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気づかないフリをして生きてきました

思えば昔から、私は「気づかないフリ」と「人の真似」をすることでしか生きられませんでした。

自分の聞こえている音とか、見ている物とか、考えていることは、みんなにはないものなんだな、というのは結構早い段階で理解していました。もしくは、みんな知らないフリが上手いのかもとすら思っていました。
私もみんなと仲良くしたくて、みんなと同じようになりたくて、いつしか全ての物に対して「気づかないフリ」をするようになってしまいました。
頭のとめどない回転を無理やり数段階止めている感覚のまま、私は子供時代をずっと過ごしました。
そうすることで、みんなと同じぐらい頭の回転をゆっくりにさせたいと思っていたのですが、結果的にはゆっくりになったというよりは、頭のいちばん外側での考えしかはっきり認識することができなくなり、内側ではもっと色々なことを考えている気がするのにそれが何なのかわからない、といった感覚を得ることになってしまいました。

また、幼い頃はたぶん人と話すより本を読むことが好きだったので、コミュニケーションがとても下手でした。ですが、人に対しての好奇心も同時に強かったので、コミュニケーションをうまくとれる人をひたすら観察して真似をすることで少しずつ友達を作っていきました。でも、そのコミュニケーション能力を自分の1番本質の部分まで染み込ませることはできなかったので、たくさん間違えたし、常に他人を観察していなければならなくなりました。

そうやってして高校生にもなると、その「気づかないフリ」とか「みんなと同じぐらいにみえる頭の回転」とか「上手く友達と話せる人の真似」が上手くなって、自分がもとからそういう人だと思わせられるようにもなりました。そのころには、もう自分自身ですら自分はもとからそういう人なんだ、と思い込んでしまうほどでした。

そのまま大きく休むこともなく、そういうふうに自分を思い込んだ状態で2年間とちょっとをノンストップで過ごしてしまいました。

そうして私は今、半不登校となっています。

中学生のころも少し体調を崩した時期があり、いまこの不登校の期間を利用して原因を見つけて解決しなきゃまた同じことを繰り返す、と思った私は、自分とは何かを探すことの一環としてもnoteを始めました。

そんな中で見つけることができたのが、HSS型HSPというものでした。

ワタシ(18)さんの、『HSS型HSPって知ってる?』という記事を偶然目にして、あ、私の人生の辛さは全部これだったのか、とすごく心が救われました。

そもそもHSS型HSPを知らない方が多いと思います。簡単に説明すると、五感が鋭かったり深く考え込みすぎたりする『HSP』という性質と、好奇心旺盛でスリルを求めてしまう『HSS』という性質を生まれながらに併せ持ってしまっていることです。

私がこれについて知るきっかけにもなったワタシ(18)さんの記事に詳しいことが書いてあるので、ご存知ない方は是非こちらをご覧ください。→https://note.com/eilish_88/n/n4a6ce1cb8f50

そういえば私は、小さい頃はトイレの水を流す音すら耐えられなくて水を流したら急いでトイレから出てドアを閉めていたり、人の視線にすぐに気づいてしまったり、すぐになにごとも考え込んでしまうので周りの人にただボーッとしているように思われて怒られたりしていました。
大きくなって、そういえばあの頃はこれが苦手だったけど今は大丈夫だな、と思うことが増えたのですが、それはきっと大丈夫になったのではなく我慢の仕方を覚えただけで、受けるストレスは幼い頃から変わっていなかったのだと思います。

また、HSS型HSPには「自分から刺激を求めるのにその受けた刺激によって人より疲れてしまう」という特徴もあるのですが、これも私が小さい頃に人の真似をしてまで誰かとの関わりを求めたことのきっかけでもあるだろうし、今でも、すぐSNSで誰かとの会話を始めるのに途中で返事を返せなくなってしまいずっと未読無視をしてしまうのも、これに由来していると思っています。

長い期間休んだことはないにしろ、すぐ体調を壊したりメンタルを崩してずる休みしたりなどもよくありました。ずっと「私の健康管理がだめで、メンタルも弱いせいだ」と思っていましたが、そうではなく、私はただ生活をしたり人と接したりするだけで、人一倍疲れてしまう性質なんだとわかって、すごく楽になりました。

また、自分は元からみんなと同じような人たちだ、と自分でも思い込んでしまっている状態の、なんというか「陽」な時の私と、家に帰って死ぬほど疲れていて何もすることができなかったり信じられないほど人が嫌になったりネガティブになったりする「隠」な時との私のギャップが激しすぎて、しかもどっちの私でいる時も、これが本来の私なんだ、と心から信じてしまうので、本当の自分はどっちなんだろうと悩むことも多くありました。ですがHSS型HSPには、気分に波があったりスリルを求めるのにスリルに弱かったりする特徴があって、『ブレーキとアクセルを同時に踏んでいるようなもの』と言われるものだと知って、二面性があっていいんだ、どっちの私も本当の私なんだ、と思えることができて、今までの全ての時代の自分が救われた、許されたような気持ちになって、涙が止まらなくなりました。

とにかく私は、陽と隠のバランスを保たないといけない性質なのに、この数年ずっと陽の自分のまま突っ走ってきたから体調もメンタルも崩したんだ、ということにやっと気づくことができました。
なのでこれからは、いままで陽の自分で振る舞っていたところでも隠の自分を少しずつ見せられるようにし、また意識的に隠に戻ることを大事にすることに決めました。

noteを書いている時は、隠の自分に戻ることができます。少し前までは、みんなとまるで違うことを感じて違うことを考えていて、友達ができなさそうな暗い性格をしている隠の自分がすごく嫌いでした。(そういう思いが、陽の自分のまま突っ走ってしまうことになった原因の一つでもありますよね)だけど、noteをこの考えすぎるような隠の自分の脳を使って書いて、応援してもらえたり、素敵な文章だ、あなたの武器だ、と言ってもらえるようになって、こっちの自分だからこそできることもあったんだ、と少しずつ好きになることができました。

また、夢に向かって頑張る気持ちも、ほぼ初めてと言っていいほど感じることができました。

これからは、どんな自分も認めて、いつか自分と同じような人達を救いたいという夢に向かって、自分らしく自分のできるやり方で頑張っていこうと思っています。

そう思わせてくれた全ての人に感謝の気持ちでいっぱいです。これからも、どうかよろしくお願いします。

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