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サブカル大蔵経 マンガ編

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2020年5月の記事一覧

サブカル大蔵経26 吉田豪『吉田豪の巨匠ハンター』(毎日新聞出版)

 富野由悠季、渡辺宙明、安彦良和ら表紙の面々の破顔一笑だけで即買いの歴史に残る書物。イン…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経39 東海林さだお『焼き鳥の丸かじり』(文春文庫)

 世界に誇る擬人化の名人のテキストが、この「丸かじりシリーズ」だと思います。この巻は、著…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経67 佐伯弘次『対馬と海峡の中世史』(山川出版社)

 遠すぎる対馬は蝦夷の裏返し。  宗氏と松前・蠣崎の関係も気になる。  日本が統治を委ね…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経68「ちゃぶ台」5(ミシマ社)

 榎本俊二の漫画が読めるミシマ社の雑誌「ちゃぶ台」。今号の特集は、宗教とアナキズム。内田…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経66橋本治『熱血シュークリーム 橋本治少年マンガ読本』(毎日新聞出版)

少女マンガを評論した『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』に衝撃を受けた学生時代から30年たっ…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経60 金田淳子『『グラップラー刃牙』はBLではないかと1日30時間300日考…

 中学の時愛読していた「アニメディア」の読者コーナーに突如「キャプ翼」のBL投稿があふれた…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経54 『ドラえもん深読みガイド〜てんコミ探偵団〜』(小学館)

 50年目の完璧版。しずかのタブー等、かなり意識して踏み込んだ特集。ここまでやるなら、ムクの特集してほしかった。  のび太の会社は五年間営業していた!火事さえなければ…。p.15  本書は、のび太=ダメ人間の常識に待ったをかける。あの惨劇をプラスに捉える発想はなかった。火事さえなければ、か…。 「おお、この感げき!このかっこいいすがたを、記念写真にうつしてこよう」p.19  スネ夫の驚き顔が懐かしいドラの名シーン。読んだ当時、ドラがこの作品に異物でなく、受け入れられた

サブカル大蔵経51 中川右介『手塚治虫とトキワ荘』(集英社)

 <トキワ荘>再現物語というよりも、貴重な「漫画出版社史」という趣きでした。  安孫子素…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経49 魚乃目三太『チャンピオンズ〜週刊少年チャンピオンを創った男たち…

 中学の頃から唯一立ち読みしてたのは週刊少年チャンピオンでした。水島御大の『大甲子園』を…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経50 諫山 創『進撃の巨人』(31)(講談社)

 エレンの周りの人たちの巻。それぞれのコンビの関係性が本当に丁寧に描かれる。あらためて一…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経37 渡辺航『弱虫ペダル』66巻(秋田書店)

 『弱虫ペダル』。途中で脱落した方々、今すごいことになってますよ。二年生編終了後、突然、…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経29福本伸行協力、萩原天晴原作、上原求・新井和也漫画『一日外出録ハン…

待望ッ…!の8巻が出た『ハンチョウ』。今出ている漫画で、一番楽しい作品です。この漫画をど…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経28 押見 修造『血の轍』⑧(小学館)

 8巻まで来た物語。  7巻までの帯に、毒親とかマザコンだとか記されていたが、そうは思えな…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経27 施川ユウキ『バーナード嬢曰く。』⑤(一迅社)

 名作感に満ちた5巻。読書家あるあるを保ちつつも、人物たちが深みを増す中で、セリフが嫌味なく絶妙のタイミングで交わされていく。  人と人の間に本が媒介しないと話せない人たちを描くが、密室の図書室でその本たちがとりもつ人間関係は限りなく優しい。 「もう少しだけ下巻を求められる喜びに浸らせてください。」p.22 「…この小説、正直傑作だと思ってるんだけど…今読み終わったばっかだからそういうテンションになっているだけで、一晩経ったら『そこまでじゃないか…』って変わりそうで、絶