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41歳で生まれて初めて大企業に就職し「三位一体開発」に取り組んでみた

私が現職のコニカミノルタに入社したのが2021年9月。ビジネス開発グループのリーダーとして、数名のメンバーと共に、印刷業界のDX、新規ビジネスモデルの創出に取り組むこととなりました。

新規事業開発、人材開発、組織開発の「三位一体開発」が私のリーダーシップ、あるいはマネジメントにおける正攻法です。これは、これまでの企業勤の務や自らのスタートアップなどでのマネジメント経験、あるいは様々なプロジェクトマネジメントやコンサルとしての経験などを経て磨いてきたものですが、大企業でかつ内部の立場で実践するのは初めての経験となりました。

誤解を恐れずに申し上げますと、新規事業開発だけでは動機やスキルが不足し、人材開発だけでは実践が不足し、組織開発だけではベクトルが定まらない、というのが別々に取り組んだ場合に起こりがちなことなのですが、三位一体で取り組むことで補完関係が成立し、高いシナジーを発揮するのです。

そしてこの三位一体開発を進めるために欠かせないのが「対話」であり、多様な場面で質の高い対話を行うためのベースとなるのが、本noteでこれまでもお伝えしてきた「ストラクチャード・ダイアローグ」なのです。これを入社して真っ先に行い、今も継続しています。

例えば、組織開発の観点で言うと、対話のベースとなるグループのフィロソフィーとして「問い合うこと、なんでも言う、一人でやらない」といった思考を持ち込み、実践しました。
これは、お互いにお互いを成長させる人材開発でもあり、新規事業開発に必須の多角的な検討や発想を促すものでもあります。

実践の場はワークショップや研修はもちろん、週報会やチャットでのコミュニケーションなど、あらゆる場面が該当します。当然まずは自らが実践しつつ、メンバーにも実践ができる場をファシリテートすることで、特に明文化することなくカルチャーとして浸透させることができました。そしてこれらのコミュニケーションスタイルが、そのまま新規事業開発における「顧客との共創」を進めるうえでの外部との対話にも応用できるのです。

この様な三位一体開発の先に挙げた補完関係やシナジーが成立することはもちろん、以下のようなものもあります。
・「通常業務の場」と「研修やワークショップの場」とに連続性を持たせることができる
・新規事業開発における「事業ビジョン」と、人材開発における「個人ビジョン」、組織開発における「チームビジョン」の調和を図れる
・メッセージがブレない

結果として、新規事業開発としては、3ヶ月で構想を描き役員の承認を得て、6ヶ月で事例を創出。ホームページの制作、プレスリリースメディアへの掲載など含め、1年間で60社を超えるパートナーの獲得に至りました。
人材開発としては、開発部門出身のメンバーにイノベーション・メソッドを伝授し、それぞれの強みを活かしながら自律自走が可能な状態に持っていくことができました。
そして組織開発としては、心理的安全性やDX推進チームの成功事例として、社内メディアに取り上げられ、サーベイの結果としても異例の上昇を記録することとなりました。

もちろん、これらは周囲に恵まれたことはもちろん、逆風と思われたコロナ禍がむしろ自由度の高い働き方を後押ししてくれたことなども背景にあり、達成できたものと思います。

まだまだ成功と呼ぶには程遠い状況ではありますが、備忘録として、残しておきたいと思いつつ、お読みいただいた皆様の何らかの参考になりましたら幸いです。
引き続き、宜しくお願いいたします!




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