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過負荷の原理で少しずつレベルアップ!

本日2020年5月2日です。7年前の今頃僕たちは、C3(7000m)を目掛けて歩いていました。標高は7000mなので、酸素はどんどん薄くなって体は辛い
でも。それが高度順化です。辛いところに身体を合わせると、また今度そこの標高に行った時に、少しは楽になります。トレーニングも同じです。過負荷の原理と言いまして、普段より辛いことをすると、体は強くなる、ということです!皆さん、トレーニング頑張ってください!

本日のMIURA流クライムビクス

三浦豪太が考案する『MIURA流クライムビクス』を動画で詳しく紹介しております。以下の種目をクリックしてみてください!一緒に頑張りましょう!!

【準備体操】
  登山体操 ・・・リズムよく、楽しくトレーニングしましょう

【メイン運動①】 
  ①ウォーキング・・・2.4km
  ②階段のぼり・・・27階分、もしくは踏み台昇降・・445回分
  ③スロージョギング・・・15分間(5分間×3セット)
   ※①、②、③より1種目を選択してください
【メイン運動②】 
  フロントランジ(歩幅3歩)・・・20回×3セット

【補助運動】
  タオル回し ・・・15~25回×3セット

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三浦豪太の遠征日記 −2013年5月2日−

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ローツェやヌプツェに雲が舞っている。風も強そうだ。天気は下り坂、風が強くなる傾向にあるというのは、ウェザーニュースさんから聞いていた。予報では昨日の夜から強い風が吹くと言われていたので、昨日のうちにダイニングテントとノースフェースのドーム5を補強していた。しかし夜間はいたって平和だったので、今日の雲の動きもそれほど警戒はしてなかった。

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朝食を食べて準備し、今日予定していたC3までの順化に出かける。心配だったのは天気だけではなく、朝起きると倉岡さんが寝違えて首がまわらなくなっていた事だ!倉岡さんは今日、C3の上部までいって僕達のテントの張る場所を見つけに行くはずだった。テント場所は後でも見つかるとしても、いままで頼りにしている倉岡さんがいないのは若干不安だ。まぁ、何度も通ったルートなので問題はないが。もうひとつは、平出君も途中で体調不良でC2に戻った。結局、ミトロ君と大城先生、僕と3人のシェルパの6人でC3を目指す。

天気は読みにくかった。いつもならローツェフェースには太陽が当たり、半袖でいいほどの暖かさなのだが、今日は登りはじめから曇り模様で、ローツェフェースの取り付きからはインナーダウンを着なければ寒いほどだった。今回も順化が目的なのでゆっくりと登りはじめる。しかしローツェフェース壁に取り付くと、嫌でも壁をよじ登る事になるので運動強度が増し、酸素の薄さと高度を感じる。呼吸を整えユマールとピッケル、足、そして呼吸と、一定のリズムをつくる。一歩一歩氷壁を上がるのがそのスピードはカタツムリのように遅い。

2時間も上がると今日目的としていたテント場を見つけた。ここは45〜60度の氷の壁に氷を掘ってテント場所を作る。同じC3でも上部(7500m)から下部(7100m)まで立体的に配置されており下部と上部では標高差が400㍍近くもあり、まるで高度感が違う。この高度差の問題を避けるため僕達はC3とC3′という2つのキャンプを作ることにした。今回は僕がC3、偵察部隊として倉岡さんがC3′の場所を見るはずだった。しかし倉岡さんは、今朝起きたとき寝違えているのでキャンプ視察は無しとなる。

さらに僕達がC3の下部付近にくると猛烈な吹雪がきて視界を奪った。温度も急激に下がりはじめ、風も20mを越すような突風が吹き荒れた。テント場視察はキャンセルにして、直ちに下山をすることに決めた。降りるルートを探す。しかし、僕達がユマールをかけているのは上り用のフィックスロープ、右手20m程に下り用のフィックスロープが張ってある。しかしそこにたどり着こうにも安全クリップをはずして60度はあろうかという氷の壁を、この吹雪のなかで横切らなければいけない。僕達はもう少し登れば上りと下りの合流点があると思い、さらに吹雪の中100mほど進んだが合流はまだまだ先のようだ。

僕は吹雪と高度によりイタズラに体力を奪われるより、意を決して登り用のロープで下ることにした。登り用と下り用の違いはロープにテンションをかけているか、いないかということ。そして高速道路に上下線があるように登りと下りで混雑を回避するためだ。ただしこの場合は、例えは悪いがインターチェンジが見つからず逆走する決意となるのだが。。。登りのとき、ロープにテンションが張ってあるとユマールをかけるとスムーズに前に押し出すことが出来る。しかし、反対にこのロープで下ろうとするとテンションが災いして、下降器に抵抗がかかりすぎてうまく降りることが出来ない。そのため下降用のロープはロープの最後にゆとりを持たせている。僕は最初に無理やり下降器であるATCをつけたのだが、テンションがかかりすぎて進まない。さらに小さなクレヴァスに足を突っ込んでしまいロープのテンションもあいまって身動きがとれなくなってしまった。標高7000mを越えているので、少しの動作でも激しく息が切れる。ここで足がクレヴァスに挟まったまま僕の人生は終わるのかと思ったところでシェルパがATCを外してくれた。

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そして僕とミトロくんは、良い子は真似してはいけないクリッピングのみのクライムダウンすることにした。つまり、ロープを手で掴みその抵抗によって降りるのだが、転んだら最後、ロープの支点まで落ちてしまう。そういえば前回もクリッピングのみで歩いて降りたのを思い出した。大城先生も下の方で登山用のロープを伝い降り始めている。途中5〜6人の登山者とすれ違い、そのたびに謝りながらすれ違う。いわば、高速道路の上下線逆走となりマナー違反なのだが、背に腹は変えられない。しかし、同時に僕達が降りているのを見て状況が悪いと判断して降りる決心をした人も何人かいた。僕達は13:30までに無事にC2までたどり着くことができた。


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