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サブカル大蔵経54 『ドラえもん深読みガイド〜てんコミ探偵団〜』(小学館)

 50年目の完璧版。しずかのタブー等、かなり意識して踏み込んだ特集。ここまでやるなら、ムクの特集してほしかった。

 のび太の会社は五年間営業していた!火事さえなければ…。p.15

 本書は、のび太=ダメ人間の常識に待ったをかける。あの惨劇をプラスに捉える発想はなかった。火事さえなければ、か…。

「おお、この感げき!このかっこいいすがたを、記念写真にうつしてこよう」p.19

 スネ夫の驚き顔が懐かしいドラの名シーン。読んだ当時、ドラがこの作品に異物でなく、受け入れられた瞬間だと思った。人体接合の恐ろしさはあったけど…。

「あんたはどうしてそうわんぱくなの!」それはあなたの息子だからp.29

 そうか…、ノビスケはしずか似か…。だから乱暴なんだ。

「この遊びを、のび太ボーリングと名付けよう。」p.35

 このジャイアンの言葉。F先生は自分をのび太に重ね合わせるが、実はイジメっ子言語のセンスがすごい。なぜだろう。

 のび太、壁に向けて無言あぐら。p.63

 けっこう多発してたんだ…。ある意味古風なスタイル。

しずちゃんを観察しているとときおり冷たい言動をとっていることに気づく。p.70

 昔、ドラ全巻の、しずかのセリフを抜き書きしたことがあります。その時、セリフはたしかにロクなものがなかった。「あんた」とか…。文字だけだとよくわかった。

 押入れに、本棚と電灯までp.111

 これ、ソロキャンプを50年先取りしてたよ。

<スネ夫・ジャイアンはしずちゃんが好きなのか?>p.142

 そういうシーンもあったが…、そう考えると悪女にしか見えない。本当のところ出来杉ともどんなやりとりがあったんだ?

 うそつ機・ソノウソホント。p.201

 このカブリは懐かしい^_^

多目くんp.209

 のび太より駄目な人間という衝撃。優越に浸るのび太の姿は自分自身。のび太を成長させた重要なひとり。

"女優として成長したスミレは、遠い宇宙のバード星へと旅だっていったみつ夫の帰りを待ち続けていたのだ。"p.224

 このスミレの話を聞く2人の姿が印象的でした。急にのび太が大人になったような気がしたというか、もともとのび太は、そういう大人的なものを内包していたのか?と思わされた。

ノビスケとジャイ子の娘が結婚p.229

 この辺の考察は圧巻というか、ホントか…と思いました…。

 昨年ようやく初めて藤子Fミュージアムに行き、藤子不二雄に私たちはもっと頼っていいのでは?と思いました。私はドラえもんと同じ9月3日生まれという縁もあるので、あらためてこれからもドラを読みついでいきたい。まだ宝物や箴言がいっぱい詰まっていると思います。

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本を買って読みます。