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嫌なことを「嫌」といわないのは、むしろワガママなのかもしれない。

前回のnoteにも通ずるところがあるのですが、やっぱり嫌なことってちゃんと「嫌」っていわなきゃだよな〜〜って思うんです。

別になにかあったわけではないのですが、ふと思ったことがあるので、noteにこっそり書いておきます。


ー 嫌なことを「嫌」っていわないのは、むしろワガママなのかもしれない。


最近の私は「それは嫌だな」と感じたことがあれば、極力相手にそれを伝えるようにしています。あ、もちろん、言い方には気をつけてますよ。

というのも、私が「嫌だ」って思ってることって、いわなきゃ誰も分からなくない?って思うんです。


遥か昔、たしか私が小学3年生くらいのころ、クラスにちょっと苦手な女の子がいました。

なにが苦手だったかというと、なぜか毎日私にカンチョーをしてくるんですよ。

校庭のうんていや鉄棒で遊んでいるとき、階段を登っているとき、後ろに立とうものなら私のお尻を狙ってくるんです。

当時クラスではNARUTOが流行っていて、カカシ先生の「千年殺し」を真似する男子は多かったものの、まさか女子にカンチョーされるとは。(いや、男子にされるのもヤバいけど。)

毎日毎日カンチョーされてウンザリだったのですが、私、一度も「嫌だ」「止めて」って彼女に伝えたことがなくて。

あるとき我慢ならずにブチ切れたら、きょとん顔をされたんです。


「だって、笑ってたから」って。


……たしかに。
「嫌だ」って思いながら、私はそれを伝えずに我慢して、ずっとヘラヘラ笑っていたんです。

「カンチョーされて嬉しいやつなんかおらんやろ!分かるやろ?!」と言いたくなりますが、私がヘラヘラしていたから「楽しんでると思ってた」「そういう遊びだと思ってた」と。

私がちゃんと「嫌だ」っていわないから、彼女には分からなかったのです。


そういえば、こんなこともありました。

大学に入ってすぐに、仲良くなった友人。
「私いじられキャラだから」「いじるよりは、いじられたい」的なことをいっていたので、私はその子を遠慮なくいじり倒していました。(最低)

すると、あるときから私に対する彼女の態度がそっけなくなり、終いには「私、なにかあなたになにかした?」とでいわれてしまったのです。

どうやら、私の「いじり」は度を超えてしまったらしい。


彼女は、私があまりにもいじってくるせいで「嫌われてる?」と思ったようで。

けど、彼女はずっと笑っていたし、同期数人の中でもそういうキャラクターだったこともあり、彼女が本当は嫌がっていたことが、私には分からなかったんです。


嫌なことは、「嫌だ」っていわないと分からない。

もちろん察する努力も大切です。

でも、これは完全に私の主観ですが、人は「察する能力」よりも「本音を隠す能力」の方が何倍も優れているように感じます。

特に「本音と建前」なんて文化がある日本では、余計にそれが難しい。30年近く日本人やってるけど、一生クリアできる気がしません。


カンチョーを拒否できなかった私のように「本当は嫌なのに」と思いながら「波風を立ててはいけない」とヘラヘラしてしまったり、なんでもないフリをしてしまうのは、きっと誰し経験があるはず。


でも、黙っていたって伝わらない。
どんなに察しようと頑張ったって、本当の気持ちは本人にしか分からないのです。
みんな、エスパーちゃいますんでね。


「普通分かるでしょ」とか「常識的に考えて」とかよく言うけど、結局感じ方とか捉え方、「嫌だ」と感じる基準なんて人によって違うんだから、言わないと分からないんですよね。

自分から「それは嫌です」と伝える努力もせず、「なんで分かってくれないの!!!」「私の気持ちを分かってよ!!!!」と怒るのは、もしかしたらすっごいワガママなことなのかもしれない。

何より「本当は嫌でした」なんて後出しは、自分も相手も傷つくし、誰も得しないから。


「できれば伝えずとも察してほしい」と感じることも、これからきっと、たくさんあるはず。

でも、自分から「伝える」というコミュニケーションを、相手の察する力に甘えて放棄してしまうのはよくないな、と感じました。

おしまい。

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