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脳内ゲームオブザイヤー アーカイブ '01

2001年、いよいよ世界は21世紀を迎えた。
脳内ゲームオブザイヤーは第18回を数える。
幼少のころに夢想した21世紀は、タイヤのない車がホバーで浮きながら走り、上空に張り巡らされた透明のチューブの中を電車が走り、人々は銀色の全身タイツを着て過ごすような世界だった。
いずれも現実は大幅に遅れをとっていたと言わざるを得ないが、ゲームのグラフィックはすさまじく進歩したと言えるだろう。

ゲームキューブとゲームボーイアドバンスが発売

いわゆる”次世代機”のさらに次の世代(PS2,ドリキャス)に任天堂がゲームキューブで参戦。
ソフトで言うとPS2がFF10、グランツーリスモ3、デビルメイクライといった有名タイトルのラッシュ。キューブはロンチがルイージマンション、その後ピクミン、スマブラDX、どうぶつの森+を発売した。
また携帯型ゲーム機の新型ゲームボーイアドバンスが登場した。
アドバンスは筆者はいまだに大好きなハードだ。ロンチタイトルが30本近くあるなど、気合の入ったロケットスタートだった。
スペック的にスーファミっぽい感じのゲームが多くて、力入れずに遊ぶのに「ちょうどいい」んだよね。
新ハードの登場に沸く一方で、セガが家庭用ゲームハードから撤退を表明した悲しい年でもあった。

ゲーム以外、音楽関連だと浜崎あゆみの「M」、ポルノグラフィティの「アゲハ蝶」、B’zの「ウルトラソウル」。ジュディマリと野猿が解散。
エンタメではディズニーシーや、箱根のユネッサンがオープンした。ユネッサンあんな山奥にあるのに、私何回も行ってるわ…w
政治関連は、小泉純一郎が総理大臣になった。人気は凄いあったけど傷跡も残した人だったね。あとほかには、埼玉県の大宮市・浦和市・与野市がフュージョンして「さいたま市」が爆誕したなど。
闇の面は、世界同時多発テロや狂牛病など。
まあ、一番闇を感じたのはセガの撤退だったわ。

2001年 ノミネート作品

  • ウィザードリィ1,2,3(ゲームボーイカラー)
    ゲームボーイカラーのゲームで最後にハマったのがこれ。
    ファミコン版のウィザードリィの移植。
    1,2,3と一緒くたに書いたけど、ソフト的には3in1ではなくて、3本に分かれていた。
    狂気を感じるほどに、ファミコン版の良かったところを忠実に再現することに情熱を燃やしているソフト。
    ゲームボーイは画面が小さいので文字数が収まらないということで半角英数字を実装したり、マップの形状が当時と同じでなく、当時より小さくなっているのだけど同じ感覚で遊べるようにデザインしてたり、クリア後のやりこみ要素が大幅に追加されていたり。
    遊び心地は超よかったが、今はもう目が弱くなっちゃったのであのフォントを読むのはきついw 40歳未満の方にオススメします。

  • ミスタードリラー2(ゲームボーイアドバンス、ゲーセン)
    ナムコ会心のアクションパズル。ぷよぷよなどの落ちモノとはちょっと違う、ドリルで穴を掘って地中深くを目指すゲーム。
    指先:閃き:長考が6:3:1くらいで、アクションに寄りつつ学習もある程度必要な奇跡のような良バランスのゲーム。完全な競合タイトル(いわゆるパクリ)がまだ市場に1本も存在せず、現在も唯一無二の魅力を放っている。
    「これと似たようなもの作ってよ」と命令されても、サクッといいゲームに仕上げるのは難しいと思う。

  • ファンタシースターオンラインVer2 (ドリームキャスト)
    家庭用ゲーム機初のオンラインRPG。SFな世界観で、新たな居住地を求めて未知の惑星を探索中、行方不明になってしまった仲間を救出しに行く。みたいな話だった気がする。
    最初は買うつもりもお金も全然なかったんだけど、休日に髪を切りに行ったら散髪屋がとても混んでいて、隣のパチンコ屋で時間つぶしてたら大勝ちしてしまって、それを元手に本体ごと全部そろえたのは内緒。

受賞作品

第18回、21世紀最初の脳内ゲームオブザイヤーは…

ファンタシースターオンラインVer2 (ドリームキャスト)」です!

今でもソフト持ってるか?とか、稼働してるか?とか、その辺を考えたら「ミスタードリラー2」かなあ…?思ってたんだけど、変更した。
当時の衝撃度はこっちの方が高かった。

これまでになかった技術を用いた、全く新しいゲーム体験ができるソフトだ。21世紀最初の脳内GOTYにふさわしいタイトルだと言える。

ネトゲである。
家庭用ゲーム機で初めてのネトゲ。
未来を感じた。

それまでもインターネットを使って協力や対戦を行うネットゲームはパソコンでは出ていた。
エイジオブエンパイアとか、ディアブロとか、ウルティマオンラインとか。
しかし家庭用ゲーム機で遊ぶことはできなかった。
これを初めて可能にした家庭用ゲーム機が、セガのドリームキャストだった。

ドリームキャストには「モデム」が搭載されており、電話回線を使って通信プレイを行うことができた。
ファンタシースターオンラインは、FF14などのようにサーバーでプレイするMMORPGではなく、モンハンのように部屋を作って4人で集まって遊ぶ、MOのゲームであったが、そんなことはどうでもよいと思えるほどの衝撃だった。
「画面内に、よそでプレイしているほかのプレイヤーがおり、勝手に歩き回っている」
「仲間のプレイヤーとチャットで会話ができる」
「アイテムをあげたりもらったり、といったことができる」
という異次元の体験(大げさかw)ができた。

生きているかのような会話をするNPC。とかではなくて、仲間のキャラクターは実際に生きている人なのだ。画面の向こうで、どこかの都道府県から同じようにゲームをプレイしている、人間なのだ。
そんなことは今では特に珍しくはなく、スマホのゲームでもそういうゲームあるぐらいだけど、これは衝撃だった。

パーティーのヒロイン(のプレイヤー)と話してて、キャラクターとして物語に関係する会話をするだけだけじゃなくて、現実世界で観たテレビ番組の話題とかが出てきちゃうのは良しあしだったけど。それ含めて新鮮な体験だったな。
「どこでもいっしょ」で知り合った友人とよく遊んだ。

ナローバンド時代のネトゲは電話回線を使ってデータのやり取りをしていた。そのためゲームをしている間、ずっと自宅の固定電話で電話をかけっぱなしにしている状態になる。
普通に遊ぶとえげつない電話代を請求される。
そこでNTTがやっていた「テレホーダイ」というサービスを使っていたのも懐かしく思い出される。
特定の電話番号への電話代が、夜の11時から朝5時までは何時間かけても定額(月2000円とかだったかな)になる。というサービスだ。
ネットやる人はどいつもこいつもテレホーダイを使っていたので、インターネットは夜の11時になった瞬間に重たくなるのが常であった。
朝5時に電話代がかかるようになっちゃうので、3時か4時まで遊ぶ(そのあと会社行く)のが日々のルーティーンになりかけてた時期があったな。
もう今は絶対やれないわ。


[B] で ぬけます.