君がわたしを強くする
ライブハウスのいちばん後ろ。
「もしかして、」
今日までに幾度となく聴いた曲。
確信するのに数秒かかったこと悔やむぐらい。
わたしを何度も救った曲。
タオルにしがみついた。
泣いてることに気づいてる人は多分いない。
こういう、言葉にならない感じの、
なんだろうね?
生きててよかった。
わたし、ここにいていいんだ。
っていう。そういう。
何言っても上辺っぽくなってもどかしいけど、
心の奥の奥、ギュッて掴まれて、
ヒカリの中でパッと放たれたみたいな。
目の前に見えるステージ。
聞こえてる音。
ギュッと掴まれたままの心。
それだけ。
それだけがわたしになる。
毎日の、もやもや。
腹が立つとか、理不尽とか。
ふがいない、どうしようもない。
そんなのもう、関係がないよ。
今、ここにあるもの。
それ以外がどうでも良くなる。
好きなだけじゃダメかな?
ずっとずっと続いたらいいのに。
わたしが君のいちばんならいいな、
なかったことにしたくない。
それも全部歌ってあげるよって。
毎日の、いろいろ。
ほんとの気持ち。
ほんとだけど、見たくないモノ。
わたしを苦しめる。
嫌なわたしになる。
心というか、頭というか、
全部ぐちゃぐちゃになって、
すぐそばにあるものも見えなくなる。
なかったことにはできないけど、
なかったことにはしたくないけど、
ここにいたら大丈夫。
ここに帰ってきたら大丈夫。
今この瞬間、
心の底から好きだと思えるものがあるのは、
わたしの希望のヒカリ。
全部捨ててしまっても
最後に残しておきたいのは、
ただ、好きだと思う気持ち。
明日また泣いちゃうかもしれないし、
もう全部投げ出したくなるかもしれないし、
けど、
わたしの「好き」は絶対に守り抜く。
わたしのこと、よく知らない人から
とやかく言われたって平気だよ。
わたしの「好き」は、
わたしを離してくれないから。
いつも信じていてくれるから。
離したくないから。
これだけは信じていられるから。
ただ好きだなあと思えるものがあるということ。
好きだなあと、思えている今があること。
ああ、眩しいね。
涙が止まらない。
ただ、好きなだけ。
それだけでわたしは今日も生きていける。