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ねい
2018年8月14日 13:12
実家の南西の庭には小さな祠がある。たしかこの家に祖父がいた頃からあったが、その姿をあまり見た記憶がない。昔から雑草に覆われていた。 雑草は目を離すとすぐに大人の腰ほどの丈になる。どこからともなく運ばれたいくつもの種たちが作る森には、たまに紫蘇や柿の木なんかが顔を出した。 その祠の横に桜の木が植えてある。父がどこからか貰ってきた幼木を勝手に植えたらしく、家族が気がつくころには、も