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【水鳥の歌と生活】2023年9月10日日曜〜9月16日土曜


 九月十日日曜

 朝、radikoで「オードリーのオールナイトニッポン」を聴く。
 仕事のBGMは今日もmaya randle『focus』にする。新着の音楽からBGMを選ぶことは多いが、次の日も聴きたいと思えるアルバムは少ない。このアルバムはもう少しじっくり聴きたい。
 夜はローソンで買い物をして家で晩酌をする。ナガラ食品のホルモン鍋を食べて、アサヒビールの大瓶一本を飲む。ホルモン鍋には沢山のネギと、豆腐を入れて食べ、具を食べ終わったら白米と卵を入れておじやにする。

 九月十一日月曜

 朝、Podcastで「髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ」と、Xのスペースで行われたNetflix配信番組「LIGHTHOUSE」の星野源によるアフタートークを聴く。
 仕事のBGMは星野源『LIGHTHOUSE - EP』にする。ポップスターに徹することなくリアルな苛立ちや悩み、希望を歌っているこのEPがこれまでの星野源の作品の中で一番好きだ。番組を見たという下地があってのものでもあるとは思うが。
 仕事中、注文してあったパリッコ『いかとか』が届く。ミュージシャンであり、近年はすっかり酒場ライターとして人気の著者が、自身の食べたつまみや弁当、訪れた酒場を描いた絵を集めた画集で、これまでnoteやXで見たことのある絵が多数収められている。稲田堤のたぬきやで見た絵もあったが、あれはコピーを取ってあったのだろうか。SNSに投稿しているくらいなんだからあるか。
 TVerで「ザ・ノンフィクション」の松本ハウス回を見る。ハウス加賀谷の統合失調症が悪化したことにより長い時間活動を休止することになってしまった松本ハウスが、再びお笑いで脚光を浴びるために、コロナ禍や病に翻弄されながら活動を続けていくという内容。ハウス加賀谷の現在でも完全とは言えない体調や、ハウス加賀谷の体調や生活費の不安を抱えながらそれでも松本ハウスとしての活動に光明を見ようとする松本キックの姿に心を打たれた。ここまできても、芸人以外はできないしやりたくないのだ。夢の美しさと恐ろしさについて考えさせられた。私の生活も同じようなものかもしれない。私は何に光明を見たらいいのだろうか。

  金銭も常識もその必要を理解しようとして出遅れた。
  率直に言って普通がわからないのにわかってる振りをしていた。
  いつだって隣り合わせた人たちと共有できるものが無かった。
  共感を促すために引き出しを開けて使える言葉を探す。
  中年になれば故郷の人たちと笑い合えると思い込んでた。
  もう誰も呪うことなどしたくなく、自分一人を救えればいい。
  そういえば上手くいかないことをどう乗り切ろうかが人生だった。
  故郷にとって私は聞きなれない地方から来た旅人なのだ。

 夜はツルヤで買い物をして家で晩酌をする。鰹刺身(ニンニク醤油、生姜ポン酢)、冷奴、おでんを食べて、㐂久盛を二合飲む。おでんは多めに煮て、明日に持ち越すつもり。大根なんかはまだ筋っぽいが、明日になれば味も沁みて柔らかくなるはず。

 九月十二日火曜

 朝、radikoで「伊集院光 深夜の馬鹿力」「空気階段の踊り場」を聴く。
 出勤途中の郵便局で、先日の一時停止違反の罰金七千円を支払う。払い終えて駐車場に戻ると、郵便ポストの足元にキャッシュカードが入ったケースが落ちていた。通帳は入っていなかった。落とした人は困っているだろうから、再び郵便局に入って局員さんにケースを渡した。
 仕事のBGMは星野源『LIGHTHOUSE - EP』にする。
 夜はツルヤで買い物をして家で晩酌をする。昨日炊いたおでんに具を足して食べ、㐂久盛を四合弱飲む。調子に乗って、残った出汁に煮麺を入れて食べ、酒も出汁割りにして飲む。

  効力を減じるとても晩酌のあとに花粉症薬を飲む。
  室内に居て酔うていて突然の豪雨にひとり応援をする。
  小水が甘い匂いになるくらいぐい呑みを口に運んで眠る。

 九月十三日水曜

 朝、radikoで「爆笑問題カーボーイ」を聴く。
 午前中はコインランドリーへ。待ち時間にダイソーに行き、先日届いた宝石を入れるケースやラベルシール、ピンセット、ルーペなどを購入する。一度コインランドリーに戻り、洗濯物を乾燥機に移して、今度は周辺を歩く。前回見つけた川に降りる階段に座って川を眺める。小さな魚がたくさん泳いでいた。川の流れに逆らって泳ぎながら、時々体を捻るとキラッと腹が光る。そんな姿を眺めていた。

  むっつりと押し黙っている。昨晩の酒の離脱を待っているのだ。
  稚魚だろう、川の流れに逆らって時折腹を光らせている。

 仕事のBGMはMirror Tree『Mirror Tree』にする。Apple Musicのインディーズカテゴリの新着コーナーで見つけたアルバム。落ち着いたトーンのポップス。ちょっとソフトロックというか、サイケロックっぽい質感もある。
 夜は市街に酒を飲みに行く。

  夜はもうすっかり秋で、冷房が強い電車に身震いをする。
  冷房が強い電車で生ビールを飲む欲求を繋ぎ止めてる。

 一軒目は居酒屋へ。冷奴、焼き鳥(ねぎま、鳥皮、つくね、鳥もつ)、焼きとん(レバー、白もつ、たん)を食べ、ビールの大ジョッキ二杯とレモンサワーをグラス一杯飲む。途中、店員さんが「辛いのは大丈夫ですか」と言ってボタンコショウを焼いてくれた。一口食べるとシシトウを少し辛くした程度で、これなら大丈夫だろうともう一口食べたら口の中に激痛が走る。いくらレモンサワーを口に入れても痛みが引かない。ペヤングの獄激辛なんかよりももっと辛い。これは流石に食べられないと思い、周囲の人に見られないようにそっと手に持ってトイレに行き、流してしまう。
 二軒目はビアバーへ。ピクルスを食べ、ゴールデンエールとジャーマンピルスナーを飲む。久しぶりに会う常連の人もいて、談笑しつつ飲む。

 九月十四日木曜

 朝、radikoで「ほら!ここがオズワルドさんち!」を聴く。
 朝食はマクドナルドへ。いつものマックグリドルソーセージエッグ、ハッシュドポテト、ミルクのセット。

  忙しないマクドナルドで休日の朝の気分を盛り上げている。

 どこか水辺に行ってみたいと思い、長野県の道路地図を開きまずは佳好砥の滝を目指す。軽自動車でギリギリ通れるような山道を走って着いた滝は水量が無さすぎて滝の体を成していなかった。たまたま訪れたタイミングが悪かったのだろうか。
 次は生坂ダムへ。近づくにつれて川が広く深くなっていく。川も深くなると青くなるのかと感心しているとダムに到着。水鳥にとって過ごしやすい環境なのか、さまざまな種類の水鳥が羽を休めている。そのため、生坂水鳥公園という、水鳥を眺めるための公園もあり、その東屋でダムを眺めながら少し涼む。

  巨大なる人造物の足元で水鳥たちが羽根を休める。
  虫ばかり秋らしく鳴く水辺にて時折鳥の鳴く声を聞く。
  汗をかき自然の中を歩くのは気持ちが良いが東屋に居る。
  水鳥が鳴いているなとよく聞けば、おそらくあれは蛙だろうな。

 次は富蔵ダムへ。実際に行ってみると、富蔵ダムと書かれた石碑には「愛称」と書かれていて、どうやら正式名称は小仁熊ダムらしい。昔、ダムカードが流行ったことがあったが自分が行こうとはあまり思わなかった。行ってみると案外に水門の上まで入ることができたりして楽しいし、そこから見える景色もいい。これから他のダムにも積極的に行ってみよう。
 ここまで車を走らせていたなかで、どこかめぼしい店があったら昼食をとろうと思っていたが、店自体がほぼ見当たらないまま十三時過ぎになってしまい、このままだと食べないまま夕方になってしまいそうなので、富蔵ダム付近のセブンイレブンに入り、肉まんを食べる。
 車を走らせながら、radikoで「山里亮太の不毛な議論」「神田伯山のオールナイトニッポン」と聴いていく。
 最後に修那羅峠へ。安宮神社への途中にダムがあったことを思い出し、寄っていく。氷室砂防ダムというらしい。ここは水門を下から見上げるだけで、貯水池の辺りには駐車スペースが無い。
 安宮神社では久しぶりに猫と戯れようと思ったが、はじめは猫が見当たらず、境内に座って待っているとしばらくして建物の屋根の上に二匹やってきた。どうやら一匹は子供を孕んでいるらしい。さらに待っていると近くまで来てくれた。なんて人懐っこい猫たちなんだ。やって来てくれた猫を撫でていると男女数人の集団がやって来た。挨拶もしてくれたのだが、一人で猫を撫でていたところに急に声をかけられたことで応対が上手くできず、彼らも猫を触りたそうにしていたので私は帰ることにした。せっかく猫が降りてきてくれたところなのに残念だが、あの猫たちはみんなの猫たちで、私の猫たちでは無いのだ。
 帰りに青木の道の駅に寄り、ニンニクだれに漬け込んだ鶏肉と、こんにゃくと油揚げの煮物を買う。外でソフトクリームを買って食べて、家に帰る。
 家では香典返しに戸隠蕎麦があるというので、それを食べて、タコハイ350ml缶一本を飲む。それだけでも満腹しそうだったが、せっかく買ってきたので鶏肉も焼いて食べ、マルエフビールとこだわり酒場のレモンサワーの500ml缶を一本ずつ飲む。
 noteを見ていたら、町田康『しらふで生きる』の感想を投稿している人がいたので、以前別のアカウントで投稿した同書の感想を少し手直ししてnoteに投稿する。

 一日車を走らせ、山を歩き、酒を飲み、疲れているはずなのだが、日中の暑気が体にこもっているのか、寝付くことができない。寝返ってみると、布団と接していた背中が熱くなっているのがわかるほどだ。最近は朝方が冷えるので窓を開けずに寝ていたが、全開にして、転々と寝返りを打ちながらなんとか眠る。

 九月十五日金曜

  免疫の過剰反応だとしても、俺の鼻には泉があるのか。

 朝、radikoで「おぎやはぎのメガネびいき」を聴く。
 仕事のBGMは星野源「ばかのうた」にする。『LIGHTHOUSE - EP』が良かったので、改めてこれまでのアルバムもちゃんと聴いてみることにする。最近自分が聴いていたからか、細野晴臣の影響を感じる。実際に「ただいま」は細野晴臣が作曲している。
 夜はレトルトのハヤシライスを食べる。夜まで仕事をする日は面倒臭いが休肝日になる。
 相変わらず寝苦しいが意地のように目を瞑り、寝返りを打ちながら入眠を待つ。

 九月十六日土曜

 朝、radikoで「バナナマンのバナナムーンGold」を聴く。
 仕事に行く前に冷蔵庫の霜取りをする。もはや霜というより氷塊になってしまっているので、一番弱い出力にして溶けるのを待つ。
 仕事のBGMは星野源『エピソード』にする。落ち着いたトーンの歌とバンドサウンドでBGMにも向いている。弾き語りからスタートした人なんだな、という感じがする。
 夕方から強い雷雨になる。大雨警報、土砂災害警報が出る中、買い物はせずにまっすぐ帰る。

  大雨を追い越したくて人の居ない夜の県道でアクセルを踏む。

 夜は家にあるもので晩酌をする。レトルトカレー、キャンディーチーズ、スモーク牛タンを食べて、ホワイトホースのハイボールをジョッキで四杯飲む。
 冷蔵庫の氷塊は無事に取れていた。本当はもっと早く頻繁に霜取りをするべきなんだろう。生活も仕事もこんなことばっかりだ。それでもなんとかできるように適応能力ばかりが育ってしまった。それが自分の個性なんだろう。

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