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データサイエンティストへキャリアチャンジしてみた

■この記事について

現在、ECを運営する会社でデータサイエンティストとして働いていますがそろそろ1年半になります。
会社としてのデータ活用への期待も高く最近の実成果も伴ってきたので、段々と自分の裁量で仕事を行える様になってきました。

ここでは私が未経験で異業種からデータサイエンティストになった経緯と、実際なるためにしたことを書いていこうと思います。

■経歴

私の経歴ですが、簡単に書くと以下の流れです。

○大学、大学院にて機械工学を専攻
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○大学院卒業からはメーカーにて機械設計エンジニアとして業務
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○機械設計エンジニアからデータサイエンティストにキャリアチャンジして現在に至る

元々機械設計のエンジニアだったのですが、そのキャリアを辞めデータサイエンティストへの道を進みました。これは中々大きな決断だったのですが、その経緯をお伝えしていければと思います。

■元々のキャリアについて

私の元々のキャリアである機械設計エンジニアですが、どういう仕事だったかというと

・電気製品や車などの内側、外側のハードウェアを設計する仕事(電気電子系は基本担当外)
・製品のハードウェア面の仕様、コスト、スケジュールの作成
・プロジェクトマネジメント
・CADを用いての製品設計
・製品デザイン意匠を仕様とコスト観点でなんとかする
・工場でライン立ち上げ 
・・・


などなどです。
日本での代表的なハードウェアといえば車やロボットなどですが、私は主にBtoCの電気製品の設計を担当してました。

■なぜキャリアチェンジに至ったか

仕事でモチベーションが上がらなくなった
仕事自体の価値に疑問を感じた

車もそうですが、BtoC製品は差別化が最近とても難しくなっており、コモディティ化の流れがきています。
コモディティ化の流れで実際何が起こるかというと、まず先に『コストダウン』がきます。コストダウンがくると、設計や製造は人件費が安い中国などに依頼する形になります。

この流れで中々設計という業務をすることができず、プロジェクトマネジメントが業務の中心になっていきました。

私としては、自分で考えて設計した製品が世に出て行くことがとてもモチベーションになっていました。
仕事はお金も大事ですが『仕事を通してモチベーションが上げられるか』という点がとても大事だと考えていましたので段々とモチベーションも上がらなくなり、この仕事を続けている意味あるのかな?と感じてきました。

また、委託できる仕事ということは他の人もできるような仕事ということなので、『将来この仕事に価値があるのかな?』という疑問を感じていました。

■じゃあどこにキャリアチェンジするか

✅まず自分が好きなことを並べる
✅その次で社会的に価値がありそうなことを並べる
✅好きなことと社会的価値が合えば、それが自分にとって最良キャリア

じゃあ何がしたいのか? という流れになるのですが、あまり過去のキャリアに囚われず自分は何が好きなのかという観点でなるべく客観的に考えてみました。

自分が好きなことは?

○プログラミングが元々好きだった
大学院では流体のシミュレーションの研究をしていた際にFortran(化石言語)をいじっていたのでプログラミングには全く抵抗はありませんでした。大学の時はプログラミングはスキルには考えてなったので暫く離れてしまっていましたが、最近触ったらいくらでも触れてしまったので『これはいくらでも触ってられるな』と感じました。

○勉強は嫌いではない
勉強は分野にもよりますが、嫌いではありませんでした。データサイエンス系の仕事だからといって数学が好きというわけではないのですが、仕事とかに有利なことをコソッと勉強するのは昔からしていました。
なので、キャリアチェンジするのであればそれがしやすい業界が良いなとは感じていました。

社会的に価値があることとは?

これは一概にはどうとは言えないのですが、私の中では
①スケールメリットが出やすい仕事
②ITに絡む仕事

でした。

①と②は正直抽象度の違いだけで似ているのですが、これは世の中の流れ的に避けられないものだと考えているので、これに絡むことは間違いないと最初から決めていました。

好きなことと社会的価値が合えば、それが最良キャリア

この歳になって今更気づいたのですが、好きなことだけをやっていても社会で需要がなければ仕事にならないかもしれませんし、社会で需要があっても好きなことでなければ続きません。
なので、好きなことと社会的に需要がある仕事を見つけるのがとても重要だと気づいたのです。

キャリアチェンジを考えだすとどのキャリアに挑戦すべきかなと考えますが、私の場合は当初webエンジニアデータサイエンティストの2択がありました。

■webエンジニアかデータサイエンティスト、どちらをキャリアに選ぶべきか

これはめっちゃ悩みました。 

ちなみに私はどちらに関しても勉強してみて、webエンジニアになるための社会人学校とデータサインティストになるための社会人学校どちらも通いました。

どちらも素晴らしい仕事であるということは間違いないのですが、まず私が感じたキャリア的な客観的なメリット、デメリットを以下にまとめてみました。

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まず最初に私としてはどちらが自分にあってそうかは良くわかりませんでした。ので、一度ダメ元で一度どちらの業界に関しても転職活動してみて感触を確かめてみることにしました。

■自分のキャリアチェンジへのステップ

こちらをご覧の皆さんの中でキャリアチェンジを考えている人がいれば、『もうこのキャリアチェンジしたい分野は決まっている』という方が殆どかと思います。(むしろこれが普通ですね)
私は少し迷っていたのでイレギュラーかと思います。

私の場合はキャリアチェンジのステップとして以下のように行いました。

◇実際のキャリアチェンジステップ
○とりあえずキャリアチェンジの選択肢を決める→webエンジニアかデータサイエンティスト
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○2つの職についての超最低限のスキルを身につけ、とりあえず転職活動してみる(転職活動1回目)
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○転職活動1回目の結果からどちらかのキャリアに絞り、それについてのスキルを増やす
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○転職活動2回目


■まずwebエンジニア、データサイエンティストの最低限のスキルを身につけるためにしたこと

✅社会人学校に通う

○webエンジニア
webエンジニアのための社会人学校に通いました。具体的な学校名は記載避けますが、良く皆さんが見かけるであろうプログラミングの基礎からrailsなどのフレームワークの基礎を学ぶものです。少しですがhtml,javascriptやAWSについても学びました。
最終的に自作で0からアプリを作ったりして、基本的なウェブアプリの作成方法を学べました。

○データサイエンティスト
こちらは当時珍しかったのですが、データサイエンスの社会人学校に通いました。pythonの基礎から、機械学習とディープラーニングのフレームワークを学びました。
まだこの学校の講座のコンテンツが完全ではなく、コンテンツ更新を待っていた時もあったので、他に『0から始めるディープラーニング』やUdemyのコンテンツなどを参考に勉強していました。

あと、(結果的にあまり重要ではなかったのですが)PaizaでAランクも取得しておきました。

以上を行った後に、転職活動1回目を行いました。

■転職活動1回目について

結果的には、どちらの業界にも内定は出ませんでした。まあ情報収集も兼ねていたのでそれも図られたのかもしれませんが笑

この転職活動を終えて、2つの業界の面接について以下のような印象を持ちました。

○2つの業界共通の面接の印象


・どちらの業界もスキルは足らない部分が多い
・年収は間違いなく下がる
・プログラミングができることはある程度評価される
・理系だと少しだが印象が良い
・やる気やキャッチアップします感は大事


○webエンジニア系の面接の印象


・webエンジニア系は書類で落ちることが多い
・webエンジニア系はより若い世代での未経験からの希望者もいるので、その人と差別化するものがないとキツイ(自分は30代中盤)
・webエンジニア系はwebフレームワークの全体像を説明させられることが多い
・なんかしらのプロダクトを作った経験があると評価される


○データサイエンティスト系の面接の印象

・データサイエンティスト系は応募自体がないらしいので、面接まで行けたことが多い
・データサイエンティスト系は統計、数学の知識やアルゴリズムの内容などを面接内で白板を使って説明させる
・『データサイエンティスト』は大きく分けると2つに分かれる(これは別記事で書こうと思います)


で、肝心ののキャリア観点でどっちが良いかということじゃのですが、結局どちらでもよいのではという結論になりました。

面接の受かり安さはデータサイエンティスト系の方が受かりやすそうな印象でした。おそらくですが、殆ど経験者は市場に出回っていなく、未経験者を育てた方が良いという状況だったのだと思います。

よって、データサイエンティスト系のスキルをよりつけて次の転職活動に臨むことにしました。

■データサイエンティストとしてのスキルをさらにつけるためにしたこと、次の転職活動への準備

✅専門知識を説明できるようにする
✅Kaggleに参加
✅QiitaやUdemyで勉強しまくる

○専門知識を説明できるようにする
前の面接での数学、統計やアルゴリズムの説明試験がボロボロだったので、説明できるように意識しながら勉強し直しました。
具体的に一部ですが、ベクトル、正規分布などの基本的な分布、シグモイドやReluなどの活性化関数、ニューラルネットワーク(RNN、CNN)の仕組み、決定木の仕組み、ランダムフォレストの仕組み、損失関数の導出の仕方や重み更新の仕組み、ミニバッチのメリット、混同行列と評価指標などなど。。

○Kaggleに参加
KaggleはTitanicとかだとあまり面接で効果がないので、開催中のコンペにチームで参加しました。
結果的にメルカリのコンペで銀をとりました。これはかなり結果的にアピールポイントになりました。

○QiitaやUdemyで勉強しまくる
時間があればQiitaやUdemyで勉強しまくってました。特にUdemyは良い評価の多いコンテンツを値段が安い時に購入するとかなりお得に効率よく勉強できます。

※個人的にUdemyではこれが一番よかったです。→https://www.udemy.com/course/python-jp/

■転職活動2回目

2回目の転職活動ですが、1回目の失敗の教訓もあってかかなりスムーズに行きました。

受けたのはデータ分析の受託会社、金融系AIベンチャー、など色々受けましたが、ありがたく2社から内定をいただき転職を決めることができました。

面接での質問の内容ももちろん全く1回目の転職活動と同じわけはないのですが、『何か知っていることとか興味のあるアルゴリズムを白板で説明して』などの質問に対しては答えられるようにはなってましたし、何よりも面接慣れをしていたのが大きかったです。

■まとめ:データサイエンティストへの転職を通して

何事も遅すぎることはない
結果的に転職はうまく行ったのですが、この記事を書いていて『自分はとてもリスクが大きいことをしていたんだな』と改めて感じてしまいました(笑)

ただ、新しいことを初めてることは遅すぎることはありませんし、自分が少し遅れていると感じられればモチベーションも上げざるを得ないので頑張ることが出来てそれがキャリアに繋がると感じています。(これ重要)

ぜひ同じく転職を悩んでいる方、データサイエンスの分野に興味がある人はこちらの記事が参考になれば幸いです。

■最後に

ちなみにデータサイエンス業界に転職を考えている方で迷われている方がおりましたらcoconala経由にて色々サポートさせていただきます。ぜひご利用ください〜
https://coconala.com/services/705511

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