マガジンのカバー画像

心鏡の湖 詩集『魚の骨が刺さりまして』

38
心鏡の湖の詩をぶっ込むだけのマガジン。俳句を含みます。
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事

心鏡の湖 詩のスタイル

どうも。マガジンを作成するにあたって、心鏡の湖の詩のスタイルをあらかじめ書いておきたいと思います。 私、心鏡の湖は発達障害(ASD、ADHD)を抱え、ジョブホッパーとなり、労働意欲を失った人間です。ストレスを抱えやすく、半年に1回の頻度で過呼吸で身体が硬直してしまいます。また、二次障害として気分障害になっていて、「働いていた頃よりかは症状が和らいだかな?」程度が現状です。 そのため、私が書く詩は基本的にネガティブであり、言葉の当たりが強くなっています。いわば、教科書には到

今日の詩

私が知る世界は狭すぎる。 家しか過ごせないのだから。 サーキュレーターの風をもって、私は旅をする。 世界は狭い 心鏡の湖 解説 家でしか過ごせない理由は様々である。暑いし、雨が降るし、お金もない、人という敵に遭遇する。ネットも心を許せる場所は限られている。それが私の知る世界なのだ。トイレの数歩、風呂の数歩、寝室の数歩でも私にとっては旅のようなもので、そのときにサーキュレーターの風が旅の友になるが、それでも屋内の域を出ない。 創作は孤独との社交ダンス。 心鏡の湖 解説

今日の詩

叶わない夢を願うほど、みじめなものはない。 何度、七夕に裏切られたことか。 叶わない七夕 心鏡の湖 今日はすぐに思いついたこれだけ。悲観的な詩ですが、むしろ、七夕というイベントがあるほうが罪だと思いませんか? 七夕も、クリスマスも、バレンタインも、ハロウィーンも。期待させられるだけ期待させておいて、別に何もないのです。(ソシャゲ勢は別として)その期間だけ収入が上がるわけでもない。得をしているのは商業かリア充くらいです。 こんなふざけたことに現を抜かす、抜かされる。こんなに

今日の詩

「お菓子を買って」と泣きじゃくる子どもがいました。 素晴らしい子どもだと思います。 何も言えずに泣きじゃくる私が、ここにいるのですから。 わがままが言えなくなった私が、ここにいるのですから。 本当に、本当に、素晴らしい子どもだと思います。 わがままが言えなくなった私 心鏡の湖 外食で鶏肉を食べ終わり、「ごちそうさま」を言いました。 ああ、にわとりさん。 私は恐れ多くも人間でした。 にわとりさん 心鏡の湖 バスに揺られ 電車に揺られ 人に揺られ 街に揺られ 国に揺られ 

寝る前の詩

退屈に色彩を 子守唄に愛情を 虚しさに希望を 夜だろうが太陽は存在しているのだ 心に鏡を 心鏡の湖 いつも自分をなだめてくれるのは自分だった 孤独の愛人 心鏡の湖 着飾った言葉は書けません 裸の言葉しか書けません しかし、泥まみれの体には誰も近寄りません それでいいのです あえて泥を塗っているのです 泥にまみれた人 心鏡の湖 あなたはいつも雨を喜んでいた おかしな人だった 気弱でありながらも、どこか自由だった 感情が乏しくも、行動に優しさがあった 雨で冷えた私は

Signal Red AINA

何も分からないよ 何も分からないよ 何も分からないままの 私の裏の声 涙があふれ出す 涙があふれ出す 涙があふれるままの 私の裏の心は まだ震えてる 明日が見えないよ 明日が見えないよ 明日が見えないままの 私の裏の目は 嫌でも感じ取る 嫌でも感じ取る 明日が残酷なほど光がまぶしく見える まだ見たくない ひどく穢れた鏡に写る私の顔はとてもきれいに見える 湖畔で溺れた幼子の幽霊の姿 それこそアイナそのものなのだ 愛ない世界に咲き 失望を与えて育つ 人は哀れな生き

今日の詩 想い

想い言葉なんて淀みばかりで、嘘でも欺瞞でも、いくらでも誤魔化せてしまう。 だから、手紙に押し花を添える。 そんなわたしでありたかった。 心鏡の湖 まさかの過去形。白百合の花を持ったおばあさんを見て詩を書きたいと思いました。言葉だけでは伝わらないことがあるものです。しっかり書けばいいということではなく、心の底から表現するには言葉など軽すぎて信用に足らないのです。でも実際に手紙に押し花なんて高貴なことをできる男が2024年にいるものか、ということですね。心鏡の湖はできませ

昨日の詩

ここにいる ここにいるわたし どうも不機嫌で ここにいるわたし 不安だらけ 暗い部屋で真っ白い光を浴び、いまここにいる めまぐるしい早さで流れる時間に溺れ 肩の痛みとだるさを感じつつ いまここにいる つらくも歩む 五里霧中で 畦道はキョトンとしているよ 心鏡の湖 詩はいいものです。詩の優劣で争わないじゃないですか。素朴であり孤高であります。例えば心鏡の湖は恋愛で詩を書くとしたらこう。 好きとは 糸の切れた糸電話に話しかける。 「好きかもしれません」 好きとは何

詩 私、バースデー

私の誕生日、バースデー 土用の丑の日、バースデー うなぎを食べられない、バースデー 麦茶を作る、バースデー 花粉と闘う、バースデー 蚊にやられる、バースデー 生活保護、バースデー 嘆きと怒り、バースデー 虚ろ、バースデー 独り、バースデー それでも今、私のバースデー 心鏡の湖 *** 7月30日、心鏡の湖の誕生日です。しかも土用の丑の日と被っているのですね。配信者がこぞってうなぎを食べているところ、自分はいつものカップ焼きそばで済ませました。うなぎはもちろん、ケー

詩 スズムシ

秋の語り部が清涼感を届けにやって来た スズムシ どこで鳴いているのかな? 裏庭かな? やけに近いな、どこかな あれっ? 部屋で鳴いていたよ、すごいね どこからやってきたのだろうね 部屋に来たら、もはや鳴くゴキブリだね 困ったね 心鏡の湖 ここ数日、スズムシがやけにうるさいなと思っていたら部屋にいましたとさ。なんで?

詩 一匹狼 ぬるま湯

一匹狼 夜のほうが性に合う。月とともに輝けるから。 太陽は眩しすぎる。月明かりくらいがちょうどいい。 静寂の中で踊る。明日を忘れるくらいに。 自分を抱きしめる。自分こそが絶対的な愛人なのだと。 傷つきたくない、心の脆い狼。 ひとりでいると輝ける、そんな一匹狼。 ぬるま湯 ヒトはヒトのままだ。これ以上、何を求めるというのか。ヒトより下のなにかに成り下がる必要があるのか。 本やネットなどの情報からは、人生のあり方など見つけられはしない。人生のあり方など、意識的に変えら

詩 存在

風に舞い散る桜の花びらが、けたたましい音を出すスポーツカーにつぶされたとき、私の存在をもつぶしていったような気がした。 頭を抱える。 気づけば夜にめでられ、溺れるように寝るばかり。 私は何を間違えたのだろうか。 鼻からヘドロが出てくるような気分。 *** 疲れているとどうもネガティブになりやすい。 ということで心鏡の湖です。 ニキビ、口内炎、花粉症、胃もたれ。就労移行支援をやめても、すさまじい症状に悩まされる日々であります。やはり障害年金だけでは、現状の私をカバー

210605 今日のプチ短歌

風呂掃除をしたときに感じたカビ臭さで一句。俳句にしては叙情がないということで、引き伸ばして短歌にしてやりました。 黒黴や取れど取れども生え出づる いと妬ましき底力なり 心鏡の湖 特に必要ないとは思うけど解説。 黒黴(黒カビ)は掃除をしてもいずれはまた生えてくる。その強力な生命力を妬ましく思う。カビが仕事に行って金を稼いできてほしいくらいだ。

ケチャップ王国の小説を話ごとに俳句で表現する。

ちまちまと書いていた俳句がようやくまとまったため、簡単に紹介していきます。夜中に俳句を考えるものだから、想像力が高まったことで夢を見る頻度が上がり、ハチに刺されたり、中学時代の彼女(七夕でデートをして、バスケットボールのストラップをもらったという。今はどうしているのかわからない)とイチャイチャしたりしました。睡眠の質が明らかに下がったため、寝る前に俳句を考えないほうが体には良さそうです。 ケチャップ王国の作品はこちら。 111 梅雨から 水溜まり車が混むは