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【水鳥の歌と生活】2024年3月24日日曜〜3月30日土曜

 三月二十四日日曜

 七時起床。radikoで「オードリーのオールナイトニッポン」を聴きながら朝の支度をする。

 一週間の日記をnoteに投稿する。

 仕事のBGMはkikagaku Moyo『Kumoyo Island』にする。幾何学模様という日本のサイケデリックロックバンドの、海外で活動する際の表記がこのKikagaku Moyoとのこと。いろいろな音楽が混じり合っていて、歌もので、夢の中で響いているような響きでと私の好む要素が多い。うるさすぎないのでBGMにも向いている。

 仕事のあとはコインランドリーへ。待ち時間に温泉に入り、洗濯物を畳み終えたら家で晩酌をする。さつま揚げと、鮎うるかを刻んだネギを混ぜて豆腐に乗せたものを食べて、七笑を二合飲む。

 二十四時過ぎに就寝。

さつま揚げは二枚も切らなくてよかった

 三月二十五日月曜

 七時起床。Podcastで「髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ」を聴きながら朝の支度をする。

 出張のため佐久へ。久しぶりにQP-CRAZY『TWILIGHT ZOMBIE』を聴きながら車を走らせる。あるバンドについて、結局自分が聴き始めた頃のアルバムの評価が一番高くなるというのはよくあることだが、私にとってはQP-CRAZYもまさにそうで、初期の三枚のアルバムが一番気に入っている。

 それというのも、この頃はドラム、ベース、サンプラー、ボーカルという編成で、ギターはコードを弾いた音をサンプリングしてサンプラーで鳴らしている。そのためにギターでアレンジしていればありえないようなリフになっていたりしておもしろい。もちろんサンプラーなので、通常ハードコアパンクの曲からは聞こえてこないような音や声がふんだんに挟まれる。これがまたいい。こんなバンドは他にいない。

 四枚目のアルバムからはギタリストが加入し(のちにはサンプラーが抜けてギターのみになった)、それはそれで音が分厚くなってかっこいいのだが、やはり初期の歪さの方を私は好むのだ。

 仕事を終えて、QP-CRAZYを聴きながら車を走らせ、温泉に寄って家に帰り晩酌をする。前日の残りのさつま揚げ、冷奴、豚ホルモン赤味噌煮込みの缶詰を食べて、七笑を三合飲む。

  音楽にSNSに配信に言葉が溢れ緘黙になる
  あの木にはきっと酸っぱい実が生っているよね鳥がやたら来るけど
  歪さや欠落の無いよくできた人は不気味の谷に住んでる
  緩やかな自殺だってさ酒を飲むことにはそんな益もあるのか
  美しいものはいつでも少しだけ美しいことに挫折している

 二十四時就寝。

この缶詰は美味しい

 三月二十六日火曜

 七時起床。radikoで「伊集院光 深夜の馬鹿力」を聴きながら朝の支度をする。

 仕事のBGMはkikagaku Moyo『Kumoyo Island』にする。

  お話が上手ですねと言われても隠れるように生きているのだ

 仕事の合間などにradikoで「空気階段の踊り場」「東京ポッド許可局」を聴く。

 仕事を終えて温泉に入って家で晩酌をする。さつま揚げ、冷奴、鶏皮煮の缶詰を食べて、七笑を三合強飲む。鶏皮煮はコラーゲンなのか油なのかぬるぬるの汁が沢山入っていて、捨ててしまうのはもったいないと思い、レトルトカレーを温めてそこに混ぜ入れて食べた。少し残っていた鶏皮とカレーを一緒に食べるととても美味しい。ただこれが油だった場合、夜中に胃もたれをしないかどうか心配でもある。

 酒を沢山飲んだので早めの二十二時過ぎに就寝。

この缶詰はぷるぷるというよりぬるぬるのコラーゲンが凄い

 三月二十七日水曜

 七時起床。昨日の酒のせいか体が重い。日本酒は美味しいのだが毎日飲んでいるとダメージが蓄積するような感覚がある。つい適量より多めに飲んでしまいやすいのだろう。

 radikoで「爆笑問題カーボーイ」を聴きながら朝の支度をする。

 仕事のBGMはKikagaku Moyo『Masana Temples』にする。最近好きなバンドだが、調べてみると2022年で無期限活動停止になってしまっていた。Acid Mothers Templeを親しみやすくしたようなサイケな音で好みだったので残念だ。

 夕方まで仕事が無いので、ここ数日まとめていた国立国会図書館デジタルコレクションで読むことができる藤澤清造作品についての記事を書き、noteに投稿する。

 仕事を終えて一度家に帰り市街へ酒を飲みに行く。

まずはホルモン焼き屋へ。国立国会図書館デジタルコレクションから印刷した藤澤清造の小説「秋風往来」「拾銭銀貨」を読みながら豚ホルモン盛り合わせ、牛ハラミを食べて、白ホッピーをジョッキで二杯飲む。

 二軒目はいつものビアバーへ。明太子と新じゃが芋のピザを食べて、クラフトビールをグラスで五杯飲む。県外から出張で来ているという人と話をする。彼は普段あまり外で飲まないのだが、飲みに出ると際限無く食べてしまうらしい。この日も肉の盛り合わせにピザ、ハンバーガーを食べ、ハンバーガーは追加してもう一つ食べていた。これで帰りにコンビニで食べ物を買って帰り、結局ホテルで吐くようなことになりそうだという。そうわかっていても食べたくなってしまう気持ちはわからないではないが、それにしてもよく食べるものだ。私も昔は吐くまで食べることもあったが、今はそれをやると夜中に胃もたれで目が覚めてしまったり、数日間胸焼けに苦しむということになるので、あとの苦痛を考えて踏みとどまるようになった。酒もそうだと思う。彼もそのうち変わっていくのだろうか。

 終電車で帰り、二十四時過ぎに就寝。

奥の管みたいなのが出てる肉がコリコリして初めての食感だった

 三月二十八日木曜

 七時過ぎに起床。radikoで「山里亮太の不毛な議論」を聴きながら朝の支度をする。

 予約していた美容室へ。今年からひと月に一度は行くようにしていて、美容室での時間や、髪を整えてもらったその日の気分の高陽を良いものだと思うようになっている。

 美容室を出てコーヒーショップへ。カヌレとアイスコーヒーを注文して、国立国会図書館デジタルコレクションから印刷した藤澤清造の小説「此処にも皮肉がある」を読む。髪を整えてもらうとおしゃれな店に尻込みせずに落ち着いて過ごすことができる。私にはそんな単純なところがある。

 一度家に帰り、温泉街の定食屋で湯上がりにビールを飲みたいと思い、近所の駅にあるレンタルサイクルに乗って別所温泉に向かう。温泉の駅にあるステーションに自転車を返却し、坂を登って共同浴場を目指す。途中、定食屋に暖簾が出ているのを確認する。今は十二時で、おそらく十四時まではやっているだろうから、温泉に入って十三時頃にくればちょうどいい。

 大師湯という共同浴場に着く。四月から料金が上がるらしい。また木曜は定休日になるらしい。段々と経営が厳しくなっていっていることが感じられてやるせないが、時々入りに来るくらいの自分が嘆いても仕方がないことだ。愛着があるもの全てを支援するほどの経済的余裕が無い。私も貧しいが、今の日本は貧しいのだ。

 浴場には先客も無くゆっくりと浸かることができた。充分に体を温めて、いざ定食屋に行ってみるともう暖簾が片付けられている。十四時まではやっているというのは私の思い込みで、実際は十三時までだったのだろう。それにしても早過ぎる。いくつかの店先を覗いてみたが、週末のみ営業の店や、木曜定休の店、同じく十三時に昼営業を終える店ばかりで入れそうな店が無い。じゃあ電車に乗ってどこかの駅近くの店にでも行こうかと思って調べてみると次の発車は十四時過ぎだという。レンタルサイクルもステーションが限られているので昼食の間停めている時間の料金が勿体無いし、そもそもビールを飲むつもりなので、そうすると飲酒運転になってしまい乗ることができない。それではまた別の街まで歩いていくほか無いが、そうすると十四時を回ってしまうのではないか。絶望的な気分になる。

 考えていても仕方が無いのでとりあえず自動販売機で買ったミネラルウォーターを飲みながら歩き出す。少し歩くと、道路脇にいくつもの暖簾が見え出した。まだやっている店があるのかと近づいていくと十五時までの営業と書いてある。助かったとばかりに暖簾を辿って足早にその店に行ってみると、雰囲気のある蕎麦屋に着いた。玄関には「騒がしい子供連れはお断り」と手書きされた看板が置いてある。少し不穏だが、ビールは飲ませてもらえるのだろうか。少し緊張してスライド式のドアに手をかける。びくともしない。営業中の看板は出ているのだが、鍵がかかっているらしい。つまり、やっていないということだろう。一度希望を持っただけにそこからの落胆は酷かった。いよいよビールどころか昼食にすらありつけるかどうかわからなくなってきた。コンビニすら歩いて三十分以上かかるような場所なのだ。

 やはり考えていても仕方が無いのでとにかく少しでも店があるような地域に向けて歩き出す。radikoで「ほら!ここがオズワルドさんち!」の最終回を聴きながら。ふと、この全く思い通りにならず途方に暮れてとにかく歩いている状態は旅だなと思う。旅先で、事前に予定を立てずに思いつきで行動した果てにこのように途方に暮れて歩いているようなことが私には何度もあった。すんなりビールが飲めるより、この方が思い出に残る休日になるのかもしれない。

 一時間ほど歩いて十四時過ぎ、まだ開いているラーメン屋を発見して飛び込む。まぜそばとビールを注文。先に提供されたビールを飲み、ようやく蘇生した気持ちになる。あとはまぜそばをつまみにしてビールを飲んでいくだけだ。ビールはもう一杯くらい飲みたいな、と思っていると店員が店の外に出てすぐ戻ってきた。メニューを見るともう昼営業が終わるらしい。十四時を過ぎて営業しているので、通しでやっているのかと思い込んでいた。つまりラストオーダーは終わっていて、ビールはもう飲めないのだな。それならこんな序盤にぐいぐい飲まなければ良かった。どうもうまくいかない。

 それでも美味しくまぜそばを食べ終えて店を出る。スマートウォッチを見るともう一万五千歩は歩いている。正午頃には暖かかった気温も下がりはじめ、風が冷たい。すっかり疲れてしまったので、もう家に帰ることにする。

 家で少し昼寝をして、夜は帰りに寄ったセブンイレブンで買ったもので晩酌をする。スモークチーズ、ミックスナッツ、枝豆チップスを食べてアサヒ生ビール黒生350mlとスプリングバレーAfterdark350mlをそれぞれ一本ずつ飲む。飲みながら有料配信「緊急開催!『博士と教授と寿司(コトブキ)と』」を観る。おじさん三人のとっ散らかったトークの中に時々貴重な裏話が挟み込まれるので油断のできないイベントだった。

 配信を見終えて、日中うろつき回った時に撮っていた写真をまとめてnoteに投稿する。

 疲れているので早めの二十二時過ぎに就寝。

この頃は良かった

 三月二十九日金曜

 七時起床。疲れ過ぎると眠りが浅くなるのか、また窓を揺らすような暴風雨の音のせいか何度も覚醒していた。それでも疲れは残っていないので眠れてはいたようだ。

 radikoで「おぎやはぎのメガネびいき」を聴きながら朝の支度をする。

 仕事のBGMはKikagaku Moyo『House in the Tall Grass』にする。

 仕事の合間にPodcastで「アンガールズのジャンピン」を聴きながら少し外を歩く。ため池のほとりで冷たい缶コーヒーを飲んで座っていられるくらいの気温になった。いよいよ春がきたという感じがする。職場に戻って腹筋ローラーなどトレーニングをする。

 遅くまで仕事が入っているので夕食は職場で冷凍のトマトガーリックパスタを食べる。

 仕事を終えて温泉に入り、家で少しだけ晩酌をする。スモークチーズとゼビーチェカレー味のカシューナッツを食べて、マイヤーズラムの炭酸水割りをタンブラーで二杯飲む。

 二十四時就寝。

むやみに外に出たくなる

 三月三十日土曜

 七時起床。radikoで「バナナマンのバナナムーンGold」を聴きながら朝の支度をする。

 仕事のBGMはPet Shop Boys『Please』にする。そういえばPet Shop Boysはベスト盤を持っているだけでちゃんと聴いたことがなかった。思えばシンセポップが好きだと思いながらあまりシンセポップのユニットを知らないので、いろいろと聴いてみたい。

 仕事の合間にPodcastで「トムブラウンのニッポン放送圧縮計画」を聴く。

 仕事を終えて温泉に入りツルヤで買い物をして家で晩酌をする。豚肉のしゃぶしゃぶとそこに鶏肉と豆腐、ねぎを入れた鍋を食べて、プレーン酎ハイをタンブラーで三杯とレモン酎ハイをタンブラーで一杯飲む。

 洗濯をして二十四時就寝。

やっぱり肉ですよ

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