見出し画像

キャリア的視点389 -非正規雇用という働き方-

2021年3月2日に公表された労働力調査によると、非正規雇用の割合は36.7%といいます。10人の内3人以上が非正規として働いていると言うことです。前年比では-1.2%というものの、これはどう受け取るべきなのでしょうか。
今日のテーマは「非正規雇用」です。
読了時間は3~5分です。
今日もキャリア的視点で身の回りを見てみましょう^^


ブルーカラー

私の職歴に、派遣会社の営業、というのがあります。どの派遣会社も基本的には似たような感じだとは思うのですが、私が勤めていた会社では、営業と言えば新規開拓・顧客ルート営業・派遣スタッフの労務管理などが大きな業務でした。

特に私が勤めていた会社は「ブルーカラー」をメインにしていました。
ブルーカラーというのは「青い襟」という意味で、作業着の多くが青色と言うことから「製造系・物流系」の現場で働く方たちのことを総称として言います。
余談として「ホワイトカラー=事務系」「グリーンカラー=環境系」「シルバーカラー=高齢者」「ピンクカラー=女性メイン(看護師・保育士)などがあります。「ブラックカラー=ブラック企業で働く人」なんてのも…^^;

そして社会一般的な評価として、ブルーカラーとは「底辺」などという印象を持たれている様です。

ブルーカラー

「どこの現場でも長続きできない…」
「誰が来ても一緒…」

などという評価をする派遣先企業の担当者の何人もいるのが現状で、そんな評価になってしまったのは、上記の様な思いを何度も何度もしてきたからなのだと思います。

実際には違います。
確かに困った方も何人もいらっしゃいました。

「必ず行きます!」といって来ない。
「おはようございます」と初日は来るけど、次の日は来ない。
朝からお酒臭い。
仕事には参加するけど、態度があまりにも悪く雰囲気を壊す。

などなど。こういう方がいることは否定できません。
ですがそれは氷山の一角で、水面上に出ている目立つところのみです。水面下の目立たない所には、本当にたくさんのまじめに働く多くの方々がいて、製造系・物流系の現場を支えているのです。


正規と非正規

派遣という世界には本当に様々な方が働いています。そこには人の数だけ事情があります。そこを突っ込んで聴くこともできないので、本人からの自己開示でのみ知ることができるのです。

本当なら前職のまま働いていたかった。だけど人間関係が嫌になって…
最初の会社が給料が安くて転職したら、ズルズルと…
親の介護の関係で、こちらに戻ってきたんです。
派遣って時間に自由がきくから、この方が働き易いですよ。

大きく分けると「仕方がなく派遣社員として働いている人」「自ら選んで派遣社員として働いている人」に分かれますが、その中でも、具体的な事情は人の数だけ異なります。

先の例で言えば、最後の「時間に自由がきくから…」という方は、自ら選んだ訳で基本的に問題はありあません。メリットもデメリットも知った上で選んだはずです。また主体的に選択できる人は、どんな企業においても人気で、「直接雇用にならないか」と声がけを受けやすくなるのは、ちょっと皮肉な流れです。
また余談ですが、引き抜き行為は派遣先元間の基本契約に反する場合がほとんどです。多額の違約金に繋がる怖れがありますので辞めましょうね^^;

しかし「仕方なく」非正規雇用という働き方を選択した方の方が、人数的にも多いのは確かです。何が原因なのでしょうか。

大きなことを書けば、やはり景気の悪さから企業が「終身雇用」労働者を雇えなくなっていることが原因です。もう体力が残っていないのです。
法律上、一度雇った労働者を企業の事情で解雇することは原則的には許されていません。細かいことは割愛しますが、それを考えた時に企業は直接雇用を避けたがるのですね。
だから「辞めます」といった方には「形式上の引き留め」などはあるものの、最終的には退職に至ります。これも法的に「職業選択の自由」として退職願は受け取らなくてはいけないという事情ももちろんありますが^^;

非正規雇用という働き方が悪い、正規雇用が正義などとは言いませんが、男性も女性も自身の将来(キャリア)を考えて、「今、何をしたら良い?」と考えましょう。特に女性の結婚してからのキャリアは外的要因に大きく左右されてしまいます。自分の意思がはっきりしていないと、巻き込まれてしまいます。

正規であれ非正規であれ、働いていることには変わりがありません。同一労働同一賃金が施行されて1年経ちます。その後にコロナパンデミックも起きてしまいました。変化に耐えやすいのは正規雇用です。法に守られていますから。

何処に価値観を置くのかは個人の自由ですが、その中には自分の「将来」もしっかりと抑えて考えましょうね^^

【参照】総務省統計局 労働力調査


#キャリア的視点 #キャリアコンサルタント #キャリコンバレー #毎日ブログ #プロティアン #派遣 #非正規 #ブルーカラー #女性のキャリア #価値観 #主体的 #note3150

個人の活性化を組織の活性化に繋げます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?