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昭和の街で大好きだった場所

こんにちは、アラカンのおかんです^^ コロナで経営していたゲストハウスのお客様がほぼゼロに😵日々悪戦苦闘しながらもほっこりしたものを書いていきたいと思っています😄

おかんは小学校1年の春休み、東京のとある場所に、家族と共に引っ越していきます。あともう少し電車に乗ると埼玉県という東京のはずれの街でした。昭和ど真ん中で育ったおかんの目に浮かぶ映像です。

高度成長時代の街

その街は駅を挟んで趣が異なっていて、真新しい団地が何十棟も建ち並ぶ南側と昔のままの街並みの北側から成っていました。おかんが住んでいたのは南側で駅のロータリーの上は団地、その下はスーパーやパン屋、レストラン、肉屋が入った店が並んでいました。レストランの角の厨房裏の道を通って少し行くと家に到着です。そこで「ポコ」という犬も飼っていて、お隣のかつお節屋さんの犬と仲良くしてもらいました。

そんな街の日常風景にも、スパイスを利かせる出来事がありました。

大好きだった場所

おかんの一番のお気に入りの場所は、駅のロータリーを過ぎたレストランの前あたり。そこは小さな広場で建物の壁沿いでした。その広場におじいさんがやってきて大きな敷物を広げると、少女漫画の付録を並べて売っていました。その頃はまさに少女漫画全盛期で、週間「マーガレット」や「少女フレンド」を愛読していたおかん。でも付録の付く月刊誌「りぼん」や「なかよし」は、なかなか買ってもらえません。それに断然、マーガレットや少女フレンドの方がおもしろかったのです。おじいさんが来ると、おこづかいを握って喜び勇んで広場へ向かいます。到着すると並べられた付録をじぃーと見入って物色するのです。触るのは厳禁で、腰をかがめたり見る角度を変えたりします。付録に付いていたのは、安い作りの手鏡やペンダントだったり、別冊の漫画本だったりで、大したものではなかったのですが、おかんには宝物を売っている場所だったのです。ひとつ30円とかそれぐらいの値段でしたが、それでも「このお金で買えるのは」と、予算と相談しながら選んでいきました。

ある日、その広場にひとりの男の人がやってくると、台を広げて店構えをしました。

魔法の液体

その台の周りには人だかりが出来て、何やら熱心に見ています。でも何をやっているのか外側では見えません。おかんはその人だかりを分け入って中を覗いて見ると、大きなビンに入ったへびがとぐろを巻いて液体に漬かっていました。その男の人は、液体を取り出し自分のほくろに付けて、布で拭くとそのほくろは、あっという間にポロっと取れてしまいました。今度はイボに付けると、それも間もなくポロっと落ちていきました。「へえー、こんな不思議なものがあるんだな」と感心したのでした。

チョンチョンと

いつも遊んでいた公園に自転車でやってきたのは、飴細工のおじさんです。自転車の後ろの荷台には飴が入った箱。おじさんの周りに子どもが集まり始めると、少しの飴を箱から取り出し、割りばしに付けて伸ばし、飴をハサミでチョンチョンと切りながら動物の形にしていきます。そして最後に目を入れて完成です。受け取るとすぐに食べてしまう子もいました。おかんも飴細工がほしくておこづかいを取りに帰り「うさぎ」をお願いすると、器用にハサミを入れ長い耳や、手足を形作っていきました。最後に赤い目を入れてもらうとその白い飴細工は、いっそう引き立って「かわいらしいうさぎ」が出来上がりました。子どもの目にも「上手だなあ」とわかる出来栄えで、食べるのが惜しくて、しばらく戸棚に入れて飾っていたら、いつの間にか溶けてしまったのでした。

さいごまでお読みいただきありがとうございました。スキやフォローもしていただけると励みになります。それではまたね。ばいばーい😃









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