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ゲーム開発のブレスト①多くの人がやっているブレストの間違い

ブレインストーミング。略してブレスト
アイディア出しの機会なんかではよく使われており、
とても便利で、結果も出やすい技法です。

ブレインストーミングとは?
ブレインストーミングとは、集団でアイデアを出し合うことによって相互交錯の連鎖反応や発想の誘発を期待する技法である。
wikipediaより

ゲーム業界で働いていて何十、何百とブレストをしてきましたが、
画期的なアイディアが生まれたり、
問題解消手段の視点の違いが見えたりと
非常に便利なので、是非使ってみて下さい☺

どんなブレストですが、
前提として4つのルールがあります、

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①判断・結論を出さない(結論厳禁)
自由なアイデア抽出を制限するような、批判を含む判断・結論は慎む。判断・結論は、ブレインストーミングの次の段階にゆずる。ただし可能性を広く抽出するための質問や意見ならば、その場で自由にぶつけ合う。たとえば「予算が足りない」と否定するのはこの段階では正しくないが、「予算が足りないがどう対応するのか」と可能性を広げる発言は歓迎される。

②粗野な考えを歓迎する(自由奔放)
誰もが思いつきそうなアイデアよりも、奇抜な考え方やユニークで斬新なアイデアを重視する。新規性のある発明はたいてい最初は笑いものにされる事が多く、そういった提案こそを重視すること。

③量を重視する(質より量)
様々な角度から、多くのアイデアを出す。一般的な考え方・アイデアはもちろん、一般的でなく新規性のある考え方・アイデアまであらゆる提案を歓迎する。

④アイディアを結合し発展させる(結合改善)
別々のアイデアをくっつけたり一部を変化させたりすることで、新たなアイデアを生み出していく。他人の意見に便乗することが推奨される。

※wikipedia引用
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このルール①の解釈を
「否定をしない」と捉えている場合があります。
これが僕がよく直面するブレストルールの勘違いとなります。

今回の記事では、
この勘違いの解説と解決方法をご紹介させていただきます!

■否定という形で判断・結論を出す必要もある
「自由なアイデア抽出を制限するような、批判を含む判断・結論は慎む。判断・結論は、ブレインストーミングの次の段階にゆずる」
これが「否定しない」の解釈に繋がっているのだと考えております。

ただ、ゲームの作成…
特にアイディア出しの場合は
否定という形で判断・結論を出す必要があると考えております。

例えばですが
「子供が欲しがる忍者ゲームのネタだしブレスト(1時間)」
という場を作ったとします。

こんなゲーム、あんなシステムとアイディアを出していくのですが、
話が弾んでいき、ダークソウルやGTA5を例にその中でも凄くコアなシステムを参考にした議論やバトルバランスの話にまで進んでいきます。

この話を続けた場合、
今回の目的である「忍者ゲームのネタ」という結論に
1時間以内でたどり着くけるのでしょうか?

バトルバランスや細かなシステムも大切ですが、
今回の目的はゲームのネタ出し…
つまり「どんなゲーム体験を作るか?」です。
だからこそ、その話題の延長に答えがない場合は、
その話題を何かしらの形で結論を出し、
軌道修正を図る必要があると考えております。

ブレストのルールは大事ですが、
ブレストを行う目的を見失うケースが多々あります。
ルールに拘りすぎて目的を達成できないと本末転倒なので、
こういったケースの場合、結論をつける必要があると考えております。

■進行役を立てて軌道修正を行う
この軌道修正を行うためには、
ブレストの場に議長がいる状態が良いと思います。
いわゆる会議をスムーズに進行させる役割ですね。

そんな議長の主な役割を
3つご紹介させていただきます

・話題の軌道修正
議長が欲しがる目的にそぐわない話題になった場合。
また、議長の求める答えがある程度出た場合。
このような場合に
議長がその話題に対して結論をつけて、
新しいテーマのを振ることが大切です。

特に時間制限のせいで
欲している答えが出ずに終わると最悪なので、
タイムマネジメントも行いながら、
適切に話題を切り替えていく必要があります。

・話題を振る
ブレストの時間は楽しいので、
声の大きい人だけが発言し、
他の人があまり発言できないというケースがございます。

会議に招待したということは、
招待した人独自のアイディアがほしいはずなので、
あまり発言できてない人にも積極的に話題を振り、
意見を聞く状態を作る必要があると考えております。

・何を欲しているのかをはっきりさせていく
テーマが広ければ広いほど多様な意見が出てくるため、
議長がほしい方向性とずれていくケースがございます。

子供向けの忍者ゲームのネタ出しという議題で、
議長の目的は企画書を書くという目的だった場合、
「ナルトっぽく」「忍たまっぽく」「ハットリ君っぽく」
と方向性が違うネタ10個よりも
「ナルトっぽく」「バトルもあって」「こんなボスがいる」
とある程度深堀りできている状態のネタを3つもらえたほうが書きやすかったりします。

ただ、そんな議長の思惑がわからないと、
皆もどんなアイディアを出せばよいのかがわからいので話が散漫になっていきます。
だからこそ議長が求める話題の方向性を示したり、
もっと深堀りしたいことに対して話題をふって、
求めているものは何なのかを全体に共有していく必要があります。

■まとめ
ブレストは非常に優れた技法です。
同時に参加する側も自由にアウトプットできるので非常に楽しい時間になります。

だからこそ、
ブレストを行うこと自体が目的になってしまい、
「楽しかったが目的を達成できなかった…笑」
という残念な時間になった事が何度もございました。

そんな失敗で時間を浪費しないよう
この記事で僕の学びとその学びから行った経験談を記述させていただきました。
少しでも皆様のお役に立てれば幸いです☺

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