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X100Vを買ってから1ヶ月ちょいのレビュー

X100Vの発売は僕の界隈ではかなりの話題でした。

誰も、買うか買わないかの理由を探し。カートに入れたり出したりしていたと思います。
僕は予約開始5分で迷わずカートにぶち込みました。

X100Vは前回のX100Fのレビュー記事でも紹介しました。
僕が購入するまでの気持ちはこちらの記事へ。

noteには何度かX100について書いてきました。

はじめて買ったカメラだから思い出もたくさん。1番好きなイチオシカメラです。
去年はフォトウォークも開催しました。

X100V発売記念のフォトウォークも開催する予定でしたが、コロナの影響で断念せざる追えず…
また世間が落ち着いたらX100フォトウォークをしたいと思います。

誰もが歴史に残るであろう瞬間を過ごしています。コロナをやり過ごしてまた普通の生活に戻れるよう、今はぐっと堪えるしかありません。

現在、3台のX100シリーズが我が家にあります。

・初代X100
・X100F
・X100V

シリーズを通してコンセプトは同じですが、その時々の技術進化が盛り込まれ、それぞれに個性があります。

・X100
初代X100は動きがモッサリしてるけど写る絵は独特のコッテリな色が出てかっこいい。

・X100F
X100Fは伝統のX100らしいレンズを搭載した最後のX100。様々な弱点を全て解決したX100。ほとんどの人はX100Fで満足すると思う。

・X100V
X100Vは最新のレンズとモニターやファインダーを搭載したX-Pro3 Jrといった佇まい。
より高度な次元へ移行したX100になりました。

といった感じで常に進化しています。不満はほぼ無くなりました。

X100Vの好きなところ

・シャープで現代的な要素が盛り込まれたデザイン
仕上げが切削加工となり、直線と角のお陰でかなりメリハリがつきました。
切削加工で仕上げられるのはアルミニウムならではですね。

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旧シリーズと並べると明らかに作り方が変わりました。
LeicaやAppleを意識しているんじゃないかな?アルミのカメラといえばLeica T、アルミ製品といえばApple。
アルマイト処理も良い感じです。今のところ傷なし。

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ちなみにレンズカバーもシャープになりました!

・操作性
D-Padが無くなりましたがそんなに設定を触ってなかったので問題ありませんでした。
スイッチ類も洗礼されて文句なし。すっきり綺麗です。
ダイヤルも回しやすくなりました。ローレットの切れ込みが非常に良い!ローレットまでシャープになったため、手にかっちり食い込みます。

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USB-Cに対応した事も何気に嬉しいです。最近のガジェットはほぼ全てUSB-Cになってきました。PD充電にも対応しており、これで外出先でも即充電できます。


・モニターとファインダー
特にX100Vのチルトスクリーンは大好きです。使わない人でも満足できる収納時の存在感の無さが素晴らしい。
爪で引っ掛けてチルトしやすいし文句なし。

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ローアングルで撮ることも多いから、チルト+タッチスクリーンは最高の名コンビです。タッチシャッターが捗ります。
(関係ないけどα7IIIには何故かタッチシャッターが搭載されてなくて不便です)

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ファインダーもX-Pro3と同じファインダーになり、かなり見やすくなりました。見た目も丸目ファインダーと高級感がUP。
硬めのエラストマー樹脂でできていて埃が付きにくなりました。程よい硬さで眼鏡にも優しいです。

・防塵防滴
純正フィルターを装着したら防塵防滴となります。富士フィルムの防塵防滴は個人的にかなり信頼しています。
ただ、非純正フィルターをつけて防塵防滴というのはフィルターの仕様を確認する必要がありそうです。
純正フィルターは高いんですよね…(某社から直接聞いた話、純正フィルターはOEMであることが多いとのこと…ためらう…)

非純正フィルターで雪にさらした時、内部が簡単に曇ってしまいました。
ソフトフィルター以上にモヤモヤ。

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曇り止め加工はもちろん、フィルターのフレームの気密性もかなり重要です。
さらに気をつけるなら、あらかじめ外に出して冷やしておく必要がありそうです。

あとバッテリーボックスにはそれなりにパッキンが入っています。
しかし、気になるのはサイドのUSB類の蓋の凹凸が防塵防滴にとって頼りない気がします。

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硬いから蓋が歪んだら水入るんじゃ…?ここにもパッキンを入れて欲しかったです。

・高性能化
AFがかなり進化しました。瞳AFの検知率があがり、α7IIIに近い速さで瞳を検知します。AFの速さはX100Fより速くなったね!という印象。最近のミラーレス機のような爆速AFではありません。

動画の性能も上がり、ハイスピード撮影(120fps)ができるのも嬉しいです。これからの動画撮影に使うと思います。


X100Vで受け入れたところ

・レンズ
ここだけの話、あまりにもシャープな写真が撮れるので「これがX100の写りでいいのか…?」と嫌悪感を抱いてしまい購入後数週間は手放すかかなり悩んでました。

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ブラックミストのフィルターを使ってフワッとさせたりもしましたが、「これじゃ無い」とすぐに外したり。

でもブラックミストのコントラストは結構気に入ってます。

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しかしシャープなレンズですが、遠景の写真となるとX100ぽいかも…?と開放付近の柔らかな光は残っています。逆光時の光も近いと思う。

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使っていくうちに、良くも悪くも万能で現代的なレンズを受け入れる事ができてきた気がします。
それにシャープなレンズのおかげでテーブルフォトがかなり撮りやすくなりました。

しかし、確かに万能レンズで万人にオススメできるんですが…どちらかと決めるなら僕は旧レンズの方が好きです。
あの柔らかな光の雰囲気は旧レンズにしか撮れないですし、レンズが違いすぎてX100Fに別れを告げるには僕にはできませんでした。

もし、X100Vのボディで旧レンズが搭載されたら即買い換えると思います。(ボディは本当に過去最高)

X100Vの嫌いなところ

・コンバージョンレンズの構造
上記のほぼ全てが改善されたんですが、コンバージョンレンズやフィルターアダプターの着脱構造は古いままです。
スクリュー式クルクル回す構造はめんどくさいし、スクリューから外れる時の感覚がわかりづらく何度か落としそうになりました。

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レンズのフルモデルチェンジ、防塵防滴構造への変更、などと大きな変化があったのですからコンバージョンレンズの取り付け方法も一新して欲しかったです。
現状、SONYのコンバーションレンズの方法が1番スマートだと思います。

レンズをフルモデルチェンジしてしまった以上、この構造を変更することはかなり先の話になるかと思いますが、これからこの取付方法の改善を期待しています。


X100Vにつけたアクセサリー

・フード
X100Fのレビュー記事でも紹介しましたが、私はこちらのフードを装着しています。フジツボフードは小さくコンパクトで持ち歩きやすいサイズ感です。

本来ペンタックス用なのですが、フィルター径がぴったりなのでX100時代からずっと使っています。

ちなみにX100でフィルターやフードを取り付ける場合はこのアダプターリングが必要となります。

純正品はかなり高いので、このような社外品で十分です。


・フィルター
上記で紹介したフジツボフードの内径には直径30.5mmのネジが切られております。
恐らくシネマレンズで使用されていた小型の保護フィルターがピッタリとはまります。

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このMARUMIのフィルターを使っているのですが、少々汚れがつきやすく、曇りやすいのが欠点です。

やはりフィルターも下記の最新のものを使いたい…

僕のお気に入りフィルターです。(某社と同じ)

フジツボフードのすっきり感を手放して通常のフィルターにするか悩んでいます。
何かいい方法を模索中…


・保護フィルム
発売時はX100VのフィルムがなかったのでX-Pro3と同じ液晶だと予想して購入しました。
予想通りピッタリだったのでそのまま使っています。
今ではX100V用のフィルムが発売されているのでこのようなチャレンジはしなくていいです…笑

このフィルムが結構調子いいです。
ガラスフィルムはしょっちゅう割っていたので、破片がカメラバッグに散らないフィルムです。


・レリーズボタン
今まではアルミ製のボタンを使っていたのですが、今回は木製のレリーズボタンにしてみました。
これが結構いい。冷たくないし、控えめでかっこいい。

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絶対に落としたくないので木工用ボンドで固めてしまいました。
木工用ボンドは取ろうと思えば取れるのでオススメ。


X100Vの写り

1番気になるところですよね。
前述でレンズが大きく変更されてかなりシャープになったと説明しましたが、実際の写りはどうなのか…?

すべてMiyachiプリセットで現像ました。

実はJpeg撮って出しはほとんどしていません。
というのもメインでα7IIIを使っており、それぞれの機種の色をなるべく合わせるため、基本RAWで撮影してしています。


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今年の桜の写真は桜の盆栽とまり子をアナログ合成しました。結局お気に入り。


まとめ

レンズが一新されて、実際に使ってみて…これがX100なのか?と受け入れるまで数週間時間が必要でした。

使っていくうちにX100らしさが垣間見れて徐々に好きになってきました。

今となっては散歩へ行く時や買い物へ行く時、ちょっと外出するときにはほとんど持ち歩いています。
サコッシュに入るサイズがとても心地良いですね。

今回のボディの仕上げは塗装ではなく、アルマイト処理です。他社にはない、素材の特性や見た目を全面に出してきました。
触り心地まで進化したX100Vの完成度はこれまでにない次元に突入したと思います。

最後にフィルムシュミレーション「クラシックネガ」

記事を書いていて気になったのが、フィルムシュミレーションの「クラシックネガ」これがすこぶる評判がいいのです。

僕も使ってみたらこれがすごくいい色になる。
富士フィルムがネガフィルムをシュミレーションしたらこうなると提示してくれたような気がします。
クラシックネガはとても良い色が出るのでJpeg撮って出しユーザーは使わない手はないでしょう。

プリセットをいくつか作っているということもあり、直接クラシックネガを再現してください!とDMもいただきました。

というわけで再現してみました。

左がX100Vの撮って出しクラシックネガ
右がX100VのRAWに自作プリセットをあてた状態

スクリーンショット 2020-04-17 20.03.46

現在バージョン20まで作ってみましたが、まだまだクラシックネガには遠く及ばず…
再現がすごく難しいです…

またいつかこのプリセットも公開できたらと思っています。せっかく家にいるんだからコツコツと育てていこう。

読んでいただけるだけでも大変嬉しいです。もしご支援を頂いた場合は新たなチャレンジへ使わせて頂きます。