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miya
2021年6月10日 06:46
ボクは入り口から鼻と目をちょこっとだけ覗かせて、葵を見つめた。〝出ておいでよ!どうしたの?もぅ、また来るからねー!〟葵の姿が遠くなっていく。足音も匂いも、全部遠くなっていく。次に葵が帰ってくるのは1年後だ。ボクはその前に虹の橋を渡ることになっている。だから、もう会えないんだ。ごめんね、葵。ボクが生まれた時、葵は10歳くらいだった。ボクは葵の友達の家で生まれて、少ししてから葵の