宮木俊明

書籍「仕事はかどり図鑑 」「ビジネスフレームワーク実践ブック」著者。対話から組織レベル…

宮木俊明

書籍「仕事はかどり図鑑 」「ビジネスフレームワーク実践ブック」著者。対話から組織レベルの行動変容を生みだす「ストラクチャード・ダイアローグ」を提唱。研究テーマ:人材開発・組織開発・新規事業開発・教育。合同会社代表。日経グローバル企業勤務。「親子の休日革命」に取り組む三児の父。

最近の記事

中途入社したメーカーで「史上初」のインターンを主催してみたら泣くほどとんでもないことになった

私はコニカミノルタという会社に2021年9月に中途入社し、2番目に売上の大きい事業部本部の中にある「ビジネス開発グループ」のマネジメントを2年半ほど行って参りました。ここでは主にAccurioDXというブランド名を冠した新規事業にファウンダーとして取り組みながら、大小さまざまな「史上初」の取り組みを行っております。(それ故に、数々の失敗も積み上げてきております。) 中でも「新規事業開発には仲間が重要」ということで、この2年半、様々な形で、社内外への情報発信、共創活動の推進、

    • イノベーションと感情知能(EQ)

       イノベーションを担う人材に関する議論は、デザイン思考における共感力や、推進ドライバーとしての内発的動機、ビジョンを描く力、周囲を巻き込む力など、感情に近い領域でよく行われます。しかし、イノベーションに関わる人々は、合理的・科学的なアプローチだけでは不足している事を「人間中心」などとうたいながら認めつつも、実のところ「人間らしさ」の根幹をなすであろう「感情」を取り扱う知能であるEQ(感情知能)に注目することは決して多くないように見えます。   他方で、昨今のビジネス環境にお

      • 41歳で生まれて初めて大企業に就職し「三位一体開発」に取り組んでみた

        私が現職のコニカミノルタに入社したのが2021年9月。ビジネス開発グループのリーダーとして、数名のメンバーと共に、印刷業界のDX、新規ビジネスモデルの創出に取り組むこととなりました。 新規事業開発、人材開発、組織開発の「三位一体開発」が私のリーダーシップ、あるいはマネジメントにおける正攻法です。これは、これまでの企業勤の務や自らのスタートアップなどでのマネジメント経験、あるいは様々なプロジェクトマネジメントやコンサルとしての経験などを経て磨いてきたものですが、大企業でかつ内

        • 「なぜ社内外に挑戦基盤が必要なのか?」〜2021年の振り返りと2022年の展望として

          明けましておめでとうございます。 2021年は厄年であり、それ故に大きな転機となった一年でした。 私のミッションは、 「社会に新たな価値創造への挑戦者を増やすために 挑戦者を支援すると共に、自らも挑戦者であり続ける」 です。 転機の最中にあっても、このミッションに忠実でいられた事は、 一つの成果と言えるかもしれません。 2022年は、引き続きこのミッションを生き、 より加速させるためのの「社内外の挑戦基盤構築」に邁進します。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

        中途入社したメーカーで「史上初」のインターンを主催してみたら泣くほどとんでもないことになった

          「チャレンジ」とは? 〜対話について対話をしてみた

          今回は、私のnoteをご覧いただいた方から頂いたメッセージと、その後のやり取りが、当方の提唱する対話や「ストラクチャード・ダイアローグ」というコンセプトをご理解頂くのに役立つと思い、個人を特定できないように加筆修正した上で、できるだけ臨場感を残したままご紹介をさせて頂きたいと思います。 登場人物は、某メーカーの人事部門で活躍されているA氏です。丁寧にご挨拶を頂いた後に、この様な内容をお話頂きました。 ーーー A氏: 『1つお知恵を貸してください。私は今、社内でのプレゼンテ

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          組織が変わる「3つの対話」

          ■”変わる”とは? あらゆる場面で変化が強く求められる時代ですが、組織に対する変化の要請もその質的な変化が見られます。従来型の生産性向上を目的とした組織から、知識創造が求められるようになるに従い、組織に求めらる変化も「いかにタイムリーに外部環境の変化を取り込み、新たな価値につなげられるか」という要請が強くなりました。 この「価値創造」を基軸とした組織の変化の形態としては、大きく3つの段階に分類できます。 一つ目が、外的な変化から学習し、それに適応していくキャッチアップ主体

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          組織にはなぜ対話が必要なのか

          「今まで通りのことを今まで通りに行っていれば将来は約束されている」 盤石なビジネスモデルと、効率的なビジネスプロセスを持った超優良企業であったとしても、こう言い切る事は難しいでしょう。なぜなら、環境は常に変化をしているばかりか、その変化がますます激しく、大きく、複雑なため予測が困難な時代になっているからです。 つまり、外部環境が変化しているにも関わらず、それほど変わらない日々の業務をこなしているだけだとすると、それは衰退の道を進んでいることを意味するのです。 「そんな事は

          組織にはなぜ対話が必要なのか

          対話における言語メッセージの重要性

           私たちが人に伝えるメッセージには「言語メッセージ」と「非言語メッセージ」とに分類されます。言語メッセージはその名の通り、口頭や文字による言葉で伝える方法です。一方、非言語メッセージはそれ以外のすべてを含むこととなります。例えば、動作、表情、視線、口調や声色、身体的特徴、服装や持ち物、距離感、におい、などが挙げられます。  過去の様々な研究によって、コミュニケーションにの場面での情報伝達には、言語メッセージよりも非言語メッセージがより重要であることが明らかになっています。例

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          1on1が上手くいかない本当の理由

          上司と部下が1対1で定期的に対話的な時間を過ごす「1on1ミーティング」が流行しています。VUCAの時代、多様性を考慮しつつ自律型の人材へと育成する重要性が増しているなかで、一律のマネジメントではなく一人一人に向き合う必要性が高まっていることの現れの一つとも言えるでしょう。 しかしこの1on1ミーティング、その意義や実施する上での本質を理解せず、形式や技術だけを導入してしまうと、うまくいかないどころか逆効果になってしまう様です。実際に、現場からの悲鳴が私の元にも沢山届いてき

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          ストラクチャード・ダイアローグ (Structured Dialogue)

          宮木俊明と申します。このnoteは、「ストラクチャード・ダイアローグ (Structured Dialogue)」というコンセプトの元、組織開発をテーマに記事を書いていきます。 組織や職場に生じている諸問題の多くは、人とチームの協調・行動変容・創造性の源である「対話 (Dialogue)」の致命的な不足に行き当たります。 一方、流行りの対話的な手法の多くは対話のことを「じっくり話し合うこと」「車座になって複数名で語り合うこと」「ブレーンストーミングの様なもの」程度にしか理

          ストラクチャード・ダイアローグ (Structured Dialogue)