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2201kyo_
夜の海に入った。
ひとり月夜におそるおそる入る
海に浚われる幻想にゆれ
諸事情あって、夜の海に入ることがあった。
素足で砂浜を踏み、波打ち際から海のなかへ入る。
その時点ですうっと体のなかの大切なものが抜け落ちようとしている感覚があらわれる。
そのまま膝下まで海に入ると、いてもたってもいられないくらい心臓が高鳴り、ああ、これが恐怖だったと思い出す。
浜辺に向かって立つと、後ろから何か大きいものが手を伸ばして自分を引きずり込もうとしているのだという幻想に囚われる。
自分は今、恐怖を感じているのだ。
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