見出し画像

San FranciscoのDesign Jam(ミニハッカソン)に参加してみたら刺激的だった話

先日San Franciscoへ旧友に会う旅をしました。その時にmeetup経由で参加したデザインイベントの話です。

今回参加したmeetupはこちらです。("Design Jam: Envisioning the Future of Clean Meat" / San Francisco User Experience Designers)

参加に至った経緯
バンクーバーのmeetupに楽しさを覚える → でもサンフランシスコに繋がりがない → Twitterとかで検索 → チキってろくにコンタクト取れない → 原点回帰(meetupで検索) → 面白いイベント発見! → 日程的にバッチリなので参加表明

ただ今回のお題、"Envisioning the Future of Clean Meat" (清潔なお肉の未来を構造する) 、そして"バイオハッカー"とのブレスト、と言われても何を調べておくべきか用意するべきかピンと来ませんでした。自分のスキルは活かせるのか、異業種の方と話すと出てくる語彙も変わるので英語を理解ができるのか、当日までハラハラ不安でした。

当日の流れ
================================
6:00 - 開場, ネットワーキング (飲食付き)
6:45 - 主催者より主旨/課題について
7:15 - グループを作る、場所の確保
7:30 - グループ内で自己紹介&ブレスト開始
7:45 - だいたい固める (手描きでラフを描き始める)
8:00 - Sketchでイメージをさらに具体化
8:15 - スライドを作成/ちょっとリハーサル
8:30 - プレゼン開始
9:00 - 終了
================================

主旨について

*私の理解した流れで話すので悪しからずお願いします。

まず主催者のIndieBioの方から現在のバイオテクノロジー事情についてざっくりと紹介がありました。現在では細胞から実態になるもの(植物など)を育てなくても同じような品質のものが出来て(細胞・組織培養技術、組換えDNA技術)製品化も続々されているとのこと。

IndieBioとはどういう会社?
IndieBioはサンフランシスコに拠点を置く、ライフサイエンス分野で最大規模のスタートアップアクセラレーター(事業を成長させるための支援を行う組織)です。

例えばこれ、チリのThe Not Company。パッケージのメッセージ性が強いですね。サイトがスペイン語だったのでいまいち確証は取れないんですが...これからビーガンになる人には良さそうな雰囲気。乳製品を摂取しないなんて雑食の私から人生半分損してる!って思うから、こういうのがもっと広まればそんな方々とも一緒の味を楽しめるのでしょうか。

次は「ぶどうを使わないワイン」。分子を加工してワインを生産するとのことで、たった24時間で出来てしまうから農業が抱える問題の解決になるそうです。確かに、それだけ短期間なら植物が恐れる気候などの環境被害が少なくて済みますね。しかし、どんな味がするのでしょ...?

次、Sugarlogix。これは Excellent prebiotics と書かれている部分がキーです。乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌など腸にとって有益な菌(プロバイオティクス)を、直接腸に届ける働きのあるものを「プレバイオティクス」と呼びます。通常はきのこ類やブロッコリーの食物繊維や、キャベツや玉ねぎのオリゴ糖でそれを摂取するんですけど、この会社は「母乳」の栄養素がそれを担当して腸内環境を整えてくれることに着目したそうです。大人が母乳の力を活用できるのは面白いですね。

こんな感じで商品化されているものの話をスライド付きで話してくれました。絵があるのは助かります。

そんなわけで課題

では2050年には97億人まで増えると言われている、人口増加に対してどのように食糧を確保できるのかという問題が出ました。
魚や肉も食べる私たちは、例えばいつか火星に行くとすれば牛をそのまま宇宙船に乗せるのだろうか? 確かに、全ての品種をそのまま宇宙船に乗せるのはあまりスマートには思えないですかねw
将来的に細胞から肉や魚の代わりを作るのはそう遠くない未来でしょう。例えばソーセージのような加工肉なんかは実際今食べたのがどの部位かあまりわかってなかったりします(グルメな方ごめんなさい) 。だからちゃんとその技術が確かなものならば、同じような製品を再現出来て私たちは牛や豚を殺す代わりにそれで補えるということです。
でもですよ.....先ほど話に出て来た商品は動物を生成してはいませんでした。それでも、実際少し戸惑うくらいですよね。それをお肉そっくりな見た目で「これは豚肉じゃない、けど味は豚肉」なんて言われたらちょっと買うの躊躇いますよね。

そこでデザインの出番なのです

そんなわけで、課題はそのようなフェイクお肉をどのように消費者にプロモーションするべきかということです。または、現在飼育されている家畜の動物たちがいかに他と違って品質が良いか(Clean meatであるか)を訴えることでも良いと言っていました。明確になったのでやる気が出て来ましたね!

ミニハッカソン内容

チームメイトたち
一人目 : ネットワーキング中に知り合ったのは、UXデザイナー(リサーチャー)の方でした。彼がアジアの広告についての知識が深く、話が盛り上がったらそのままチームを組む流れになりました。ラッキー。
二人目 : UI (UX) デザイナーの女性に声をかけてもらえました。彼女はとにかくビジュアルに落とすのが早くて一緒に組めて良かったです。
三人目 : コンサルタントをしている男性に出会いました。彼は実際に今回の課題になる部分(食材の運搬)に立ち会っている仕事をしているのでブレストをしている段階で話していた内容が面白かったです。
四人目 : この人はSF市内のドイツ企業に勤めているドイツ人でした。マーケティングを得意としていて、現在いる所が医薬品などを取り扱う科学技術企業なのでこのミートアップに参加していました。私の拙い英語/デザインをしっかり聞いてくれて発表時にうまくまとめてくれました。有難や。

ブレスト開始
売り場はどんな形式でもOKだったので、私たちは世界中に知ってもらえる利点や詳細を見たい人が多いと思うからということでネット販売(E-Commerce)にしました。私の得意分野!
私たちのキャッチフレーズは "I can't belive It's not meat!" に決まりました。細胞から出来たフェイク肉がいかに安全で信頼度を生み出せるのかがキーです。となると製造現場を見せるのが早いので、どう見せることができるのかと議論。ここでチームの一人がVRで自分がその場にいることを体感できるようにするのはいいよねと言って大盛り上がり。録画映像で製造されていく現場を早送り再生で見せたいといった意見も。運搬現場をよく知っているメンバーからは、消費者にはそのお肉の種類や部位や大きさなど注文が多かったりするからカスタマイズ出来るといいよね、ということでカテゴリ分け/フィルター機能などを採用。あとは詳細はみたい人が見れるようにデフォルト表示は多くを語らないビジュアルにしようといった声も(デザイナー数人いるとこの辺拘りたくなりますよね)。

ラフを描いていく

そうしてイメージが膨らんでいきました。この手描きラフはメンバーと描いたもの。私はそこからプロトタイプを作る担当でした。とはいえ作業時間が15分しかなかったので、手描きのラフに沿ってチームから画像をバンバン受け取り編集しデザイン加えておしまいという感じ。その後続けてスライド作りをリハーサルと平行でやったので...てんてこまいでした。

プレゼンテーション
各チームに設けられた時間は5分くらいの短いものなので、私はスライド写しながらメンバーの話を頷く係でした。打ち合わせを先にしたので全然問題なかったのですが...英語がもっと話せたら自分もマイクを持てたのにと思った次第です。精進します。

うまく他のチームに伝わったかはわかりませんが、私は少なからずこのハッカソンではブレストがとても充実して楽しかったです。出来ることならこのプロトタイプにVRの参考イメージ(製造工場内部)なんかを載せてみたかったですが、そこまではいい画像が見つからずでした。

ちなみに他のチームも写真を撮ったので簡単に紹介してみます

・精肉されたばかりのものを自販機で販売する形式にしてみる
・コーポレートサイト(レストラン?)を作って製造/加工現場を伝える
・クラフトビールの醸造所みたいに製造現場を店内で見える化することでフレッシュな精肉が食べられるよというコンセプトにする
・ショーケース美しく並べて(小売店販売を想定)、商品パッケージごとにコードがあるので読み取って詳細をアプリでみれるようにする
・アプリで自分のイメージする料理から選択形式で自分のベストな精肉を探す(?)

ビジュアルの完成度に関しては時間が短かったから私たちみたいに伝えきれてない部分はあったかもしれませんが、アイデアが多種多様で面白かったです。あとやはり皆さんプレゼン上手でした。

おしまい

==========================================

ご精読ありがとうございました。
文中ちょこちょこくだけた書き方になっていますが専門分野の方いらっしゃいましたら、、あまめ判定でお願いします。(謝罪)

ここまで充実したイベント(ミニハッカソンは1時間ちょっと)は初めてでした。理解に時間がかかって公開が遅れてしまったのですが、こんなコラボ形式のイベントがバンクーバーで近々行けたら/主催出来たらいいなと思います。私オーガナイザーはやったことないんで誰か一緒にしてほしいー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?