シリーズ「綾瀬さんと真谷くん」を読みやすくまとめたもの。この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
2020年12月21日…
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2022年3月の記事一覧
綾瀬さんと真谷くん48「女子会」
週末に、樫野さんと優のお姉さんと井崎さんとでリモート女子会をすることになりました。
リモートとはいえ、女子会に参加するのは初めてなので楽しみです。
-当日-
「そろそろ時間ですね」
事前にリンクが送られてきたので、そこからZoomを開きました。
しばらくすると画面上に樫野さん、奏音さん、井崎さんが現れました。
「ちゃんと映れてる?」
「はい、映れてますよ」
「それなら良かった」
「早速なんだけど真
綾瀬さんと真谷くん49「作戦会議」
「どんな方法がいいですかね?」
私が樫野さんに聞いてみると「んーラブレターとかどうかな?」と返答がありました。
「ラブレター……ですか」
「も、もし書けたとしても渡せる自信がありません……」
「学校に下駄箱ってないの?」
「昔はあったようですが、今はないです」
「じゃあ、その片想いしてる人の机の中に入れておくとかはどうかな?」
「なるほど!その手がありましたか!」
「それで、もし呼び出されたら覚悟
綾瀬さんと真谷くん50「進路」
「どっちがいいんだろう……」
僕は机に置かれた2枚のパンフレットを見て唸っていた。
「どうしたんですか?」
顔を上げると響がこちらを見ていた。
「実は海外の大学に行こうと思ってて、選択肢はだいぶ絞れてきたけどこの2校で迷っててね」
僕は机の上にあるパンフレットを指さした。
チラシに書かれていたのはミュンヘン大学とゲッティンゲン大学の校風などが書かれたものだった。
4月には受験生になるため予め決めて