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みやびを読書ノート

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二十数年書きためてきた読書ノートがあります。小説ではなく、勉強のために読んだ社会・歴史などの硬派な本ばかりですが、おばあさんになった今では、若いうちに読んでおいて良かったと思って…
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記事一覧

ナチスドイツで起こった道徳の崩壊。思考する能力と習慣がない官僚は有能な「歯車」と…

この本は哲学の本なので難しいのです。もしかしたら、ここに書いたことは間違っていて落第点か…

みやびを
8日前
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戦争PRするおぞましい現実

今回の読書ノートは「戦争広告 代理店」です。 ここ数年、ロシア・ウクライナ戦争、イスラエ…

みやびを
3か月前
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日米戦争はなぜ始まったか:どうしても戦争をしたい人達がいたから

邦訳されたこの本には「日米戦争はなぜ始まったか」という副題がつけられています。副題に対し…

みやびを
4か月前

ルーズベルト大統領が覇権国家へと変えたアメリカを、トランプ氏が孤立主義国家へ戻す…

最近、「もしトラのリスク」というのをテレビで観ました。「もしトラ」とは、トランプ氏が次期…

みやびを
6か月前

“America has been attacked” アメリカは攻撃を受けた

今回は「第五章 大西洋で『攻撃を受け場合』」の読書ノートです。 「アメリカは外国の戦争に…

みやびを
7か月前
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中立国が戦争当事国へ軍需物資や武器を供給することは、戦争行為という認識だった。

アメリカは参戦しないという公約に反する武器貸与法 この本が書かれた第二次世界大戦までの国…

みやびを
9か月前

ルーズベルト大統領はアメリカ国民を騙して開戦した

問いと結論(第1章と第18章の要約です)ビーアドは第1章で次のように問いを投げかけました。 『ルーズベルト大統領は、アメリカを戦争に巻き込まない、としたアメリカ国民との誓約に道議上の責任と道徳的な義務を抱えていたはずである。しかし、実態はどうであったのか。』 そして、最終章の第18章で次のような解釈・評価に至っています。 『合衆国大統領が公に事実を曲げて伝えておきながら、密かに外交政策を遂行し、外交を樹立し、戦争を開始する制約のない権力を有するという理論に到達した。』 ル

真珠湾攻撃がルーズベルト大統領の挑発にも責任があることを、公文書に基づいて実証し…

外観(Appearances)と実態(Realities) 「日本と平和状態にあり、それも完全に友好関係にある…

みやびを
10か月前
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中国のスパイ戦略、今昔。

孫子の最後の篇、「間諜」の使い方についてです。 間諜とはスパイのことです。間諜と書いても…

みやびを
1年前
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孫子の兵法によれば、敵に攻められない抑止力とは「敵より強いこと」。

孫子四篇から十二篇は、具体的な軍の態勢や行軍や地形や火攻めなどの戦術について述べています…

みやびを
1年前
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孫子の兵法によると、台湾を戦わずして勝って無傷のまま獲得せよ。そうすれば中国は疲…

謀攻篇第三篇は、謀りごとによって攻めるということです。 軍事素人の考えでは、これが孫子の…

みやびを
1年前
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重要なことは「軍費」と「兵站」と「長引かせない」こと。もし孫子が現代に現れたら、…

今回は作戦篇です。 漢字で「作戦」と書きますが、内容は攻撃や防御といった軍事作戦 "Milita…

みやびを
1年前
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「一 計篇」。有名な「五事七計」「兵は詭道なり」の出処です。

今回からようやく「孫子」本編に入ります。 「一 計篇」要約計とは、はかり考えるという意味…

みやびを
1年前
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孫子の兵法的に表現すると、中国は戦わずして日本に勝ち、日本は戦わずして中国に負けたのでしょうか。

「孫子」本編の前に訳注の方の「解説」があります。そこに次のような一文がありました。 この本を読み始めた時、本編に入る前の解説のこの部分に気持ちが引っかかってしまったようで、読書ノートに次のように書いてありました。 読書ノートにはこれだけしか書いてありませんでした。このときは、いったい何に引っかかったのか、自分でも明確ではなかったのですね。 しかし、「孫子」を読み終え、さらにそれから数年、「中国という国」を、直接ではなく報道を介してだけだけど、見てきた今は何に引っかかった