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パク・セロイは次世代の経営リーダーなのか


先日、Netflixが日本で有料会員数500万人突破し、約1年で200万人増加したようですが、私もその500万人の1人です。それも、コロナ禍と言う事もあり、かなりお世話になっている会員だと思います。


そして、今更ですが、、恐らく1年で200万人増加した要因の一つであろう『梨泰院クラス』を観ました。

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『梨泰院クラス』を知らない人も多いと思いますが、簡単に言うと、韓国の飲食業界で財閥の巨大企業に立ち向かうベンチャー企業の社長の物語です。ただ、彼には決して譲れない信念と過去受けた復讐の達成と言う明確な目標があり、次々と起こる苦難を仲間と乗り越えていくドラマになります。その社長の名がパク・セロイです。

ドラマの感想としては非常に面白いです。性別も世代も気にせず楽しめると思います。クオリティとしては色々雑さもあり突っ込みどころも有りますが、私は前半を少し我慢すると(意外と重要w)徐々にハマっていきました。しいて言えば、『半沢直樹』に通じるものがあるのかな。


言葉は生き様を映す


私は特に経営者、リーダーシップ、組織人材マネジメント的な視点でみてしまったのですが、何と言ってもセロイの台詞がカッコ良くて胸に刺さるところが見どころです。彼の強みは言葉。つまり、その根本にある「信念」になると思います。その信念が人や会社をどんどん変えていく。そんなセロイの台詞や行動がメンバーの心を動かしていくシーンが多くあります。

セロイは極端な話、利益を優先せず自分の信念やビジョンを優先する。それは「人」を大事にした公明正大な経営を行う事でした。

一方で敵対する企業の会長の信念は利益の追求にあり、その為であれば人を駒のように扱い、犯罪も厭わないと言う利益至上主義的な考えを強く持っている人物です(昔は違ったが変わってしまった)。

そう言った「信念」から生み出される「言葉」は、一見青臭くて現実を分かっていないように感じるけれども、時間をかけて確実に人の行動に影響を与えていく事になります。そして、結果として会社の業績、更には自分の人生へと反映されていくわけです。


ドラマなので、それが分かり易く極端に描かれていますが、現実では非常に見えづらく理解されるまでに時間がかかるものです。だからこそ、本質的で大事な事だと思いました。

また、その「信念」が生まれる根本には、その人の人生観や生き様がある訳で、改めてなぜ自分は働くのか、なぜここにいるのか、どんな会社経営をするのか、最終的には「自分のミッション」が必要であり、そこに立ち戻る事の重要さに気づかされます。


多様性のあるチームが生き残る


これは韓国だけではありませんが、このドラマではLGBTや格差社会(財閥問題)、人種差別など、目の前にある社会問題も上手く映し出しています。そして、こう言った変化は世界的なSDGsの潮流もあり、今後更に加速していく事は間違いありません。

実際にセロイの会社には色んな問題や想いを抱えた一筋縄ではいかないメンバーがいるのも特徴的です。その為、価値観やバックボーンの違いから互いにぶつかる事も多ければ、それがメンバーを傷つけたり、事業そのものに影響したりと問題も発生していきます。

一方で、そう言ったチームが一つになった時の強さや成長は、同じような人が多い画一的な組織よりも、確実に強く可能性に満ちた組織になるのです。一つ一つの掛け算の数字が大きいイメージでしょうか。これはドラマではなく、現実の世界でも同じことが言えます。


この記事にもありますが、会社として稼いで利益を出す事は勿論重要ですが、同等かそれ以上にそこで働く「人」が幸せである事や働き甲斐のある事が重要とされる。更に社員を信じて権限を委譲し、皆が自分らしく働けるような会社が求められている。

明らかに今までとは異なる会社の在り方が、すぐそこに迫ってきている事が実感できます。

これからの社会に必要とされる会社とは、

多様性のあるチームを共感と協働を軸にビジョナリーなリーダーが覚悟をもって牽引していく。そんな形が求められているのかもしれません。

そう考えると、『梨泰院クラス』がここまで支持され、パク・セロイの台詞が多くの人の心に刺さるのも、十分納得できます。


これ以上話すとネタバレになりそうなので、気になった人は是非『梨泰院クラス』を観てください。既にシーズン1(16話)で完結しており、気持ちよく一気見できますよ。

ではまた。


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