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エッセイ

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2024年10月の記事一覧

美味しかったです

美味しかったです

旨・唐揚げ定食(739円)を食べに行く
外食はどうしても割高になってしまうが
自炊ばかりでも精神的に良くないので
そこはバランスで
割合的には週に1〜2回程度

私には外食の時にマイルールみたいなのがあって、食事を食べ終えたら店員さんに
『美味しかったです』と言うようにしている。
『ごちそうさま』を言う人は多いが
『美味しかったです』はわりと珍しいのでは
ないだろうか。
これは別に作ってくれた店員

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Lじゃ大きい

Lじゃ大きい

私『すいません』
店員『はい!』
私『これのMサイズありますか?』
店員『あーっとこのTシャツのこのお色のM・・ですね』
私『あ、はい』
店員『あれ、ちょうどさっき売れたなM・・(ぶつぶつ)』
私『あ、ないですかね?』
店員『少々お待ちを!』

ー10秒後

店員『すいません〜さっきのでMのラストでした』
私『そうか、ないですかぁ〜』
店員『さっき売れたのがMじゃなきゃねぇ
今Mあったのにねぇ〜(

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2五歩

2五歩

AM6:10 なんとか目を覚まそうと
布団の上で膝を左右に曲げたり
筋トレのヒップリフトのような動きをする

するとお腹にハリを感じたので
放屁を世に帰す
『・・・・スッ』
プロ棋士が初手"2六歩"を滑らすときみたいに
穏やかであった

なんだ、目覚ましがわりに『ボッ』
と快活な音を鳴らしたかったな

私にとって朝の放屁とは『ハトと少年』
のようなものだ
奏でられるものなら奏でたいメロディ

それ

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イカれたハリポタ

イカれたハリポタ

いつもの日曜日より人が多い公園
どうやら近所でハロウィンのイベントのようだ
私はベンチに座りコンビニ珈琲とカレーパンを頂く

親子連れが多い印象
オレンジ色のビニール袋を持った子供たちは
お菓子を集めていると言うよりは
地域の清掃的な雰囲気を漂わせている
(・・ハリーポッターのコスプレが多いな)

向かいのベンチには座るでもなく
小学生くらいの少年少女と引率の先生的な人物がはしゃいでいる。
もちろ

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山岸一雄

山岸一雄

近所の劇旨つけ麺店にて
待ち時間なしで入れてたのは嬉しい
中盛を"あつもり"で注文する

少々の待ち時間
スープの程よい酸味を思い出し
少し唾液が分泌

店内には既視感フレーズを組み合わせた様な
レゲエ風の音楽
ボックス席の肉体労働者風の男性2人組が
会話をしながら自然にレゲエに反応し
クビをくねらせる

私はふと思う

『そういえばレゲエ好きの童貞って
見たことないな・・・』

ROCK・HIP

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ペット用 

ペット用 

30,000円以上するニューバランスを購入して早いもので4年程経過した
わりと大事に履いてるから
まだ綺麗なのだが、靴ひもを変えたくなった
Amazonで新しいものを探していると
“結ばなくて良い靴紐"が結構ある

種類もわりとあって
留め具が付いてあるものや
コブ形状になってて締め付け具合を調節出来るものがある

それはそれとして
あまり普及していない様に思う
一般的にはまだ"結ぶ靴ひも"が多数

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バチコイ

バチコイ

どうしても胃にイキりたくて
ドロっとした濃厚ラーメンを食べようと思った

それっぽい店を見つけたから
ウザいだろうなとは思いつつも
『ここのラーメンって濃厚ですか?』って
聞いてみる
すると、黒いターバンの結び目が
ツインテールみたいになっちゃってる
店員さんが私を見て
『バチコーイ!!』って威勢よく返事した
よほど察しの悪い人間じゃない限り
これが"もちろん"の意味であることは自明である

会話

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函館の朝

函館の朝

私の泊まったホテルには
コーヒー豆と手動のミルが常備されてて
ゴリゴリッと豆を挽くんだけど

どうしても考えてしまう
『東京帰ったら私も手動のミル買って
朝のチルい時間をエンジョイしちゃうか?』
みたいな愚かなことを
それは"普段の朝"を舐めすぎである
“旅行の朝"と一緒にしてはいけない
朝に挽かれた粉からコーヒー入れるのと
豆から挽くのは大きな壁がある
あれは『オレの生活って豊かっしょ?』
って

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風流

風流

私がよく行くコンビニに
風呂上がりの落武者みたいな
店員さんが居て、とても声が小さい
口元の半径10センチくらいに
広がる声で
ちょっと遠くで線香花火が鳴ってるみたいな
『ポゥ、、ボウ、、ボボポッ』って
数の子を小指で潰してく様な粒々しさを感じる

それがなんか好きで
風流すら感じる

匂いもそうだけど音は何かを思い出させる
匂いほど鮮烈では無いが
気になり出したら隙間に挟まる感じは
音ならではの

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戸塚

戸塚

休憩室にある古びたホワイトボード
下部にあるペントレーは赤や青の
マーカーから出たカスで寝起きの
ジャクソン・ポロックみたいだった

『新人くんガンバ!今日は戦争だぜっ!』

"本日の一言"にそう書かれていた

"新人くん"とはおそらく私のことだろう
この居酒屋の面接を受けて
本日が初出勤であった

ワイシャツの袖口を捲った男は
酸っぱい柔軟剤の匂いで現れて一言

『ごめんね救世主くん』

なんだ

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もやし

もやし

金がないので
白菜の代わりにモヤシを入れて
長ネギの代わりにモヤシを入れる

そうやって鍋を作るからラーメンみたいになる 悪い所ばかり見ても仕方がないので
抽象化して"健康"の部分を思い浮かべる
足りない部分は想像で補う
工夫次第でモヤシ料理もキュビズムにもなるのだ

とにかくもやしは安い
空から降ってきているに違いないと思うほど
どうやって儲けを出してるのだろうか
私はモヤシ農家さんに限り
副業

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ノーラン

ノーラン

嫌な交流の断片


『この俳優さんって最近よく見ますね』

嫌な人間
『え!この俳優の名前知らないの?、え!
チョメ川チョメ彦っすよ』


『はい、知らないですね』


『えー!チョメ川さん知らずして
映画ファンって言えないじゃないすか!』


『そんな有名なんですか?この人』


『有名っすよ!え?知らないんすか?』


『見たことはあるけど名前は分からないです』


『え?知らな

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生きてる文房具

生きてる文房具

本日も楽器練習の為カラオケBOXへ
頻繁に行くので人相を覚えられており
いつも同じ部屋を用意してくれる

前から何となく雰囲気の良い店舗だと思っていたら
レジの横に文房具入れみたいなのがあって
見るとそこは"生きてる文房具"で溢れていた

100均一っぽくないカラーマーカー
スタッドラーのシャープペン
丸みがあるデザイン製の高いホッチキス

なんとなく【LOFT】のオーラを感じる

『文房具から心

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起承転結

起承転結

朝4時の空いたバイパス通り
カーステレオで
Mr.Childrenの名もなき詩を聴きながら
桜井さんが調子良く早口で歌う所を
コケまくりながら熱唱していたら
前を15キロくらいの速度で走っている
外に陳列してある古着みたいに煤けたワゴンR

『何だ、タミヤ製か?』

私は早く家に帰りたい一心から
ワゴンRを追い抜く

『最低速度は30キロだぜダサ坊・・』

抜き去った瞬間
後方から

『ヴォン!!

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