見出し画像

因島から健康を届ける「万田酵素」

皆さんは「万田酵素(まんだこうそ)」というものをご存知でしょうか?
いわゆる植物発酵食品なのですが、この万田酵素を生み出したのが、私の地元である因島(いんのしま)に本社を置く、万田発酵(まんだはっこう)株式会社です。
私は小学生の時に社会見学で工場に行き、その際に地元の会社として知り、万田酵素も同時に知りました。
これまで、因島の特産品や観光名所、文化をお伝えしましたが、今回は変化球編。
こんな会社があるんだっていうのを紹介しようと思います。


そもそも万田酵素って?

万田酵素は、53種類の植物性原材料「果穀藻菜(かこくそうさい)」を長期発酵・熟成した植物発酵食品です。

果穀藻菜とは文字通り、果物・穀物・海藻類・野菜のことですね。
中でも果物の柑橘類は、因島の地中海気候を活かして自社農園で栽培しているそうです。
また、長期発酵・熟成ということで、なんと3年3ヵ月も時間をかけているようで、こんなにも時間をかけて作る発酵食品そのものに驚きました。

万田酵素は本来、「妊婦さんに元気な赤ちゃんを産んでほしい」という願いから研究・開発されたものでして、安全と安心を重視しています。
その考えに基づく取り組みから、2007年12月に「健康補助食品GMP適合認定」を取得し、2013年5月に国際的な食品衛生管理システム「HACCP認定」を取得しています。


万田発酵の歴史

万田発酵は、元禄時代から代々つづく清酒「万田」の蔵元である「田中屋」の11代目当主の松浦新吾郎が創業者です。
彼は酵素の秘密を徹底的に解明するために東京農大へと進学し、育種と発酵について学んだそうです。
因島に帰郷した後も発酵の研究に没頭しましたが、環境に左右されやすい生き物である酵素を、うまくコントロールして発酵させるのにとても苦労し、自殺まで考えるほどだったようです。
本当に人生をささげるほどのめり込んでいたのでしょうね。

彼は長い研究の結果、家畜に食べさせ、また自らも食べて立証し、万田酵素の原点となる発酵食品をつくることに成功しました。 
先ほどにも書いた通り、「妊婦さんに食べてもらって、元気な赤ちゃんを産んでほしい」という思いがあり、妊娠中の自らの奥さんに完成したばかりのものを食べてもらいました。
当時、妊娠している母体にリスクのあるものを食べさせるのはダメだと周囲の反対がありましたが、奥さんはその後元気に生活し、赤ちゃんを安産で出産しました。
これにより、万田酵素の評判が広まり、買いにくる人が増え始めたそうです。
現代ではリスクが大きすぎて絶対にできないことだと思いますが、酵素に対する熱意と自信は素晴らしいと思います。

そして1984年に商品を瓶詰めすることに成功し、23年間の研究により正真正銘の万田酵素が完成しました。


昔は、いわゆるベンチャースピリットを持った起業家が多かったと思います。
松浦新吾郎もその一人で、酵素による妊婦の健康向上が当時のビジョンであったのではないかと思います。
令和の時代になり、一人ひとりが会社を越えて個人の実力を発揮していく世の中になりつつあるので、私も松浦新吾郎を見習っていこうと思いました。

#瀬戸内海 #しまなみ海道 #広島県 #尾道 #因島 #地元 #万田発酵 #万田酵素

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?