい事(企業理念やブランド)に落とし込む」ことが重要だと思っています。(NOT丸パクリ)

企業理念に伴いブランディング&開発した自社製品が、さらっと「あたかも自分が考えましたという顔」で別会社に模倣販売されるのは…なんだかやるせなさを感じます。
こういう「やるせなさを感じる」レベルには、私もマーケティングのお仕事に携わらせてもらっているのだな…と思いました。

これからも世の動向を見つつ「今」を掴んでいきたいです!

2023.04.11 MMM

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