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ほうきとぞうきん

#7 タケシ君その3

私たちPonteとやまの就労支援事業は、今のところお菓子作りか清掃作業。清掃作業に何度誘っても、「ムリです」と言い続けてきたタケシ君、実は理由がありました。
…ほうきを使ったことがない…
よく聞いてみると、ほうきを使うときの力の入れ方、抜き方がわからない。

確かにいつも全身に力が入っていてカチコチの体をしている。私たちの体のメンテナンスに来てくれていた理学療法士の塚本先生にも、「かたいね」と言われ続けてきました。
そして、ボディイメージがはっきりしていない。
「手首まげて」
タケシ君「手首は曲がりません」
「そんなはずない、ほら曲がるでしょう」
タケシ君「そこが手首ですか?ここかと思っていた」
と指さしたところは、手の甲。
確かにそこは曲がらない。

そういわれてみたら、手首だの、手の甲だの人はどうやって覚えていくのだろうか。わからずに過ごしていたら一生知らないかもしれない。

さて、ほうきはすっと力を抜かなければ使えない。掃除当番の時は、「ぞうきんやります」とほうきをずっと避けてきたらしい。
水野さんの指導、そして骨盤調整ヨガをするようになって、力の抜き方が少しずつわかってきたという。「体が楽になりました」とのこと。

そして、チャレンジした清掃作業。慣れたらめっちゃ早いらしい。早すぎて、「雑疑惑」を持たれることもあったが、監督曰くそうではないとのこと。一つのことを覚えたらとことんやれる。今や、「掃除は天職だ」ともタケシ君は言っています。

学びなおしはいつからでもできる。学んでいないことがわかればできる。

by えりこ(カフェ店主)

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