人生は低くなりすぎてしまった自己肯定感をとり戻す旅みたいなものだ
私たちは赤ん坊の時には完璧な自己肯定感を持っていて、100%素直な自分のままで、生き生きと輝いているものです。
しかし大きくなるにつれ、さまざまな失敗、親や教師や他の周りの大人からのしつけや否定、評価などによって勝手に刷り込みが行われ、完全だった自己肯定感が少しずつ下がっていきます。
「これではダメ」「こうでないといけない」「あなたはこういう人間です」などと叱られたりレッテルを貼られたり、一方的なメッセージを浴びせられます。
それによって洗脳されるのです。
または周りの環境によって、子供ながらに空気を読んで、我慢をして、心を抑圧し、ますます心にフタをして、本来の自分を恥じて隠して否定して、自己評価がどんどん下がっていきます。
自己肯定感が低いと人生のいろんな局面において挫折や失敗や絶望が重なりやすくなります。
何十年もかけて下がりきってしまうのです。
もうどうせ自分なんてとなって気力もパワーもなくなっていきます。
しかしある時このままではいけないと、何とかしたい、自己肯定感を持ちたいと考えるようになります。
赤ちゃんの時や幼少の頃のような、素直で健全な自己肯定感をまた取り戻したいと、そう思い始めます。
もう大人になってしまったし、年も取ってしまったし、今更そんなこと無理だよなと思いながらも、でも自己肯定感が低いままでこれから生き続けるのはもうしんどすぎるし、もう耐えられないから、やるしかないのです。
だから自分の本来の自己肯定感を取り戻すために、自分の心の中の幼少の時に傷ついたままの子供の自分を癒やしたり励ましたりしながら、今この瞬間を労ったり褒めたりしながら、毎日ちょっとずつ自分を許していきます。
自分を許すことで自分全体の浄化が始まり、今まで自己肯定感を高めることを邪魔していた、自分を取り囲む要塞のようなブロックのような塀がちょっとずつ崩れていき、それがすべて取り払われた後に本当の光り輝く自分が出てくるのではないでしょうか。
本来の自分に出会えた時は「おかえり本当の私」と思わず言ってしまいたくなるでしょう。
本当の自分がどんなに変人でも狂っていてもまともじゃなくても、きっと嬉しいにちがいありません。
どんなにモブな自分だって歓迎だし、それでも十分に幸せに生きられるだろうと思います。
そんな風に、これからの人生というのは低くなりすぎてしまった自己肯定感を少しずつ日々取り戻していく旅みたいなものなのです。
完全に戻せるかどうかわかりませんが、だんだん日々心が軽く明るくなっていくのは事実なような気がします。
あの世に行くまでずっと続く旅です。
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