見出し画像

26歳、異なる女の人生

3歳頃からのお付き合いで、上京するまでピアノを教えてくれていた、第2の母であり、友達のようになんでも話せるピアノの先生と会って、色々な話をした。

たまたまピアノを習ったこと、しかも好きになったこと、更に好きなまま大人になったこと、おまけに先生といまだに関係が続いていること。

何か1つでも違えばなかった人生、ほんとうに奇跡の連続でしかない。あらかじめ用意されていたのかなあと思うくらい。


その日の夜、ピアノやってなかったら人生終わってたわ〜!などと冗談(いや本気)を言っていたら、色々と懐かしくなり、母が20年くらい前のピアノの発表会とか先生との写真を出してきたりして、そこから芋づる式に昔の写真を見た。

恥ずかしいが、とりあえず弟が激かわいすぎて「可愛い〜♡」と目を細めて写真を見て、その表情のまま視線を弟に向け「わ〜大きくなったね〜今も可愛いよ〜」とか言ってめちゃくちゃウザがられた。

ふと、写真にうつる当時の母と、今の自分が同じくらいの歳だなあと思った。

母は、この歳にはもうこうやって2人の子育てをしてるんだよなあ。同じ年齢の時に考えていたことは、わたしとお母さんは全く違うんだよなあと思って。

自分の人生設計など後回しで、目の前にある生命をどうにか維持するために日々やり過ごしていたあの頃の自分。それと同じ年齢に、自分の娘の年齢が到達した。

その娘は「10連休〜♩」と呑気で、仕事が大好きで、ピアノも大好きで自分の人生に集中している。しかも、自分達の側にはいない。

自分のママ友の子ども達は、だいたい結婚し、自分達のそばで孫を育てている。

自分の子は、全くその見込みもないし、しかも今後も地元にも帰ってこなさそう。

うーん、絶対に色々と思うことあるよな、と思った。親不孝だなぁと思ったら、なんだかだんだん泣けてきて、夜、泣いた。

次の日、母の学生時代の友人で、わたしが小さい頃よく遊んでもらっていた方と3人でお出かけをした。おやつの時間にカフェに入って、色々話す。

「ももちゃんはいつ結婚するの〜?」「◯◯(母)はさあ、ももちゃんに早く結婚してほしいとかあるの?」

と母の友人が問う。

そういえば、こういう話の時、母が父の文句を言ったり「結婚?妥協かな」みたいな冷静なことを言っているのを聞いたことがない。

わたしもやっぱりそうでありたいなあと思う。結婚はただの日常だし、未婚でもとても楽しい毎日を送れるだろうし、離婚も多い時代だけれど、それはさておき、やっぱり、本来的には、結婚はとってもとっても素敵なことなんだろうなと思う。

その2人でしか作れない日常が、日々営まれていくこと、尊い。


その帰りの車の中で、母と結婚のはなしでちょっとした言い合いになった。先ほど母の友人がいた手前言えなかったことを、わたしが尖った言葉で発したことが発端。

言い合いなんて、何年ぶりだろう…上京してから1度も喧嘩なんてしていない気がするが。

友達にその話をしたら、わたしの悪かったところとか、もっとこうしたらいいのに!というところを指摘してくれて(本当ありがとう)、言葉足らず同士(私も母も察してよ!のモード)の言い合いほど意味のないものはないなと猛反省している。。

親とも兄弟とも友達とも恋人とも先生とも、ありとあらゆる人と喧嘩の経験が少なくてよくわからないの、ややコンプレックスだ。わたしの周りたまたま環境がいつもいいんだもん。。

その次の日、母は仕事に出かけた。

母はこれまでほとんど正社員経験がなかった。だけど、子育ても終わり、昨年から正社員として働き始めた。

仕事の話をする時、わたしが楽しいとよく言うから、

「仕事が楽しいってほんと〜?」
(自分は楽しくない、という含みのあるテンションで)

と母は言う。

何気ないひとことなのだけれど、じゃあ、労働に楽しさを見出せるくらいのセンスを持って仕事を選べばいいのに、と思ってしまう自分がいた。


母の人生とわたしの人生

友達と自分の人生だったらなんとも思わないのに、親子だと、なんだか比べちゃう。

「母に育てられたのに」「わたしのもとで育ったのに」という親子のもつ呪縛のようなものに、お互いに縛られているのだろう。

親をコントロールしたいとか、子どもをコントロールしたいとかそういうことではなくって、「全然違う女の人生」がこんなに近くで発生していることを、ただ面白がる前に、まだ比較してしまっているというか。

それに地方の女性の生き方は本当にパターンが決まっているため、それに当てはまらないわたしは、母も心配するし、わたし自身もどうなっていくのかよくわからないという点で不安だ。
※地方を馬鹿にしているわけではなく

「親子とはいえ別の人生なのだからそんなこと考えないで勝手にしたらいいのに」と思うかもしれないけれど、いやいや、わたしは十分に勝手で。

それに、聞き分けの良い長女で、さらに家族が大好きだ。自分の人生を最大限楽しむことは忘れないが、やはり「家族がどう思っているかなあ」ということは、考えずにはいられない。

どうやら、どんな人生も愛おしいということを、GW中、少し忘れたようだ。

どちらかがどうこうということではなくて、どっちもハッピー

母の人生を見てわたしが自分の人生を否定された気持ちになる必要もないし、逆も然りで、わたしの人生を母が見て、母が否定されたような気持ちになっていないといいなと思う。


ああなんだか泣けてきた。

今日は低気圧にやられているのか、ずんと気分がわかりやすく落ち込んだ。ちゃんとまとまってから投稿することは諦めた。久しぶりに泣きながら寝る。本当に、2年ぶりくらいかもしれない…!笑

さっき友達がLINEくれて
「一生懸命生きてて偉い」
ってひとことくれたから頑張れそう。
いつだって友達は世界を救う〜〜

お母さんと2人で旅行でもしようかなあ。
まずは来週の母の日だね。

今日もお疲れ様でした♩

この記事が参加している募集

この経験に学べ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?