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雑記

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#コラム

日々のこと 220218

猫のおちびは、ご飯の前に「お座り」ができるようになった。 言われなくともちょんと座り、エサが器に移されるのを静かに待っている。 以前は、ご飯となると一瞬も座ってなどいられず、待ち切れずにエサの袋に顔を突っ込んできていた。しかし去年、食べた直後の吐き戻しが頻発したことから「落ち着いて。座って食べよう」と話して聞かせたら、座って待てるようになった。腰を下ろしたまま食べている。話の分かる猫だ。 おちびとは会話できる。おもちゃを口にくわえて持ってくるので、投げてやると取りに行く。そ

日々のこと 20220101

明けましておめでとうございます。 旧年中はお世話になりました。2022年もよろしくお願いします。 새해 복 많이 많이 받으십시오!(新年、福をいっぱい受け取ってください) 節目でもないと振り返らないので、去年の自分をちょっと振り返ります。 視野が大きく広がり、生活の要素として新しく加わったのは、独学で始めた韓国語。0から1になったのは本当に大きかった。 一年前、コロナで世界は閉ざされていて、今まで以上に日本が狭い場所に思えたのがきっかけ。新しいことを始めたい、だったら語学

日々のこと 211218

「ことばと国家」という本を読んでいる。 先日行った大友良英さんの音楽トークイベントで「音楽と言語は似ている。この本は置き換えて読める。僕のバイブル」と紹介されたものだ。 いま私は韓国語を勉強しており「外国語を勉強するって、日本語を見つめることだな~」と常々思っていたところ。すぐ買って読み始めた。ラインを引きたい箇所だらけの本である。 大友さんの話は面白かった。他にもいろいろ興味深い話が軽妙に語られてたので、記憶力最低につき不正確ながら、少しだけ。 大友さんいわく、日本人は全

本屋の話

本屋の棚を眺めていて、たまに息苦しくなる。 「私を見て!」「私、私!」と四方八方から自己主張が聞こえてくるようで、しんどい。 CD屋とか洋服屋で平気なのは、ひと手間かけないとそれが使えないからだと思う。CDは機械を通さないと音が聞こえず、服はその場で着替えられない。普通、商品はパッケージされているのだ。本はそのまま手に取れて読めてしまう。素通りに罪悪感を感じる。 だって、どんだけあるんだ新刊。毎月こんなにたくさんの新しい本が発売されることに驚く。どれも美しい装丁で、時間をか

猫が来て2年たった話

家に猫を迎えて、まるっと2年になった。 その年の春に生まれたので、年齢も2歳。駐車場の隅っこで鳴いてたチビは、今や大人になった。「チビって名前なの? すぐデカになるよ」と何人かに笑われたが、その通りになった。デカに改名はしない。 家に来て最初の数日間は、ソファの下から出てこなかった。もうソファの下には入れない。物理的に無理だ。現在の隠れ場所はカーテンの後ろ。レースのカーテンは透けてシルエットだけ見える。御簾の向こうにおられる。高貴っぽい。 来た当初は、私の後ろをついて歩い

日々のこと 210417

今年から韓国語の勉強を始めた。 「語学でもやってみようかな」とふと思い立ったのが年明け。英語と迷って韓国語にした。完全独学で気まぐれの超スローペース、でも楽しい。 勉強らしい勉強なんて学生以来。それでなくとも物覚えは年々、急降下の一途。まあ楽しめればいいし、いつか韓国映画を字幕なしで見られたら最高だよね、みたいなノリであった。 昨年はコロナの感染拡大が始まり、いつになく海外に目を向けた年だった。アメリカでロックダウンが始まったとか、欧州の状況はこうだとか、台湾の対応は優秀

日々のこと 0225 音楽の話

珍しく音楽の話など。「最近こんなの聞いてます」というだけですが。 今まであんまり聞いてこなかった音楽を、最近はよく聞いている。新鮮で楽しい。 「聞いてこなかった音楽」には「出会う機会がなかった音楽」と「出会わないようにしてきた音楽」の二通りがあると思うけど、今聞いているのはその両方。両方話したい。 ●出会う機会がなかった音楽:韓国の音楽シーン あ、今の韓国シーンをちゃんと追ってる方には鼻で笑っちゃうようなことしか書かないので、お手柔らかにお願いします。 でもねー、私は全

日々のこと 1025

学生の頃、清掃の日雇いバイトをしたことがある。 レギュラーでバイトしていた店の常連のおじさんに「ヒマな時だけでいいから」と誘われた。日当がすぐもらえる仕事だった。 そのおじさんは何が本業なのかよく分からない風来坊のような人で、その頃は清掃業の仲介みたいなことをしていたのだと思う。「ヒマな日ならいいですよ~」と、たまに手伝った。 実際に行ったのは通算せいぜい10-15回くらいだと思う。早朝からワゴン車に乗りゴルフ場やら商業施設やらに行き、5人ほどで夕方まで清掃をした。 メンバ

日々のこと 1003 AVmid90s

掃除機が壊れたので物色中の昨今。コードレスが良いなと思うけど、充電が3時間、使用10分とかが多い。そんなで使い物になるの? よく分からないので、いいのあったら教えてください。 でも今日は掃除機の話じゃなく、無事に終わった企画イベント「AV mid90s」の話です。ちょっとマニアック。でもイベントやるのも久々だったし、ライブハウスが大盛況で、安堵したんで書いておく。 V&RというAVメーカーで作られた90年代のAVを映像とトークで振り返るというイベント。タイトルにこじつけ

日々のこと0929 KYOTOGRAPHIE、恋する惑星

思い出すだけで幸せに満たされてフワフワ浮き足立ってしまう日が、またひとつ増えてしまった。はー嬉しい。 「KYOTOGRAPHIE 2020」と、映画『恋する惑星』の話をしますね。 ウォン・カーウァイの元専属スチールカメラマンで香港の写真家、ウィン・シャが「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」に出展している。日本での展示機会は多くないらしい。その名も「一光諸影」 One Lights,Different Reflections.  良いタイトル…(うっとり)。 京都で

日々のこと 0809

6月末、通っていた美容院が閉店した。毎月1回、10年近く通っただろうか。 小さい個人経営の店で、スタッフは店長以外に1人。その1人は何度か入れ替わり、ここ1年ほどは店長のみだった。店長は私と同世代くらい。約2時間の施術の間、毎度いろんな話をした。 コロナ自粛の間も、店は対策しつつ休まず営業を続け、私も普通に通った。何があっても髪は伸びるのだ。 「店を閉めることに決めた」と聞いた時「コロナの影響?」と尋ねたら「うーん、どうしようもなくて潰れるってわけじゃないけど、コロナが背中

日々のこと0713「夜の分断、朝の逆光」2

先日、脚本と出演少々で参加した「夜の分断、朝の逆光」という朗読劇の公演@ロジウラのマタハリ にお越しくださった方、改めてありがとうございました。 来られなくても気にかけてくださった方もたくさんいました。見守って下さった方もありがとう。心強かったです。 公開リハを含め計5回公演。この時勢なので余裕を持たせた客席ながら、合計すると結構な数よ。恐れ多い。ずいぶん多くの人が見てくれました。 「大人の文化祭」と銘打たれていたけれど、やるからには文化祭ノリはあり得ず、ふっと外から来た

日々のこと0703「夜の分断、朝の逆光」

今日は告知を兼ねて。 緊急事態宣言が出ていた4月頃、初めて「脚本」を書いた。 いや違う。「脚本みたいな何か」を書いた。 それを朗読劇というものに仕立ててもらい、小さな公演をすることになった。 前から「脚本って一度書いてみたいな~」と思ってはいたものの、数々の素晴らしき映画やらドラマやらをいっぱい知ってるが故に、その難易度は途方もなく高く見えていた。何をどうしたらいいのか、さっぱり全然わかんないもん。今も。 時々お邪魔するカフェ「ロジウラのマタハリ 春光乍洩」の店主りりこさ

日々のこと0625 『転校生』と手紙の話

昔テレビで見たきりだった大林宣彦監督の『転校生』を、映画館に見に行った。二度と会えない大事な人との別れと喪失のお話だった。 この原作、持っていたはず。帰宅して探した。児童小説「おれがあいつであいつがおれで」を久しぶりに引っ張り出した。思いのほか映画は原作に忠実で、読み耽ってしまった。 この本とその作家・山中恒を教えてくれたのは、小学校の時の担任のA先生。大学を出たばかり、ホヤホヤの男性教師で、当時まだ22~23歳だったんだろう。小3・小4と受け持ってもらった。 学校生活を振