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「できるけど、やらない」という選択肢を持つ勇気。

自分にできることって、全部やらないといけないのだと、無意識に思っている節がありました。

自分でいうのもなんですが、パラレルワーカーとして働く私は、わりと色々なことができます。
ただ、「できる」といっても、その道一本を極めている専門のプロに比べれば大分劣りますが……。

たとえば、ここ数年で身に付けたスキルでいうとこんなものがあります。

・YouTubeに載せる程度の動画編集
・同じくYouTubeに載せる程度の宅録
・自分が演奏する用の楽譜作成・編曲作業
・SNSでラフに使える程度の画像作成


これらのスキルは、それ自体を仕事にしようと思ってはじめたわけではなく、音楽家・ライター・写真家などのキャリアを構築していくうえで、PRの手段もしくは経費削減のために身に付けてきたものです。

音楽家のポートフォリオとなる動画をいちいち外注していたらそれだけで貧乏になるし、日々のSNS発信用の画像も人に発注しているのではスピーディな更新ができないもんね。

基本的に「持ってるスキルはなんでも仕事にしちゃえ〜〜〜!」精神が強い私ですが、自分の中でかなりグレーな、なんとなーくの線引きとも言い難いほどのゆるい「なにか」があって、上記で挙げたスキルは積極的に仕事にしようとは思っていません。


理由は単純で、決して得意ではないし、好きのランクも低いから。


そう、「得意」ではないんですよ。
できない人よりはちょっとできる、ってレベルなんです。

クオリティも決して高いわけではなく、ただ「自分が困らない程度」を基準としてやってきたことだし、独学だし、プロ用ソフトなんか使えないし、作業スピードも全然早くない。

それでも、まったくできない・やったことがない人からすると「え、編集できるの?お願いしていい?」と、仕事として依頼されることもあるんです。

正直コレを「仕事になってラッキー!」と感じていた時期もあるのですが、最近は考え方が変わってきました。


できるからといって、なんでもかんでも引き受けなくていい。


依頼者側からすれば、

・そこまで高いクオリティを求めているわけではない
・でも自分でやるのは難しい
・ガチのプロに頼むよりは安く済む(経費節約)

……といった感じで、けっこうメリットがあると思うんです。

このやり方は賢いと思うし、否定するつもりはまったくありません。私も逆の立場だったらお願いしたくなるしね。

問題は、引き受ける側になったとき。

「私はその道のプロではないよ」と断ったうえで尚且つお願いされれば引き受けてきましたが、これが自分を苦しめていると気が付きました。


仕事として引き受けてしまうと、趣味の範囲でやるわけにはいかなくなるんです。


自分のための動画や編集なら、行き詰まってしまっても「とりあえずコレでいっか」と、ある程度のラインで妥協できます。誰にも迷惑かけないし。

でも、人からの依頼となるとそうもいきません。
多少なりとも金銭をいただく以上、相手から「適当でいいよー!」と言われてもそんなわけいかない。

場合によっては自分の必要範囲を超えて、ツールの使い方を再度勉強しないといけないケースもあります。

「大変だけど成長する絶好のチャンスだ〜〜〜!」とプラスに考えるよう自分に言い聞かせてきましたが、最近「これって実はあんまりプラスではないのでは?」と気が付きました。


だって、私はその道のプロになりたいわけではないから。

事業として拡大したいわけではない。
得意でもない。めちゃくちゃ好きなわけでもない。


それに時間を費やすなら、自分が本当に極めたいこと・興味があることの勉強時間に充てた方が絶対にいい。


今までは「せっかく頼んでくれたし、やろうと思えばできるんだから、断ったら失礼だよな」と思っていたけど、「できるけど、やらない」という選択肢を持つ勇気も大切だと気が付きました。

これからはなんでもやるのではなく、

  • 本当に自分のためになるのか

  • そもそもそれに興味を持てるのか

  • 今のスキルで(無理をしなくても)本当に相手を満足させられるのか

  • それよりも大切にしたいことがあるのではないか


自分の中に指針を作って、やる・やらないの選択をしていきたいと思いました。

自分がどうなりたいのか、なにをやりたいのかを見失ってはいけないよね。

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