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2023年ビール大手各社事業方針 勝手分析

2023年の国内ビール大手4社の事業方針が発表になりましたね。昨年は怠けましたが、今年はまとめてみようかなと思います。一応は数字にも触れますが、個人的には取組の内容のほうに興味があり、そちらに重きを置くつもりです。 一昨年の分はこちら。 国内ビール大手4社のニュースリリース各社のニュースリリースを発表順に挙げます。 【2023年 アサヒビール事業方針】ビールの魅力向上と新たな価値の創造で “すべてのお客さまに、最高の明日を。”お届けする 2023年 サッポロビール事業

    • ふるさと納税って不公平?よくある誤解

      2022年にふるさと納税をしっかりと活用しようと思い立ち、色々と調べてみました。調べていく中で、どうもふるさと納税の制度が誤解されているのではないか、不当に批判されているのではないかというケースが散見されました。そのあたりを整理します。 この記事を読んでも「ふるさと納税をお得に活用!」みたいな情報は手に入りません。ただ、後半の方で地元自治体に対してふるさと納税を活用する方法は説明しています。 本記事はあくまでも納税者の立場として調べた内容を整理するに過ぎませんので、内容が

      • ゴールデンカムイに登場するビール工場は狸小路に?

        野田サトルさんの「ゴールデンカムイ」が最終回を迎えるとのことで、現在最終回の一つ前のお話まで無料公開されています(2022-04-08現在)。ゴールデンカムイには、札幌市にあるビール工場が舞台となるエピソードがあり、その位置を示す地図も登場します。地図を頼りに、作中でのビール工場の場所を探してみましょう。 ビール工場の地図が出てくるのは 248 話です。 このお話の舞台は明治後期です。当時の札幌市中心部の区割りは、この資料がわかりやすいです。 札幌市街図(明治40年、札

        • クラフトビールの定義の話題について、論点整理の試み

          これまで何度か、クラフトビールの定義の話題が(ちょっと紛糾気味のものも含めて)盛り上がっているのを目にしている。渦中に飛び込むのも本意ではないので、状況が少し落ち着いたこのタイミングを見計らって、このあたりの論点を少し整理したい。いずれまた、この話題が盛り上がる日は繰り返すとは思うけど。 このノートでは、個人的な考えを示すより、状況を整理することに重点を置く。 これまでの議論、まとまった文章などこれまでの議論から、クラフトビールの定義にまつわる文章を書き記した方も多くいる

        2023年ビール大手各社事業方針 勝手分析

        • ふるさと納税って不公平?よくある誤解

        • ゴールデンカムイに登場するビール工場は狸小路に?

        • クラフトビールの定義の話題について、論点整理の試み

          1871年(明治4年)北海道、野生ホップが見つかるまでの30日間

          ビールの原材料の一つであるホップ。現在、日本ではその多くを海外からの輸入に頼っていますが、過去には日本産のホップが主力を占めていた時代もありました。そもそも、日本のビール黎明期である明治初頭には、ビール醸造のために必要なホップはその全量を国内生産、更には海外への輸出までを視野に入れて生産に取り組もうとしていました。その動きのきっかけとなったのが、1871年(明治4年)の北海道における野生ホップの発見です。 当時、明治政府と開拓使は様々な思惑から北海道の開発、移入に力を入れて

          1871年(明治4年)北海道、野生ホップが見つかるまでの30日間

          新型コロナウイルス感染症とお酒の時系列 2020-2021 【首都圏編】

          最終更新:2021年10月01日 2020年2月に新型コロナウィルスの感染が国内に広がり始めてから一年半ほど経ちました。最近はなかなか外にお酒を飲みにいけなくなっていますね。そういえば、お酒の提供はいつ頃、どんな制限がかかっていたかな、と思い返してみると、この僅かな期間でもすでに色々と細かいところを忘れてきていることに気づきました。これはよろしくないな、と、資料等照らし合わせてまとめてみました。 これが思ったより大変な作業で全国まで手が回らず、まずは首都圏一都三県のみとな

          新型コロナウイルス感染症とお酒の時系列 2020-2021 【首都圏編】

          クラフトビールの定義とか

          twitter に連投したけど、スレッドが分岐したりしてしまったので note でまとめ & 加筆してみます。 クラフトビールの定義、みたいな話が一部界隈で盛り上がったりしているなか、まずはそんなときに参照されがちな米国の BA (Brewers Association) での定義を見てみましょうかね。 BA における定義、Craft Beer? Craft Brewer?面白いことに、BAでは「クラフトビール」は定義していないんですよね。 もしかするとどこかに Cra

          クラフトビールの定義とか

          話題の「LAGAR」ビール、知っておくともう少し楽しめる、あと2つのこと

          サッポロビールとファミリーマートが共同開発したビール「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」のラベルに表記ミスがあり、一旦は発売中止が発表されたものの、発売を支援するビアファンの声などに後押しを受けて、日程を変更して発売されることになりました。各所で取り上げられていたので、耳にした方も多いのではないかと思います。 当初のニュースリリース: https://www.sapporobeer.jp/news_release/0000012342/ 発売中止のニュースリリース: https

          話題の「LAGAR」ビール、知っておくともう少し楽しめる、あと2つのこと

          2021 年ビール大手各社事業方針 勝手分析

          今年も大手四社の事業方針が出揃いましたね。一応毎年書いているので今年もまとめてみます。昨年書いたものはこちらです。 基本的に、各社の今年の方針などを読み比べて、ビアファン目線で「今年はこんな面白そうなことがありそう!」と一年ワクワクして過ごすために書いています。数字やマーケティングの話はあまり踏み込まないしそのあたりは本筋ではないので念の為。 【各社の2021年事業方針】 アサヒビール https://www.asahibeer.co.jp/news/2021/0106_

          2021 年ビール大手各社事業方針 勝手分析

          クラフトブルワリーを応援したい!「 オススメビール応援交換会 」 の思い

          残念なことに、なかなか外にクラフトビールを飲みに出づらい状況になっています。もちろんビールどころではない、という方もいらっしゃるでしょう。どうか無理をなさらず。状況が落ち着くことを心から願っています。 クラフトビール好きの方の中には、この状況でもなんとか家でもクラフトビールを飲んでブルワリーを応援したい、という思いがあるのではないでしょうか。ぼくもそうなのですが、いかんせん家飲みだとなかなかそうたくさん減るわけでもなく、でもオンラインだと送料などもあってある程度まとまった本

          クラフトブルワリーを応援したい!「 オススメビール応援交換会 」 の思い

          お酒の特区 - お酒好きが知っておくと良いことがあるかもしれない特区の制度のお話 - その1

          特区についてまとめようと思って書いていたら思いの外の長さになったので、まずは「その1」として公開します。「その2」は現在のところ未公開。 記事中の記述は特に注記がない限り2020年3月時点の情報に基づきます。 ----- 「特区」という言葉は比較的よく知られているのではないかと思います。「どぶろく特区」「ロボット特区」など、名前は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。しかし、制度の詳細がどの程度理解されているかと言うと、少し前までの自分を思い返すに、実はそ

          お酒の特区 - お酒好きが知っておくと良いことがあるかもしれない特区の制度のお話 - その1

          2020 年ビール大手各社事業方針 勝手分析

          Facebook に書いていたのですが随分な長さになり、こちらのほうがフィットするかと思い転載します。 ----- 今年も大手四社の事業方針が出揃いましたね。もう二週間くらい経っちゃいましたが、一応毎年書いているので自分の中での年中行事として今年もまとめてみます。 アサヒビール https://www.asahibeer.co.jp/news/2020/0108_1.html キリンビール https://www.kirin.co.jp/company/news/202

          2020 年ビール大手各社事業方針 勝手分析