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君の知らない君の詩

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自作。思い入れのある、手紙のような詩。 マガジンのタイトルは、ASKAさんのアルバム名のもじりです。
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2021年5月の記事一覧

枯葉

枯葉

記憶にすがることは罪なことだろうか

君は考えたことがあるか

君が残した言葉のひとつひとつに

意味を見出そうとする 僕の姿を

誰もが忘れ去ってしまった

その たったひとつのために

人生が左右されるなんて

なんて 滑稽なことだろうか

なんて 素晴らしいことだろうか

僕は 永遠に僕のまま

君の知る 僕のまま

追伸

何となく、スピッツの「楓」を思い浮かべながら。

「僕のまま」、そ

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常冬

常冬

私に、春は来るのだろうか。

その時貴方は、どこにいるのだろうか。

やがて染まりゆく空の下で、

地上から逃れられぬままで、

私は貴方と会話をする。

祈るように、泣くように、微笑むように。

たったひとりの、地球の中で。

どうかこのまま、

常冬の空の中、

君とふたり、

絶えるまで。