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父、先見の明〜名前の由来〜

「そう言えば、名前ランキング1位になってたよ」

2020年、ある日の昼休み。携帯をいじりながらカップラーメンを食べている先輩が一言。

はて、なんのこっちゃ。

続きを聞くと、”今年生まれた赤ちゃんの名前ランキング"を、とあるネットニュースで見たと。

その記事では『蒼』が男の子部門1位だという。

一応書いておくが、私は女である。本名は『蒼』と書いて『あおい』と読む。名付けたのは父。由来は、父がこの漢字が好きだから。私は第一子の為、男でも女でもこの名前になることは生まれる前から決まっていた。

私が生まれた25年前はどちらかというとマイナーな漢字だったと思う。その証拠に、『あおい』さんには何人か出会って来たが、『蒼』さんにはまだ出会ったことがない。

2020年に流行る名前を1995年につけた父は、先見の明があると思うし、父も自分でそう言っている。

先輩からそのニュースを聞いた時に考えた。  うちの職場には、大学生が毎年数人体験に来る。1位になったと言うことは、それだけたくさんの『蒼』さんが誕生したということで。

ということは、将来、同じ名前の学生(しかも異性の可能性大)を受け持つかもしれない。

それは…なんだか、だいぶ、こそばゆい。

それでも。父がくれた、性別も年代も飛び越えるこの名前を、私はとても気に入っている。

そして、まだ見ぬ『蒼』さんとの出会いも、  少しの恥ずかしさと一緒に楽しみにしている。



最後まで読んでくれたあなた。 ありがとうございました。またいつか🍄