世界200万台のエレベーター体験を向上 スマートビルディングに寄与するIoTプラットフォーム
▼クライアント
OTIS 様
https://www.otis.com/
▼業種
機械・電気製品|業務用機械製造|エレベーター・エスカレーター
▼サポート内容
IoTプラットフォーム『eCall』のリサーチ・企画・設計・開発
▼DXの分類・目的
派生事業(既存市場×新規資産)|新製品・サービスの開発
▼キーワード
アプリ開発|IoT|人材育成|内製化支援|不動産テック|スマートホーム・スマートビルティング
エレベーターおよびエスカレーターの製造・据付・保守・改修を行うリーディングカンパニー「OTIS」。世界で業界最多となる約210万台のエレベーター・エスカレーターをメンテナンスし、毎日約20億人が同社の製品を利用している。
モンスターラボは、エレベーターのクラウド接続を可能にするIoTプラットフォーム『eCall』の開発プロジェクトに参画。スマートフォンアプリとサードパーティ開発者向けのSDK(ソフトウェア開発キット)を開発した。
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■課題
社会のデジタル化に伴い、スマートビルティングの需要が急増。OTISは競争優位性を担保するため、クラウド接続でエレベーターをコントロールできるIoTソリューションの開発を計画していた。
アプリには、遠隔操作によるエレベーターの呼び出しや開閉時間のコントロール、複数台をリアルタイム管理する機能などを搭載し、個人の利用者・ビル管理者ともにスマートなエレベーター体験ができることが望まれた。
また、プロジェクトを通じて運用チームを育成し、アプリ開発の内製化を図ることもミッションとして掲げられた。
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■ソリューション
アプリからエレベーターの遠隔操作・管理を可能にするため、ハードウェア側のIoTハブと連動。クラウド接続によってコントロールできる仕組みを構築した。
また、ホテルなどの設置場所で利用されている既存アプリとの連携を考慮し、サードパーティ開発者向けのSDKとAPIを含むプラットフォームを構築。導入の手間を最小限に抑えつつ、フレキシブルに活用できるようにした。
エレベーターという製品の特性上、重要なポイントになったのが安全性の確立。運搬業者・障がい者の利用を想定した開延長機能を含むため、安全かつ確実に動作するよう、入念に検証する必要があった。そのため、デモ機を活用しながらペネトレーションテスト(※1)およびロードテスト(※2)を実施した。
※1 ペネトレーションテスト:ネットワークやシステムの脆弱性を検証するテスト。実際にネットワークに接続しシステムに攻撃を仕掛け侵入を試みる。侵入テスト。
※2 ロードテスト:負荷を高めていったときの状態・性能などを計測し、どのくらいの負荷まで正しく動作するかを検証するテスト。負荷テスト。
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■結果
『eCall』はプロジェクト開始から9ヶ月で正式にリリース。世界各国に導入されているエレベーターへの対応が可能になり、利用者は複数のビルのエレベーターを登録して1つのアプリで操作できるようになった。
また、プロジェクトを通じてアプリ開発の知見を共有。同社の運営チームによる内製化を支援した。
モンスターラボはスピーディーな開発と人材育成の面で評価され、OTISが業務提携するユナイテッド・テクノロジーズのスマートオフィス構想にも参画している。
(情報公開日:2021年7月9日)
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