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日本の神々~京都・松尾大社の女神座像

今日はわが積読(つんどく)蔵書のうち白洲正子の本をめくったら目を奪われたのが、京都・松尾大社にある女神座像。市杵島姫命(イツクシマ姫ノミコト)だそうです。

世界遺産の福岡・宗像大社が祀る3女神(3姉妹)の1人(ではなく、神様だからひと柱と数える)で、広島・厳島神社の名前はそこからきたとか、のちの神仏習合時代に弁天様となった、とも言われています。

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古事記で、イツクシマ姫が生まれたのは・・・

スサノオノミコトが姉の天照大御神 (アマテラスオオミカミ) に挨拶をしようと天上の高天原に昇る際、勢いよすぎて大地が鳴動したので、アマテラスは乱暴者の弟が国を奪いに来たのではと疑い、武装して迎えました。

スサノオはそんな姉に対し、自身の清い心を示すため「自分の心が清らかなら男神が生まれ、そうでなければ女神が生まれる」 と言って誓約 (うけい) を行いました。(今日でいえばコインを投げて裏か表か!てなものです)

その結果…スサノオは姉の持つ勾玉(まがたま)を噛んではき出し5皇子 (5男神 ) を生み、自身の潔白を証明してみせました。

また、アマテラスもスサノオの剣を受け取り、噛んで吹き出した霧から3女神を生みます。それが宗像 3女神。

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ふっくらしたお顔に切れ長の眼、豊かで長い黒髪ーー当時(9~10世紀?)としてはサイコー美女のイメージだったのでしょう。

どなたかモデルがいたのでしょうね。でなければ、こんなにインパクトある作品ができるわけないっしょ。

私にさえ十分なオーラを放っているのだから、古代の人々はこの像を前にしてどれほど強い畏敬の念を抱いたことか。

さらに、当時は祭祀用まじないに用いる朱色が全身に塗られ、赤々と輝いていたはずだそうです。

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お顔も胸も背中もお尻も生命力に満ちた造形。

けっこういい体躯ですね。モデルさん、どんな食生活してたのでしょうか。

(参考:白洲正子「日本の神々」から)

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