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キャリア的視点276 -日本人の名前の英語表記-

毎日ブログ 276日目(2020/11/30)


姓と名の並び

日本人の名前って、最初に苗字(family name)があって、その後に名前が来ますよね。これって当たり前ですよね。我々日本人はそういう文化で育ってきているので、それが自然で当たり前なんです。

同じ様にお隣の中国でも苗字が先になります。
それでも中国の場合は日本と違っていて、男女が結婚した時には夫婦は別姓を名乗ります。女性は結婚しても苗字が変わることなく、アイデンティティを保てる、とも言います。ですので、少し違う様にも感じるかもしれませんが、「苗字が先」という点は変わりません。

では英語圏はどうでしょうか。
皆さんご存知の通り、名前が先でファミリーネームが後になります。これはこれで文化の違いからくるもので、何故この様な違いがあるのか、という疑問は専門家にお任せしようと思います^^;

こんな文化の違いがあって、それはそこに住む人たちにとってまさしくアイデンティティとも成りうるものであったりもします。


歴史的背景を推測する

さて、では英語表記にした時はどうなるかご存知ですか?
英語圏の方はもちろんそのままですが、日本人と中国人ではどう変わるか、と言う事です。

日本人の場合はご存知ですね。例えば私の場合、
「Norikazu Hida」と成ります。英語ですから英語圏の方々と同じ様に名前が先、姓が後になっているのですね。

では中国人はどうなのでしょうか。
李信(りしん:始皇帝の時代の実在の武将)と言う名前で考えてみましょう。
李信は英語表記にすると「Ri Shin」になります。「Shin Ri」ではありません。この違いは何なのでしょう。

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英語表記になった時に、日本人は「名-姓」に変わり、中国人は「姓-名」のままです。何が違うのでしょう。
違いは先ほどから出ている文化・歴史の違いなのだと思います。

第二次世界大戦が終わって、日本が敗北した後、急激に英語文化が入ってきました。日本は敗戦国です。
ともすれば支配を受けるかも知れない日本人としては、支配者ともいえるアメリカ軍に対して迎合する必要があったのかも知れません。
英語が突然に民衆レベルに入ってきた時、英語圏の「名-姓」で対応するしか選択肢がなかったのかも知れないですね。

対して中国は、はるかに昔からシルクロードを始めとして欧州の文化との交流がありました。また世界大戦でも日本と違って敗戦してませんし、相手に迎合する必要がなかったのでしょう。当たり前に自国の文化としての「姓-名」を保ち続ける事ができたのだと思います。


アイデンティティを取り返せ

皆さんはご存知ですか?
「やっぱり日本人の文化としては、名前の呼び方は「姓-名」であるべきだ、その順番は日本人として生まれた以上、譲ってはいけないところだ)
と言う新しい時代の流れを。

「Norikazu Hida」ではなく「Hida Norikazu」と書くべきである。
日本人の英語表記を変えるべきだ。
日本人としてもアイデンティティを取り戻そう。
と言うのです。

アイデンティティどうのと言う難しい話は置いておいても、私的には賛成です。日本人の文化としては、連綿と「姓-名」で読んできたのですから。(歴史的には「源九郎義経」の様にミドルネームを持つ人もいますが^^;)

令和2年1月1日より、つまりは今年の元旦よりとある変化がありました。知っている人はほとんどいなさそうですが^^;

首相官邸からの発信です。
「日本人の名前の英語表記を変えることに決定しました!」
と言う内容です。

決定と言っても、まだ官公庁の書類などにおける協力要請レベルの様ですが、新しい波が起こりました。
官公庁関係の書類で「英語表記する場合は」ということではあるのですが、私的には早く全国に浸透して欲しいと思っています。
ちなみに苗字を判り易く、との事で「HIDA Norikazu」という様に、苗字を全部大文字で書くそうです。

グローバル社会に対応する為にも日本の文化と伝統を守っていこう、と言うこの考えには、私も賛同します(^^)



ひょっとしたら多くの皆さんにはどうでも良い話の一つなのかもしれません。日々の流れゆくニュースの中では、知らない内に通り過ぎている様な話題のひとつかも知れません。

しかし実は私は今の仕事を始める際に作った名刺には「Hida Norikazu」と言う様に苗字を先に書く表記を使っています。そこには私なりの、どこかこだわりがあったのかも知れませんね^^



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個人の活性化を組織の活性化に繋げます。



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